2014年7月25日公開 アメリカ 124分 G
2020年6月20日放送 土曜プレミアム
1999年、フィリピンの炭鉱崩落事故の調査に訪れた芹沢猪四郎博士(渡辺謙)は、恐竜のような化石と、何か巨大生物が這い出した痕跡を見つける。同じ頃、日本の雀路羅市(なんじゃ?その名前)の原子力発電所で働く核物理学者のジョー・ブロディ(ブライアン・クランストン)は、地震調査のため、妻で技師のサンドラ(ジュリエット・ビノシュ)と発電所に向かうが、突如発生した大地震による発電所の倒壊で妻を喪い、周辺は立入禁止区域となってしまう。15年後の2014年、ジョーとサンドラの息子フォード(アーロン・テイラー=ジョンソン)は、軍人として爆弾処理に従事していた。妻のエル(エリザベス・オルセン)と息子のサムが待つ家に帰った日、ジョーが日本で逮捕されたと連絡が入り、身柄引き取りのため来日したフォードに、ジョーは、発電所には何かがあって政府はそれを隠していると語り、真相を暴くため立入禁止区域に足を踏み入れるが、あっさり捕まってしまう。発電所を管理しているのは、特務研究機関・モナーク(MONARCH)だった。そこに隠されている巨大な物体の解明にあたっていた芹沢は、ジョーの主張に耳を傾けるが、その時、15年前と同じ大地震が襲いかかる……。
渡辺謙が出演したことで話題になった作品でもありますが、彼が演じる芹沢博士は、父親を広島原爆投下で喪った被爆二世の生物学者の設定です。また、劇中の「ムートー」という呼称は「未確認巨大陸上生物(Massive Unidentified Terrestrial Organism)」の略語であって、一種だけを指しているのではないようです。ゴジラの設定もこれまでのシリーズとは違い、先史時代から存在した巨大生物となっていて、ビキニ環礁での核実験から誕生したのではなく、ゴジラを殺すことを目的に核実験が行われたことになっていました。 人間が悪いんじゃないというアメリカ側の都合の良い事情にも見えるんだけどな~~
フォードは、陰謀論を唱える父親とは距離を置いていましたが、発電所で謎の巨大生物を目にして父が正しかったと気付きます。その父親はあっさりムートーにやられちゃうんですが
日本にいたのは雄のムートーで翼を持っているので空を飛べます。一方アメリカにいる雌(雄より遥かに大きく陸での戦闘を得意としています。)と合流すべく海を渡っていきます。ゴジラは二匹のムートーを倒すべく海から現れるのですが、人間の方はどちらも「怪物」として退治しようとするんですね
ムートーたちの餌は放射能なので、人間が彼らを退治するために用意した核弾頭は逆に彼等に奪われてしまいます。彼等の巣におびただしい数の卵が産みつけられているのを見たフォードは巣を爆破しますが、怒り狂ったムートーが襲ってきます。まぁ、子供を殺され家を焼かれたら怪物だって怒るわな
ゴジラとムートーの戦いはゴジラが放射熱戦を浴びせて勝利しますが、体力を使い果たして倒れちゃいます。フォードは核弾頭を海上に運んで爆発させ、サンフランシスコの街を救います。あの状況でヘリで救出されるってありえね~~!!
避難していた妻子と再会するフォード、再び目覚めたゴジラは海へと帰っていくのでした。めでたしめでたし
本作のゴジラは、自然界のバランスの守護者として描かれていて、「キングコング」同様人間の味方の立ち位置ではあるけれど、同時に「破壊神」でもありますね。
基本的にVS怪獣作品で単純明快だった本作とは異なり、2016年・日本製作の「シン・ゴジラ」は、他の怪獣と戦うこともない代わりに政治色の強い内容になっていたことを思い出しました。ゴジラの存在の位置づけがそもそも違うのだから比べるのはナンセンスですけど