
鉄道撮影を始めてから、東海道ブルトレに関してはEF65P型、PF型、そしてEF66と撮影することができた。偶然にも、そんな時代を生きて鉄道が好きになり、カメラを向けるようになっただけのことで、継続的に長く撮影してきたから、たまたま三代に渡る機関車の撮影が叶った。数えた訳ではないが、一番撮影機会が多かったのは最も長期けん引を果たしたEF66だろうが、アントンKの個人的思い入れが強いのはEF65PF型の方だ。それは、EF65P型時代は、鉄道撮影も始めたばかりで、列車への憧れの気持ちが先走り、残された画像はどれも腑に落ちないものばかり。その反動からか、65PF型に代わってからは、大分撮影にも慣れてきて、どう撮りたいのかという、撮影の基本的な部分が構築されてきたように思える。我ながら若き日に必死で撮った画像を、数十年後こうしてデータ化し再び日の目を見るなんて、誰が考えられるだろう。
さて東海道ブルトレの撮影といったら、圧倒的に上り列車が多かった。これは関東在住であることもあるが、ほぼ1年中撮影出来る上り列車に対して、下り列車は夏場の限られ、それも東京発「さくら」「はやぶさ」「みずほ」までが限界だった。当時は、質より量を取ったのかもしれないが、とにかく多く撮影したいという気持ちがそうさせていたのだ。しかしこうして今振り返ると、反省点も多く歯痒い気持ちも湧いてきてしまう。朝日を浴びて東上する列車も確かに魅力的だった。が、遠い故郷を目指す寝台特急が西日に照らされ、全力で通過していく姿を思い描くと、また違ったロマンを感じてしまうのだ。
掲載写真は、東京16:45発西鹿児島行、特急「はやぶさ」。トンネルを抜け、暗闇から一気に車体に西日が射し込む。まだ真新しく見えるEF65PFがカーブを切って迫る姿は、今思い出しても興奮を覚えてしまうのだ。
1981-09-23 3ㇾ EF651116 はやぶさ 東海道本線:保土ヶ谷-戸塚
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