始発で自宅を出てから、渋谷~池袋~赤羽と乗り継ぎ、赤羽を5時半過ぎの東北線普通列車121列車郡山行き(白河だったかもしれない)にギリギリ間に合う。当時東北線撮影の時には、決まってこのルートで向かっていた。まだ夜明けまで時間があり真っ暗闇の中、上野を出た121レのカマは何でやって来るのか、いつも気になっていたもの。大きな1灯の前照灯が闇から近づきカーブしてホームに入って来る時、一瞬にして答合わせが出来るのであった。この日は、EF58 とEF57 の重連、それも4パンで入ってきて友人と大興奮だったが、後ろの客車に乗り込み、蒲須坂までの道のりを乗り鉄で楽しんだことも良い思い出になっている。今にして思えば、車移動では決して味わえない臨場感とふれあいが至る所に溢れていて、撮影前の前座にしては随分贅沢な時間だったように思う。往路では、蒲須坂まで乗り継ぎはなく、何回か道を譲りながら北上していくが、掲載は、その道中特急列車退避で数分停車中の時のスナップ写真。半世紀も時間が過ぎると、その1枚1枚の記憶がおぼろげになりつつあるが、写っているフィルムには、EF58 EF57 EF15 EF65 EF81・・・電機オンパレード!忘れかけていた当時の日常が天国に思える。
1976-10-31 121レ EF58 84+EF57 13 小金井駅