2015年5月23日公開 110分
side-A
奥手な静岡大学数学科の4年生・鈴木夕樹は、人数合わせで参加した初めての合コンで、歯科衛生士の成岡繭子(前田敦子)に一目惚れ。彼女の指にはルビーの指輪があり、自分へのご褒美で買ったと話す。後日、同じメンバーで静波海岸に行き、電話番号を教えてもらう。
古典文学と推理小説、好みの違いはあったが共に読書好きの二人は、本を貸し借りする内次第に親しくなっていき、夕樹→タキ→たっくん、マユちゃんと呼ぶようになる。
マユのアドバイスでメガネをコンタクトに変え、DCブランドの服を買い、自動車学校にも通うようになり、遂に結ばれた二人はデートを重ね、クリスマスイブを静岡ターミナルホテルのディナーを予約し、幸せな恋人同士の時間を過ごしていた。
side-B
繭子との付き合いを続けるため大手企業を蹴って慶徳ギフト静岡に勤めたたっくん(松田翔太)だが、成績優秀なため東京本社への研修を命じられる。東京と静岡を往復する生活を続けるうち、本社の才色兼備な女性社員・石丸美弥子(木村文乃)にアプローチされて徐々に気持ちが傾いていった彼は、繭子から妊娠を告げられると堕胎を選択し、次第に静岡から足が遠のいていく。美弥子とも関係を持った彼は、繭子に一方的に別れを告げ去っていく。
乾くるみの同名小説の映画化で、バブル最盛期を迎えた1980年代後半の静岡が舞台です。
エンディングは原作と異なるそうですが、未読なので比較はできません。
カセットテープのようにA面B面の二部構成で進む物語は、A面で登場するおデブで風采の上がらないたっくんが可愛いマユちゃんに釣り合うよう髪型やファッションを変え、遂には痩せる決意をするというところでB面に切り替わるため、松田翔太に変わっても「あぁ、劇的に痩せたのね」と思わせてしまいます。A面の俳優さんが、お洒落になっていく中で、どことなく翔太君に似てくるのが成功の秘訣ですよね。それでも冷静に考えたらあのおデブちゃんが翔太君になり得ないんですが
たっくんの二股が繭子にばれるのは、彼が繭子を「美弥子」と呼んでしまったから。これは酷い裏切りです。動転した彼はDV男に変身。出会った頃のおどおどした彼とはまるで別人で人が変わったように見えますが・・・そりゃ当たり前って後で気付かされるのです
クリスマスが近づいた頃、ホテルのイブ予約したことを思い出してキャンセルするたっくん。A面ではホテルのキャンセルが出たと喜ぶ二人・・・ここも年度が違うんだろうとミスリードされてしまうんですよね。
エンドロールでは80年代のアイテムや時事ネタの解説があって、今世代の若者たちには新鮮、当時の若者には懐かしいプレゼントです。「最後の5分、全てが覆る。あなたは必ず2回観る」とはうまいキャッチフレーズですね。
そう、side-Aとside-Bのたっくんは全くの別人だったというオチ。
美弥子が自宅にたっくんを招いて両親(片岡鶴太郎、手塚理美:男女七人繋がり
)と食事したイブの日、数日前に酔って間違って繭子に電話してしまった時の彼女の様子が気にかかった彼が思わず繭子の元に向かった後で、美弥子が両親に彼の名前は辰也、鈴木辰也だと話したところで観ている方はアッと真相に気付くの
ホテルの前で三人がバッティングするラストでの繭子の笑顔が恐すぎ~~
裏切ったのはお互いさまでW二股だったのね~~
この話の面白いところは、男はいつまでも過去を引きずり、別れた後も自分のことを好きでいるのだと己惚れている生き物であることを隠しようもなく示している点です。
反対に女は別れた途端、未来に目を向けるのだということもね。
繭子ってば完全に二股でしょ
というより・・・美弥子は以前、たっくんと繭子の恋愛は「イニシエーション・ラブ=通過儀礼的な大人になるための恋愛」じゃないのかと指摘するのですが、まさに繭子にとってそうだったということなのでしょう
ネタバレしてしまえば、夕樹をむりくり「たっくん」と呼ぶとか、辰也に日焼け痕を指摘されて友達と行ったというのも合コンメンバーとだったこととか、お腹が痛い→便秘と打ち明けた時は中絶後だったからだとか、ルビーの指輪は失くしたのではなく辰也に送り返したからだとか色々合点がいくわけです。こういうことをおそらくは無邪気にやってのける繭子って・・・ある意味最強の女で恐いぞ
富士通に内定していると合コンで紹介されていたたっくんがB面で地元企業に就職していたのも巧みなミスリードでした。
映画に登場する音楽も懐かしの名曲揃いでございます
sideA
SHOW ME(森川由加里)
揺れるまなざし(小椋佳)
君は1000%(1986オメガトライブ)
Yes-No(オフコース)
Lucky Chanceをもう一度(C-C-B)
愛のメモリー(松崎しげる)
sideB
木綿のハンカチーフ(太田裕美)
DANCE (浜田省吾)
夏をあきらめて (研ナオコ)
心の色 (中村雅俊)
ルビーの指環 (寺尾聰)
SHOW ME(REPRISE)(森川由加里)
side-A
奥手な静岡大学数学科の4年生・鈴木夕樹は、人数合わせで参加した初めての合コンで、歯科衛生士の成岡繭子(前田敦子)に一目惚れ。彼女の指にはルビーの指輪があり、自分へのご褒美で買ったと話す。後日、同じメンバーで静波海岸に行き、電話番号を教えてもらう。
古典文学と推理小説、好みの違いはあったが共に読書好きの二人は、本を貸し借りする内次第に親しくなっていき、夕樹→タキ→たっくん、マユちゃんと呼ぶようになる。
マユのアドバイスでメガネをコンタクトに変え、DCブランドの服を買い、自動車学校にも通うようになり、遂に結ばれた二人はデートを重ね、クリスマスイブを静岡ターミナルホテルのディナーを予約し、幸せな恋人同士の時間を過ごしていた。
side-B
繭子との付き合いを続けるため大手企業を蹴って慶徳ギフト静岡に勤めたたっくん(松田翔太)だが、成績優秀なため東京本社への研修を命じられる。東京と静岡を往復する生活を続けるうち、本社の才色兼備な女性社員・石丸美弥子(木村文乃)にアプローチされて徐々に気持ちが傾いていった彼は、繭子から妊娠を告げられると堕胎を選択し、次第に静岡から足が遠のいていく。美弥子とも関係を持った彼は、繭子に一方的に別れを告げ去っていく。
乾くるみの同名小説の映画化で、バブル最盛期を迎えた1980年代後半の静岡が舞台です。
エンディングは原作と異なるそうですが、未読なので比較はできません。
カセットテープのようにA面B面の二部構成で進む物語は、A面で登場するおデブで風采の上がらないたっくんが可愛いマユちゃんに釣り合うよう髪型やファッションを変え、遂には痩せる決意をするというところでB面に切り替わるため、松田翔太に変わっても「あぁ、劇的に痩せたのね」と思わせてしまいます。A面の俳優さんが、お洒落になっていく中で、どことなく翔太君に似てくるのが成功の秘訣ですよね。それでも冷静に考えたらあのおデブちゃんが翔太君になり得ないんですが

たっくんの二股が繭子にばれるのは、彼が繭子を「美弥子」と呼んでしまったから。これは酷い裏切りです。動転した彼はDV男に変身。出会った頃のおどおどした彼とはまるで別人で人が変わったように見えますが・・・そりゃ当たり前って後で気付かされるのです

クリスマスが近づいた頃、ホテルのイブ予約したことを思い出してキャンセルするたっくん。A面ではホテルのキャンセルが出たと喜ぶ二人・・・ここも年度が違うんだろうとミスリードされてしまうんですよね。

エンドロールでは80年代のアイテムや時事ネタの解説があって、今世代の若者たちには新鮮、当時の若者には懐かしいプレゼントです。「最後の5分、全てが覆る。あなたは必ず2回観る」とはうまいキャッチフレーズですね。
そう、side-Aとside-Bのたっくんは全くの別人だったというオチ。
美弥子が自宅にたっくんを招いて両親(片岡鶴太郎、手塚理美:男女七人繋がり


ホテルの前で三人がバッティングするラストでの繭子の笑顔が恐すぎ~~

裏切ったのはお互いさまでW二股だったのね~~

この話の面白いところは、男はいつまでも過去を引きずり、別れた後も自分のことを好きでいるのだと己惚れている生き物であることを隠しようもなく示している点です。


繭子ってば完全に二股でしょ


ネタバレしてしまえば、夕樹をむりくり「たっくん」と呼ぶとか、辰也に日焼け痕を指摘されて友達と行ったというのも合コンメンバーとだったこととか、お腹が痛い→便秘と打ち明けた時は中絶後だったからだとか、ルビーの指輪は失くしたのではなく辰也に送り返したからだとか色々合点がいくわけです。こういうことをおそらくは無邪気にやってのける繭子って・・・ある意味最強の女で恐いぞ

富士通に内定していると合コンで紹介されていたたっくんがB面で地元企業に就職していたのも巧みなミスリードでした。
映画に登場する音楽も懐かしの名曲揃いでございます

sideA
SHOW ME(森川由加里)
揺れるまなざし(小椋佳)
君は1000%(1986オメガトライブ)
Yes-No(オフコース)
Lucky Chanceをもう一度(C-C-B)
愛のメモリー(松崎しげる)
sideB
木綿のハンカチーフ(太田裕美)
DANCE (浜田省吾)
夏をあきらめて (研ナオコ)
心の色 (中村雅俊)
ルビーの指環 (寺尾聰)
SHOW ME(REPRISE)(森川由加里)
