やはり同じ年代に撮影していた画像より・・・。
この当時、東北線でまさしく最後の活躍をしていたEF57には、ずっと憧れ、少しでも撮影したいと始発電車に乗っていたが、その一方で、青梅のED16や中央線のEF64などもいつも気になり、気の向くままに出かけていたことを画像から思い出している。ゴハチも含めてゴーナナには、いつも華があり、威厳があり、行く先々にファンを見かけたものだった。特に急客を牽くゴーナナの姿は、頼れる古武士のごとく実にスマートでカッコ良かった。しかし中央線を走るEF64・ED61や、青梅の専用貨を黙々とこなすED16には、そういった派手なパフォーマンスは感じず、目立たず地味な存在だったように思う。当時はある意味対極にあったED16やED61に、ゴーナナとは違う機関車の魅力を見出したのだと思われるが、アントンKの当時には、そんなはっきりとした意識は無かったはずだ。いずれにせよ、鉄道趣味を存分に楽しめた良き時代だったことには間違いないだろう。何も考えず、撮影に没頭出来た時間を持てたあの頃。今さらながら幸せだったと感じている。
掲載写真は、中央東線を重連で往くED61型電気機関車。新型電機のはしりの形式で、当時は大糸線や阪和線にED60が活躍していたが、ED61は後に中間台車付きに改造されてED62へと形式変更していったからか、随分と地味な生涯だったように感じる。午前中に下り2本のED61けん引の貨物列車があり、何度か撮影に出向いている。ここのポイントは、上下線が別れ、その間から少し見下ろしながら撮影しているが、いつトンネルから飛び出してくるのか、ヒヤヒヤものだったことを思い出す。当時から、トンネル断面が狭く、機関車のパンタグラフの高さに驚かされたことも懐かしい思い出となっている。
1976-09-26 1465 ED61 12+7 中央東線:四方津-梁川