アントンK「趣味の履歴簿」

趣味としている音楽・鉄道を中心に気ままに綴る独断と偏見のブログです。

雪と鉄道の魅力を再認識

2025-02-19 21:00:00 | 鉄道写真(DL)
 寒波の到来を告げる報道がある中、北海道まで撮影に出かけてきた。夜行列車が消え、年々駅が少なくなり、次々に線路でさえ剝がされていく北海道の鉄道。特にJR路線については、あまり良いことが聞こえてこないので、この先の進捗が大変興味深いところだが、今回は周りの鉄チャンの勧めもあり、初めて除雪列車を狙いに道北まで、そして常紋峠を行くレッドベア(DF200)にも挨拶してこようと計画を立て、そして何より、本州では見られないであろう広大な雪景色、パウダースノーを味わいたくて出向いてきた。
 予報通り、朝から晴天に見舞われた稚内だったが、外気温が-18℃を示した温度計とは裏腹に、風が無かったからか随分体感温度は高いように感じる。まずは、除雪列車の撮影をすべく撮影地を廻ったが、雪の量も然ることながら、沿線の草木が生え放題で、なかなか納得できるポイントが見つからない。ラッセルとは、除雪のために走る列車のことだが、いわゆる機関車の単機を狙うことと一緒で、これを被写体に写真でまとめようとすると中々難しく感じた。蒸気機関車は、煙を出すところが撮影ポイントになるが、ラッセルは、雪をどれだけ巻き上げるかが勝負の分かれ道となる。しかし雪の量がポイントになるなんて、予想することは出来ず運次第ということだろう。それよりも、大変驚いたのは、当日朝から利尻富士が見えている事で、この季節に拝めるなんて思いもしなかったのである。実際地元の鉄チャンに聞いてみると、冬場で利尻が見えるのは、片手もないくらいだと話してくれた。初めてでこんな日に当たるなんて、まず今後も無いと思い、綺麗にその姿を現している利尻とともに撮影しようと撮影計画変更と相成った。
 同一列車を何度か撮影しながら、宗谷本線から石北本線へと転戦。翌日の撮影に備えてロケハンしながら北見を目指した。美深や音威子府もかなりの積雪だったが、白滝、瀬戸瀬あたりからもかなりの豪雪で、この時点で常紋峠での撮影は見送ることにした。しかしそのお陰で、遠軽までの今まで撮影したかったポイントでの撮影が叶った。むろん早朝に通過するDF200のたまねぎ列車がメインターゲットだが、まるで白と黒の水墨画の中から、紅一点輝きながら現れたDF200にはとても感動、これぞ来た甲斐があったというもので、思い出のシーンとなった。
 ここでは、アントンKにとっては奇跡と呼べる利尻富士と宗谷ラッセルのコラボ画像を掲載しておく。凍りついた天塩川が遠くまで続く中、威容なたたずまいを見せてくれた利尻富士。写真では何度も見たことがあったが、肉眼で見たその印象は、海を隔て6kmも離れているとはいえ随分大きく感じたこと。そしてやはり白と黒の大地に姿を現した宗谷の守護神DE15ラッセルの赤。この赤は力強さを感じた。ここではこれが日常なのだろう。こんなに素晴らしく美しい日本の風景が、これからもずっと続いて欲しいと願わずには居られなかった。
 2025-02       雪362    DE15 2514      宗谷本線:雄信内付近