アントンK「趣味の履歴簿」

趣味としている音楽・鉄道を中心に気ままに綴る独断と偏見のブログです。

慣れないバルブ撮影~国境越えの勇者たち

2024-12-05 16:00:00 | 国鉄時代(モノクロ)
 何も考えず闇雲に普通列車水上行きに乗車する。むろん赤羽からの乗車だったが、選べば長岡行の普通電車もあった時代。30分も座ると腰が痛くなるような狭いクロスシートの115系に乗り込むわけだ。終着水上に降り立ち、後からやってくる夜行列車たちを待ち構えるのである。当時ほとんど経験のなかったバルブ撮影は、露出も全く分からず感だけが頼り。急いでセットして、出来るだけシャッターを切る作戦だった。しかしそうは言っても、持ち合わたフィルムも限りがあり、1列車数枚と数えながらの撮影だった。しかも露光時間も時計の秒針まで暗くて見えないから、頭で数えてシャッターを下ろしていた。いい加減、適当、そんな撮影しか出来なかったのだ。
 この日は、ダイヤの乱れからか、特急「北陸」が入線した後、続行で急行「能登」が逆のホームに入って来て大慌て!さらに中線には貨物列車が道を譲るためか長時間停車となった。
 まだ大判カメラを持つ前の時代、見様見真似でバルブ撮影にチャレンジした時の画像。今となっては現像も悪く中々見苦しいものだが、こんな画像でも、画像だからか思い入れは以降撮影した時のものより強く脳裏に残っているから不思議なものだ。寒さも忘れて必死にファインダーを覗き、明るい所を探してピントを合わせレリーズする行程は、現代には置き換えられないだろうが、写真撮影の醍醐味は、明らかに昔の方が深く尊いものを感じてしまうのだ。
1978-11-03     3001レ 3605レ 他   水上駅にて