杏子の映画生活

新作映画からTV放送まで、記憶の引き出しへようこそ☆ネタバレ注意。趣旨に合ったTB可、コメント不可。

21g

2007年05月04日 | 映画(DVD・ビデオ・TV)
2003年製作 アメリカ

心臓移植を待つ大学教授のボール(ショーン・ペン)、前科持ちだが信仰に救いをもとめ妻と二人の子供と暮らすジャック(ベニチオ・デル・トロ)、愛する夫と2人の娘を交通事故で奪われたクリスティーナ(ナオミ・ワッツ)。何の繋がりもなかった三人が1つの心臓に引き寄せられ運命が絡みあっていく。

命が消える時、人は21グラムだけ軽くなる・・これが題名の由来。
ヴェネチア映画祭で 最優秀主演&助演男優賞、観客賞受賞作品という冠作品ではありますが、中身の重さに何となく気が向かなかった映画でもあります。

時間軸をバラバラにした作品は数多いけれど、これはまさに細切れ状態。現在と過去と未来が切れ切れに映るので、一応のあらすじを知っていても、何だか落ち着かない状態。全てが繋がった時には疲れが・・

一番引っかかったのはポールの執着心かな心臓の提供者を探りたいと言う気持ちはわからないでもないけれど、それが嵩じて遺族の妻への恋慕となるのはどうよ単に妻との溝から逃げたいだけなんじゃないの?と思ってしまうから。信仰に救いを求め、それが叶わぬからと全てから逃げるジャックも家族を失った辛さを薬で紛らわせるクリスティーナもみんな思いっきり後ろ向き。観ていて暗くなるもんな~~

そんな三人が一同に会す場面で運命が大きく動く。やはり直接気持ちをぶつけ合ってこそ感情の整理もつくし、前に向かって歩き出せるってことなのね。だから、この結末にはとても納得です。

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