健さんとランチしているとき、
毎日新聞に載っていた「人生相談」の話をした。
そのとき、ボソッと健さんがつぶやいた・・・
「僕も失敗したかったなぁ・・・」
「まだ１回しかしたことないって、淋しいなぁ・・・」
件の記事がこれです。
http://mainichi.jp/articles/20161226/ddm/013/070/006000c
【母が妻につらく当たる＝回答者・高橋源一郎】
結婚半年で父が他界し、母、妻、私で同居。苦悩の始まりでした。征服欲が強く自己中心的な母。そろそろ子供を考える年ですが、「なぜ作らない？ 子供いないのは未熟よ」と言います。共働きで母には世話になっていますが、心無い事も平気で発言する“毒親”。妻の方が何倍つらいかと母に言い聞かせますが、すぐに泣いてすね、妻につらく当たります。別居は並大抵のことではなく、私はどう振る舞うべきですか。（男性・３１歳）
なに考えているんですか？ 悩んでる余裕なんかありませんよ。一刻も早く、お母様と別居してください。っていうか、もう遅いかもしれませんけど。
わたしが、あなたの奥様なら、もうとっくに家を出てると思いますね。だって、あなた、まるで頼りにならないんだから。
ほんとに「苦悩」してるのは、奥様の方だと思いますが。あなたは、「苦悩」から逃げてるだけじゃないでしょうか。
二人で家庭を作るということは、想像を絶する難事業です（なので、ぼくは何回も失敗してます。すいません……）。だというのに、非協力的な第三者をその中に入れるなんて、自爆以外のなにものでもありません。
奥様を選ぶか、お母様を選ぶか、二者択一。どうします？ そこで、一瞬、どうしようと思うようだったら、奥様に「この人とは別れて、もっといい人を探した方がいいですよ。見込みないから」というぼくからの伝言があるとお伝えください。
父親が亡くなったあと、いまは亡き母親に「一緒に住む？」と聞いたときの返答を、あなた（とお母様）に送ります。
「嬉（うれ）しいけどやめとくわ。わたしは、姑（しゅうとめ）にイジメられて苦労したから、優しい姑になると思うけど、でも、姑って、いるだけでイヤなものなんや。そんなこと思われるのなんか堪忍や。あんたら二人だけの家を作り、そこで生きてゆきなさい。応援してるで」
以上です。（作家）
