2014年5月21日、そして2015年4月14日は
わたしにとって生涯、忘れることのできない特別な日である。
関西電力大飯3・4号機の差し止め訴訟で、
初めて原告となり第1回目の裁判で、意見陳述をした。
そして5月21日、
福井地裁の樋口英明裁判長は、
運転差し止めの判決を、言い渡したのである。
もうひとつは、9人で行った
高浜3・4号機の仮処分の申し立てを認め、
再稼働差し止めの仮処分決定を下した4月14日・・・
こちらも樋口裁判長である。
裁判から5年後の2019年の七夕の日に、
わたしは名古屋で樋口さんと再会した。
NPO法人・ONE WAY 国際平和文化協会の講演会で・・・
その時の講演の題目が「私が大飯原発を止めた理由」だった。
わたしのことを覚えていてくださって
短い時間だったがお話することができた。
樋口さんは裁判官を退官されたあと、
若い世代に向けての講演会を全国各地で開いていると
にこやかな笑顔で語っておられた。
裁判所での厳しいお顔しか見たことがなかっただけに
樋口さんの笑顔は、とってもまぶしいうえに
心まで癒された。
その樋口さんから今日、本が届いた。
理科や科学が苦手なわたしにも、ちゃんと理解できる
原発と地震のお話が中心である。
ぜひとも若い世代のみなさんに、読んでほしいと思う。
あと2週間で3月11日がやってくる。
今年の3月11日は「福島から10年」というページを綴じて
新たな1ページを刻み始める節目である。
でも原発立地自治体では、原発の事故の恐ろしさを忘れ
アメとムチのアリ地獄から這いだせないまま、
再稼働を目指そうと躍起になっている。
福島は遠くなりにけり・・・