アントンK「趣味の履歴簿」

趣味としている音楽・鉄道を中心に気ままに綴る独断と偏見のブログです。

アファナシエフのベートーヴェン

2015-07-08 07:00:00 | 音楽/芸術

現役ピアニストの中でも鬼才として知られているアファナシエフがベートーヴェンをリリースした。

以前よりベートーヴェンについては、コンチェルトを全曲、そしてピアノソナタも後期から録音をしている。そして今回ピアノソナタの一番有名どころの「悲愴」「月光」「熱情」が世に出た。アントンKは、以前よりこのアファナシエフというピアニストに興味があり、ひそかに注目していたが、ここへ来て随分と名が出てくるようになり、一部には熱狂的なファンもいるようである。なかなかチケットも手に入りづらくなった。やはりアントンKは、実演至上主義だから、可能な限り実演で聴きたい。しかし思うようにならず、そのまま流れてしまうことが多くなった。情けない話だ。

さて今回リリースされた三大ソナタのCDアルバムだが、今までの路線をさらに進めたような独自のベートーヴェンが展開されている。

相変わらずテンポは一往にして遅く、しつこく粘るが、どこか深い響きがそこここに散りばめられており、今まで感じなかった新しい魅力に気がつかされる。特にどのソナタもアダージョ楽章が聴きどころだ。深い祈りのようなニュアンスが伝わり感動する。さすがベートーヴェン、奥が深い。一筋縄ではいかない。まだまだこの演奏、聴き足りないので、また新たな感想が書ければ、次の機会に・・・