はるみのちょっとTea-time

日々の暮らしのなかで感じたこと、市民運動のことなどわたしのことばで、つづります。

5月18日 第三弾

2008-05-18 | 医療と健康関連

2008年5月18日(日曜日)
ヤッホー!
長~い点滴生活ともヤッとおさらば!
と思いきや、朝夕2回の抗生物質の点滴が残っている・・・

かすかにつながっている細い血管と注射針の
良好な関係を断ち切りたくない! と看護師さんに頼んで
残してもらいました・・・
あと4日ほど、どうか友好な状態を保ってくれますように・・・

さて今日は日曜日とあって、面会室や談話室は大賑わい。
かくいうはるみのところへも娘たちがやってきて大さわぎ・・・
なんせ幼い孫付きだから、病人そっちのけで孫たちの話ばかり・・・

ま、わたしも孫たちの元気で無邪気な笑顔を見ているだけで
十分、楽しませてもらうことができましたよ。

日曜日の夕方の病院はそこはかとなくさみしさが漂う・・・
ポツネンとベッドに取り残された患者の顔には
無理してこさえた笑顔が貼りついているよう・・・

たぶん、夕食は砂を噛むように味気ないにちがいない・・・

ぜんぜん、似合わんわ! そんなおセンチ・・・と場外から罵声を
あびせられそう・・・
オッ! そろそろ夕食の時間だ、ワーイ!ワイ!

・・・まずい・・・贅沢を言うつもりはないけれど・・・
あ、あまりにも・・・涙・涙・・・

超! 生臭いサバのから揚げにプリプリ冷凍小エビ入りきゅうりとわかめの酢の物
どうしても飲めない塩っ辛いだけの赤だし(?)
そしてごはん・・・以上おわり・・・

なんとかふりかけでごはんは食べたけれど・・・おかずは無理・・・
どうしてこんなに味付けが濃いの?
ふつう、高血圧が原因で動脈瘤とかになった人ばかりでしょう?
そんな患者さんに濃~い塩っ辛い食事は、だめでしょう!
とお世話になりながら怒っているはるみでした・・・

それにしても文字が読めないのは本当につらい・・・
乱視が強いので普通の天眼鏡では役に立たない・・・
読書三昧の日々を送れると意気込んだのに、文字が読めない・・・

現在、なんとか眼鏡の左側のつるをはずそうと悪戦苦闘中!
なんでもそろうスーパーでも眼鏡用のドライバーセットは
おいていなかった・・・
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5月18日午後の部

2008-05-18 | 医療と健康関連

2008年5月18日(日曜日)
もう手術から5日・・・

なかなか頭痛がとれなかったり、
いまだに飲み込みにくい状態が続いたりで、
自分自身では、非常にもどかしく感じています。

が、まわりの評価では、スッゲェー回復力なんだそうです・・・

アイテテテ・・・
あたまの中心部がズキンとうずきました。

時折、傷口とはまったく別の部位が痛みます。
Drによれば、手術中、頭蓋骨が動かないように穴をあけ
ボルトで止めていたからだとか・・・
ほんと、外科手術はまるで工事現場!
そうそう、ビニール袋にたまった血液はどこの血? と質問しました。
筋肉および皮膚を切り刻んだ際の残った血液だそうです。
脳内には血液は1滴もなくとてもきれいなんだそうです。
(術後すぐにCTスキャンをしました)

外はとてもいい天気!
点滴をぶら下げた・・・これって正式名称は何?
看護師さん、看護師さん、これはなんていうの?

をひきつれて学園スーパーまでお出かけしてきました。

頭がまだ重いのでひきつれてというより、つかまってと言うほうが
正しい状態です。
顔もブウーワァと膨らんだまま・・・
首と顔の区別がつきませ~ん・・・

首の後ろをパックンと開けたせいで、首が異常に腫れています。
モアイ像・・・みたい・・・

それにあたまには「青帽子」なるものをのっけています・・・
開頭手術をした人は全員、この青帽子を着用。
ちょうど、昔話に出てくるいじわるばあさん(舌切雀なんかの・・・)を
思い浮かべてみてください。
竹取物語の媼(おうな)でも・・・・
あたまにターバンみたいなのまいてますよね。
ちょうどアレそっくり!!

男性も女性も老いも若きも全員、青帽子で歩いている光景は
・・・ちょっとこわいかも・・・

オ~オ、また頭のてっぺんのホッチキスが痛む・・・
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5日ぶりにこんにちは

2008-05-18 | 医療と健康関連

2008年5月18日(日曜日)
5月13日午後0時30分予定の手術が開始したのは、なんと午後3時半・・・

待つ身のつらさをいやと言うほど味わい・・・
なんといっても、昨夜からの禁食がこたえてます。
これであと24時間は何も口にできないのかと思うと、涙・涙・・・

左腕に点滴をぶら下げ、歩いて手術室へ。
娘と孫と妹を従え手術室の前までゾロゾロと大名行列・・・

娘は泣きそうな顔で手を振っているし、おもわず気をつけて帰るのよ!
0.001%の不安もないわたしは、いたって元気でのんき。

ひ・ひろ~い!! 手術室と言ってもいくつもあって、いろんな機械や器具が
所狭しとおいてあり、あっちキョロキョロ、こっちキョロキョロ・・・
やっと到着した手術室には、麻酔科の林Drがお出迎え。
がんばりましょうねと声をかけてくださる。

マイクを通して、小田Drの声が聞こえてくる。
わたしが患者本人かどうかの確認のよう・・・
そのあと、全身麻酔が始まった・・・
呼吸器を口元にあてられたあとは、全く記憶にございません。

政治家の常套句だけれど、しらふで仕事をしているのに、
全く記憶にございませんなど、あるわけがない。
手術のことを書き留めておこうと思っているのに、また横道にそれる悪い癖・・・

ところで
今日はもう18日、
まだ点滴はつながりっぱなしなので、文字も打ちにくい・・・
わたしの欠陥は(血管のつもりが・・・でも血管の欠陥だからあってる)
細い、逃げる、弱い、詰まりやすい、すぐ漏れる・・・で、看護師さん泣かせの
悪玉血管。
右腕は、乳がんを全摘出しているのでいっさい、さわらないことになっているので
残るは左腕のみ・・・
すでに散々、注射針を刺す段階で失敗していて、青ジミだらけ・・・
点滴は天敵だぁ!!!

なんと手術中は足にも点滴が・・・
次の日には。その足の点滴ももれてしまい、足はポンポコ。

やっと探し当てた場所もほとんど1日でアウト・・・

現在は痛い痛~い手の甲の真ん中に・・・
ほんのちょっと、手をうごかしても、オ~痛~い・・・
まだあと3~4日は天敵が続く模様。

さて、8時間に及ぶ大手術は大成功!
でも当のご本人は麻酔から覚めつつあって、そのつらさといったら
たぶん、呻き、喚き、のたうちまわり・・・していたはず・・・

覚えていないとはいえ、24時間は長かった・・・

15日には、普通食(だけどご飯じゃなくてお粥)
やはり、飲み込むのがむずかいしい? 飲み込み方を忘れたのかしらと
思うぐらい、一口一口、ゆっくり飲みこまないとむせてしまい、
それがまたつらいのなんのって・・・

いまだに、1度飲み込んだものがそっくりそのままお口の中に逆戻りを
繰り返している・・・

それでね、声も自分の声じゃないみたいなの・・・
ちょっとうわずっていて、かわいい声! ウフフ・・・
ソプラノよ! ソプラノ!
でもいまいち、迫力に欠けるなぁ・・・

あぁ、そうそう。
すでにあたまに貼ってあった透明ビニールテープ(?)みたいなのは
めくり取られました。
ついでに、ホッチキスの針も7本ばかり抜きました。
ホッチキスですよ! ビックリ! 
しかも頭の中から細い管が出ていてそこからは血がトロ~リトロリ・・・
管の先のビニール袋には100ミリリットルほどたまっていました。

イタタ・・・点滴の針が痛い・・・

実は右手、いや正確には右の人差し指のみで、キーを叩いているんですが
何もしていないのに、ちょっと手の向きが変わっただけで
痛い左手・・・トホホ・・・

しかも手術の場所が左耳のすぐ後ろなので、眼鏡がかけられない・・・
ちょうど眼鏡のつるが傷口にあたるんです。

眼鏡なしで文章を打っているので誤字脱字、支離滅裂はどうぞご勘弁を!

15日からは自力でトイレに行けるようになりました。
途切れることなく点滴を入れているので、トイレに行く回数の多いこと!
でも、立ったり歩いたりすると、あたまがグラグラ、
ドヨョ~ン~と頭に重しをかけられたようになって、
不安定だし、あしもともおぼつかない・・・

それでも毎朝、加藤先生は6時になると
「おはよう! 歩きましょうね! 散歩に行きましょうね!」
と呼びかけてくださる・・・
半分、おも~い気分で半分よっしゃ! と思いそろそろと
歩き出すのです。
一歩、足を踏み出せば、気分はシャンとなるしやっぱり
元気になれる!

そんなこんなで5日ぶりにパソコンに向かう気力を
とりもどしたはるみです。
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第2回はるみ(の息子)のちょっとTea-time

2008-05-18 | 医療と健康関連

2008年5月17日(土曜日)

今回の日記も、勝手ながら息子の代筆です。
はるみは今日も元気ですが
まだPCを開けられる状態ではありません。
もう少しだけお待ち下さい。

また、息子ははるみに直接会っていないため
叔母からのメールを基にブログを書かせてもらっています。

それでは、今日の様子をまとめてみました。


術後4日目。
気力だけはしっかりとしており
顔色もよく、とても元気そうに見えるとの事。

今日、切開部分を縫合していた
ホッチキスの針(医者もそう呼んでいます)
ペンチで抜きました。
合計、7個にも及ぶホッチキスの針。

4日目で、いわゆる抜糸……
傷口はくっついていると言う事でしょう。
なんという回復力。

しかしながら、わずか4日前に
8時間もの大手術を受けた事による疲れや
多少の後遺症は残っています。


頭を上下左右に動かすことは、結構大変。
要するに、顔を洗ったり着替えたり
また、3度の食事よりも大好きな読書も未だできません。

ちなみに、左耳後ろから後頭部に掛けて切開しているので
読書をしようにも眼鏡が掛けられません。


そして、頭が重たく感じ
傷跡もずーんとした痛みがあるようです。


後遺症については
手術前に受けた説明の通り
嚥下(口の中の食べ物や飲み物を「飲み込む」動作の事)が難しく
食事がお粥にもかかわらず、飲む込みも一苦労。

先生からのお話によれば、頭が重いのは
うつぶせ(右耳を下にした)の状態での手術のため
頭の4ヶ所に穴を開け
脳みそがぐるぐるしないようにボルトで固定してたからとの事。
(想像すると、やっぱり怖いですね)
だから、いろんなところに穴が開いていて
当然ホッチキスの針も、いろんなところに刺さっている。

まるでフランケンシュタイン。

はるみ自身の強さは
フランケンシュタインの比ではありませんが。

※ちなみにフランケンシュタインとは……
 本来はあの怪物を造り出した科学者の名前です。
 結構皆さん間違えたまま使っちゃいますよね。
 僕自身、間違えたまま使いますもん。


疲れが溜まっているとは言え
もともとフランケンシュタインよりもパワフルなので
現在は同室の方とお喋りを楽しみ
情報交換なども相変わらず盛んです。

一昨日(15日)の夕方から歩き始め
「眩暈がする」と言いながらも
食器返却など積極的に自分で行っているそうです。

さすが、我が母親。
「まだコレはできない」などと思ってしまうと
本当にできなくなってしまうから……とでも思っているのでしょう。
これまでも入院中に
自ら積極的に(勝手に)リハビリをしていた様な人ですから。

この調子なら、案外早く
「ただいま!」と戻ってこれそうです。


以上がはるみの現在の状況です。
本来ならば
傷跡などの写真をアップしたい!などと考えていそうですが
息子としてはそこまでしたくはないので
そこらへんは後日、はるみの判断で行ってもらうことにします。


それでは、第2回はるみ(の息子)のちょっとTea-time
終了させて頂きます。

前回の記事にコメントを下さった皆様へ。
コメントは叔母がすべてプリントアウトしてくれています。
皆様からの暖かいコメントを読んで
はるみはどんどん回復しています。

優しい方々に囲まれているはるみを
息子は大変誇りに思っています。

これからもはるみを
暖かく見守ってください。
お願いします。
コメント (3)
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ご心配をおかけしました

2008-05-16 | 医療と健康関連
2008年5月15日(木曜日)

ブログの更新が遅くなってしまいまして
沢山の方々にご心配をおかけてしました。

手術は、5月13日午後3時30分から11時30分までと
約8時間かかりましたが、無事終わりました。

ひとまず成功です。

やはり、運だけは昔から強かったようですね。


応援してくださった皆さんと
手術をしてくださった先生、看護師さんに大変感謝しています。
皆さんのお陰で、はるみは元気になれました。
本当に、ありがとうございます!!!


実はまだ、PCをあけられる状態ではないので
息子の代筆で、皆様に報告とお礼を申し上げます。

はるみのブログを楽しみに待っていた皆さん
もう2~3日もすれば本人が直接ブログを書きますので、
楽しみにしていてください。

はるみは、いつもながら(いや、いつも以上に?)
意欲満々ですので、ご安心ください。


術後の自分の写真を撮ってもらい、メールで送ってくるのは
我が母ながら、さすがだと思いました。
きっとこの調子なら、回復も早いと思います。

元気な顔で
「ただいまー」
と帰ってくるのを、息子は心待ちにしています。

拙い文章で申し訳ありませんでしたが
息子による報告とお礼をこれで終わりたいと思います。

皆さん、母を応援してくださり
本当に、ありがとうございました!!!
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長い1日が始まる・・・

2008-05-13 | 医療と健康関連
長い1日が始まろうとしている・・・
6時 起床
加藤庸子先生は朝一番に病棟を回り、患者一人一人に声をかけていく。
わたしのところへは6時15分頃に来てくださった。
『まぁ、すっきりして、きれい!(わたしの髪型を見て)
今日はがんばりましょうね。
ちょっと、お時間がずれるかもしれないけれど、待っててくださいね』
先生の笑顔に接し、『先生はわたしのことを思っていてくれる』ことを心から感じる患者は、励まされ、勇気づけられる・・
信頼が生まれると言うのは、先生が『神の手』だからではない。日常の会話や接しかたが、患者の立場に立ってされているのかどうかだ。
加藤先生は脳神経外科の権威であるにもかかわらず、朝と夜は必ず病棟を回り、患者への声かけを怠らない。先生自らが『わたしは神の手ではない』と患者に告げる。
手術に対する自信はあると言い切るが、おごりは一切感じられない。
だからこそ、多くの患者が集まり、また加藤先生を師と仰ぐ若い医師も集まってくるのだろう。
昨日はその若い医師の一人である小田Drのインフォームドコンセント。
説明によると、わたしの動脈瘤は延髄のところにあるらしく、延髄にくっついている可能性もある・・・
これまでCTやMRIの画像で説明を受けてきたけれど、イマイチ理解できていなかった場所が、はっきりわかったのは、頭部(頭蓋骨)の実物大模型のおかげ。
脳みそが外れるようになっていて、脳底のどの部分に瘤ができているのか一目瞭然。
インフォームドコンセントでわたされた資料には、わたしの頭蓋の様子も描かれていて、頭のどこを切り開くのかがちゃんとわかる。(第一部 終わり)
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また会える日を待っててね

2008-05-12 | 医療と健康関連

2008年5月12日(月曜日)
午後から病院に戻ります。

病院でのこれからのスケジュールは・・・

14時から、担当医によるインフォームド・コンセント
手術の説明があります。
頭のどのあたりをどういうふうに切るのかとか、
後ろ頭だったら、どんな格好で手術を受けるのか
などなど、聞きたいことをちゃんと、聞いておかなくっちゃ・・・

手術の様子をビデオに撮るそうだけれど、そのビデオを
ダビングしてもらえるのかしらってことも・・・
自分の手術の様子を見たいもの。
ま、多分、これはだめでしょうかね・・・

でもこういうのって、誰に著作権があるんだろ?

出演者その1になる、いわば主人公のわたしが
自分を映したビデオを入手したい、というのは当たり前のことだと
思うんだけど、異学の貢献のためにも寄与しているんだし・・・

今日の夜中の12時から絶食。
これはちょっと、きつい・・・
水分補給もなし。

手術は午後一の予定。

絶食は明後日も続く・・・ト・ホ・ホ・・・

さて、このブログも当分の間は、更新できなくなります。
術後の回復力如何では、携帯からの書き込みができるかな・・・

というわけで、いつも読んでくださっている
みなさま・・・
また会える日をどうぞ、お楽しみに!
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しおらしくベッド・・・にゃいないわたし

2008-05-11 | 日々の暮らし

2008年5月11日(日曜日)
午後5時といっても、少しも夕方らしさを感じない。
午後からお天気が回復してきて、晴れ間ものぞき
気温も上昇。

名古屋はきっと暖かいだろうと高をくくって、
薄着でやってきたわたしは、
ブルブル寒さにふるえていたけれど
きょうはちょっと回復・・・

さて5時少し前、敦賀からわざわざ、
お見舞いにきてくださったHさん、しかもおつれあいと一緒に!

名古屋は藤が丘のホテルで外泊中だとお伝えしたけれど、
いくらなんでも、今日は病院に戻っているだろうと
豊明の病院に行かれたそうな・・・

「まさか13日に手術する人が、ぎりぎりまで外泊し
遊び歩いてるとは・・・」と絶句・・・
手術する頭をそりあげられ、丸坊主すがたでしおらしくベッドに
よこたわっているわたしを、想像していたそうです。

期待を裏切ってごめんね!
絶句させている「そのまさか」がわたしなんです・・・

3人でホテルの近くのスターバックスでTea-time。

そのあと、ホテルの真向かいの小さな中国料理店というか
食堂みたいにもみえるお店・太平楽で、夕食。

長崎ちゃんぽんののぼりがはためいてます。
こういった(どういった?)お店のちゃんぽんが
おいしいんだそうです。(Hさん曰く)

3にんともちゃんぽんを注文し、パリそば1皿も追加。

パリそばというのは、揚げそばのことだった!

わたしが敦賀で行きつけの中華やさんは、「東鳳閣」
そこの一押しメニューが「揚げそば」です。
あぶらでカリカリに揚げた中華麺に、とろ~り八宝菜が
かかっている一品。
カリカリ=パリパリでパリそばか・・・な~るほど、納得。

パリそばもちゃんぽんも、おいしかった・・・

Hさんたちとは、食事のあと、さようなら・・・
敦賀までの長い道のり、どうぞ気をつけてね。
今日は、遠いところまでほんとにありがとう!

さて、あまりにも早い時間に夕食をすませたわたしは、
ハラペコ虫がグー。
腹が減っては、ブログもかけぬ!

隣のコンビニで、食料を調達してきました。
サンドイッチと麦茶でおなかを満たし、
やっとブログにむかうことができました。

で、今日はなにをしてたかって?
昨日、買った
「地球温暖化は本当か? 宇宙から眺めたちょっと先の地球予測」
矢沢 潔・著(技術評論社)を読んでました。
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敦賀原発立地見直しをの記事/最高の人生の見つけ方

2008-05-10 | 映画・音楽・演劇・絵画など芸術関連

2008年5月10日(土曜日)
今朝、名古屋で読んだ中日新聞の1面トップの記事は
【敦賀原発、立地見直しを 活断層末端 強い揺れの恐れ】

中日以外の紙面には、この記事はありませんでした。
日本原電には厳しい内容。
昨年7月の刈羽原発での被災からもうすぐ1年。
立地自体を見直す必要があるとの見解に、
背筋を冷たいものが走ったわたし・・・

安心・安全神話はやはりまぼろしだった・・・
危険とひきかえにわたしたちが得たものは砂上の楼閣だった・・・

 http://www.chunichi.co.jp/s/article/2008051090071549.html

活断層が国内の原子力発電所で初めて敷地内に見つかった
福井県敦賀市の日本原子力発電(原電)敦賀原発について、
名古屋大教授など専門家3人のグループは、
この活断層が阪神・淡路大震災でも大きな揺れを生んだ
横ずれ型の末端部だと確認し、
「立地を見直すべきだ」との研究成果をまとめた。
うち2人は国への勧告権を持つ原子力安全委員会の専門委員で、
稼働する同原発の立地自体の是非が問われる可能性も出てきた。

東洋大の渡辺満久教授と広島工業大の中田高教授、
名古屋大の鈴木康弘教授で、いずれも地形の起伏から
活断層を分析する変動地形学が専門。

問題の活断層は敦賀原発1、2号機の原子炉から
約300メートル離れた敷地内を通る「浦底(うらぞこ)断層」。
渡辺教授らは、航空写真による地形分析でこの活断層が
地震で大きな揺れをもたらす末端部だと確認した。

活断層の末端部では細かな活断層が枝分かれしているケースが多い。
幹に当たる活断層のずれと連動し、それぞれの活断層が
ずれて被害が大きくなる可能性が高まる。
阪神大震災では末端部で揺れが大きくなり、
枝分かれした活断層のずれも確認された。
グループは同原発の建設以前の航空写真を分析し、
建物近くに活断層とみられる地形的特徴が表れていた。
地震時にこれらの分岐断層がずれて建物を破壊する恐れを指摘している。

研究成果は、地形学や地球物理学など学会連合体の
日本地球惑星科学連合が27日に千葉市で開く大会で発表する。

原電側は「活断層が原子炉から離れているため安全。
原子炉への影響はなく、主要施設は耐えられる」としている。

原電は3月、昨年7月の新潟県中越沖地震で東京電力柏崎刈羽原発が
被災したのを踏まえた耐震安全性の再評価結果として、
浦底断層の存在を公表。
2号機タービンの放水路が断層を横切っているため
迂回(うかい)工事の実施を決めていた。

原子力安全委員会専門委員の鈴木教授は
「簡単に安全だと決めつけるのは拙速」と指摘。
渡辺教授は「真上の施設をいじるだけでは意味がなく、
立地自体を見直す必要がある」と警鐘を鳴らす。

【原電敦賀原発と活断層問題】 
1970年に1号機が運転開始し、国内で最も古い原発の一つ。
87年に稼働した2号機の建設時、半径5キロ以内に他の断層が
ないことなどから、原電は浦底断層を「活断層でない」と判断。
建設準備中の3、4号機の増設計画申請時にも同断層には
「最近の活動はない」としていた。
今年3月末、基準が引き上げられた国の新耐震指針に基づく評価で、
初めて活断層として認めた。
3、4号機は完成後、中部電力に送電予定。

 ■中越沖地震後に柏崎刈羽原発の活断層を調査した
東大地震研究所の纐纈一起教授の話 
活断層の存在と構造物の耐震性の関係はまだ分かっていない。
原発の建設段階で活断層の存在が分かっていれば考慮すべきだったが、
敦賀原発は既に立地しているため、揺れの大きさや地盤の固さを考慮し、
緊急時にも安全に運転停止できるかを早急に検証すべきだ。
(中日新聞)
  *********************

さて朝一で入院したはるみ。
先日の検査入院と同じ病室。

この前は8人部屋だったのが、6人部屋に衣替え。
ベッド回りがゆったりして快適度アップ。
検査でご一緒になった方とも再会。
親切で、楽しい方ばかりの病室は和気あいあい。

病室で担当看護師さんから入院後~手術~術後の
流れの説明を受けました。

病棟での主治医は小田Dr。
やったねー!!
ステキな先生!

12日の午後2時から、小田Drによる手術の説明があります。
それまでは、なにもすることがないので、外泊許可が出ました。

で、きょうは午後から映画鑑賞。
前から見たかった、「最高の人生の見つけ方」
原題は THE BUCKET LIST(棺おけのリスト)

がんで余命6か月と宣言された二人の男が同じ病室になる。
カーター(モーガン・フリーマン)は自動車整備工
エドワード(ジャック・ニコルソン)は実業家で大富豪

抗がん剤にのたうちまわり、
すぐ目の前に立ちはだかる死を否応なく自覚せざるを得ない2人。

残された6か月で、棺おけリストに書き出した
棺おけに入るまでにやりたいことのすべてを
やりつくそうと、2人で旅立つ・・・

リストの最後の3つは涙なくしては語れないエピソードで
締めくくられる・・・これは見てのお楽しみ。

全編にあふれるユーモアとほんとうにやりたかったことを
見つけていく過程は、感動!

3日後に手術するわたしに見せる映画じゃなかったと妹。
いえいえ、大丈夫!
自分のことに重ね合わせてはいませんから・・・

たっぷり笑って、泣いて心は満たされました。
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北日本では雪の予報・・・

2008-05-09 | 地球温暖化
2008年5月9日(金曜日)
すでに名古屋入りしたはるみです。
Yちゃんは、わざわざ敦賀駅まで見送りに来てくれました。

うれしい~ね~

いろんな方から励ましのメールや電話をいただき、感謝!

「がんばれって言わないよ。ぜったいはるみさんなら
大丈夫だから・・・きっと帰ってこれるから・・・」と
とびっきりの笑顔で、手を振ってくれた人もいます。

あなたのステキな笑顔にきっとまた会えると信じて行ってきま~す!

さてきょうは、少し寒い・・・と思ったら

【14日までほぼ全国的に低温=農作物管理に注意-気象庁】
  
気象庁は9日、北日本から西日本の広い範囲で、
14日ごろまで気温が低い状態が続くと発表した。
強い寒気が入るためで、平年より5度前後低い所がある。
特に北日本では霜や雪の恐れがあり、
同庁は農作物の管理に注意を呼び掛けている。 (時事通信)

いっぽう4月下旬に発表された3か月予報では
「気温、やや高めか」でした。
(やや高め「か」・・この「か」がくせもの。
 疑問形ですもんね、なんたって・・・)

【2008/04/24-15:42 5-7月の気温、やや高めか=気象庁の3カ月予報 】
 
気象庁は24日、5-7月の3カ月予報を発表した。
日本の南海上の太平洋高気圧の配置が北寄りになるなどの影響で、
3カ月を通して北日本から西日本にかけ、気温が高くなる可能性が大きい。
【5月】天気は数日周期で変わる。北、東、西日本の気温は高い。
【6月】平年同様に曇りや雨の日が多い。
気温は東、西日本、沖縄・奄美で平年並みか高い。
【7月】東日本の日本海側では曇りや雨の日が多いが、
東日本の太平洋側、西日本では平年に比べ晴れの日が多い。
気温は東、西日本で平年並みか高い。

数日周期で天気は変わるとなっているけれど、北日本では
霜や雪の恐れという今日の予報・・・

寒いニュースはあまり大きく報道されないんですね。
仮に予報通り、雪が降ったら、やっぱり
人為的CO₂排出による温暖化の影響で、
春爛漫の5月に雪が降るって報道されるんでしょうか・・・
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女性の品格は失格

2008-05-08 | 読書ナリー

2008年5月8日(木曜日)
いよいよ明日の夜、名古屋へ・・・
10日朝、入院です。

当初、12日手術の予定だったのですが、13日に変更。
手術までの2日間、何して遊ぼかな・・・

そんなのんきなこと言ってる場合じゃないでしょ・・・と
叱られそう。

そうです、まだ入院の準備、なんにもできていない
のんきな はるみです。

まずは、持っていく本を選ばなくっちゃ。
手術後の1週間は、のんびり好きな本を読んで暮らせるかと
思うと、楽しみ~
日用品などは、院内のマーケットがあるから、なんとかなるし。
あとはパジャマとスリッパ、着替えぐらい・・・かな。

そうそう、入院に向けて、髪を切ってきました。
体調を崩してからほぼ4か月、かなり伸びていたので
バッサリ、スッキリ。
頭がか~るくなりました。
中身はもともと、軽いのでこれ以上軽くなっちゃ、大変。

ただね、髪がのびて、ちょっとは女らしくなったと
いわれたんです・・・やさしい雰囲気なんだって・・・

つまりこれまでは、すこしも女らしくなかった、
やさしい雰囲気も持ち合わせていなかったってこと、だよね。

「いや~ん・・・」としなを作って相手の腕やなんかを
軽~くぶってみせると、なおよかったのかしら・・・

それとも、手の甲を口に当て、
「ホホホ・・・おほめにあずかって、うれしいですわ」と
言うべきだったのかしら・・・

気持ち悪~って言われるのが、オチ! でしょうね・・・きっと。

いまや「品格」が大流行のご時世、「女性の品格」失格の落胤
おっと、烙印だった・・・なんとなく落胤でもこじつければ、
意味としちゃあ、あってるような気がしないでもない。

このお方を誰と心得る!
この烙印の紋所が、目に入らぬか!
正真正銘、失格の御落胤でござるぞ!

懐かしぃー、水戸黄門、もちろん月形龍之介の黄門さまが・・・
今の由美かおるの役はたしか、千原しのぶ、
丘さとみのお姫様がかわいかった・・・

ふ、古い・・・5歳のころだわ、見たのは・・・

おっと、話が横道にそれました。
何の話だったっけ・・・そうそう品格でした。

「国家の品格」やら「女性の品格」がベストセラーになって
いまや「品格」とつければなんでも売れる! 

わたしはどちらの本も立ち読み(本屋さん、ごめんなさい)して
なに、これ? って思った口です。

ええしの生まれで、貧乏もしたことがなければ、失業したこともなく
お役人からどこぞのセンター長(?)に天下っておられる
お方の自慢話に、見えました。

世の中の女性を自分の従属物だと思い込んでるオジサンの
喜びそうな女性を目指したい方向け指南書みたいと
思ったわたしです。
(だからあんたは品格がナイ! と言われそう)

そこで、「女性の品格度チェック」に挑戦。

http://fortune.yahoo.co.jp/fortune/psychology/pd?ty=t&bid=20070928

品格度数75点……外ではカンペキだけど……!?

社会人としての常識も、女性としてのマナーや立ち居振る舞いも、
文句のつけようもないあなた。
きっと周囲からは“品格のある人”だと思われていることでしょう。
でも、そんなガンバリはやっぱり疲れるもの。
一歩家に入れば、品格などなんのその。
部屋着とパジャマを一緒にしたり、“ウザいよ!”と
家族に乱暴な言葉を吐いたり……。
そう、家では今ひとつ品格にかけるあなたなのでした。

オッホッホ・・・75点でございますことよ、わたくしの品格 。

どんなもんだいっ! こりゃ問題・・・そう、家では・・・
(家だけじゃない、外でも問題ですよ、あなたのその態度・・・)
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温暖化は仮想敵?

2008-05-07 | 地球温暖化

2008年5月7日(水曜日)
6日の朝日新聞の社説は、
【地球の温暖化―「炭素の夏」に国境はない】

風力発電に関していろいろと資料や本を読み、
現時点でわたしが理解したのは、

☆地球が温暖化したからCO₂の排出量が増えたということ

☆そして風力発電の導入は、今以上に石油・石炭などの化石燃料を
大幅に増やすことにつながるということ

まだまだ、わたし自身の言葉で論理的に説明できるには
程遠い状態なので、(理数系の頭脳を持ち合わせていない!)
これからも勉強が続きます。

数式には、微分・積分がでてくるもんですから・・・
40年ぶりに、恐怖の数学Ⅲに遭遇です。
サイン・コサイン・タンゼントなんかめじゃないぐらい
理解できない・・・(涙)

さて、朝日の社説に出てくるIPCC(気候変動に関する政府間パネル)
昨年2月に発表された第4次報告書をもとにしたもの。

環境省のホームページに載っている同じく2月2日に出された
《気候の安定化に向けて直ちに行動を!
      - 科学者からの国民への緊急メッセージ -》
には、この第4次報告書を元に次のように書かれています。

 http://www.env.go.jp/earth/ipcc/4th/message_main.html

3) このままの排出の継続は危機的状況を生む
温暖化が進行すると、地球の気候の不安定さが大きくなり、
異常気象の頻度が増加する。
IPCC で検討した将来予測のうち、引き続き化石燃料に依存しつつ、
高い経済成長を目指す社会が続くならば、今世紀末には、
平均気温の上昇は、4.0℃(2.4~6.4℃)に達すると予測されている。
21 世紀中に大規模かつ急激な変化が起こる可能性はかなり低いものの、
温暖化の進行によって、大西洋の深層循環が弱まる可能性がかなり高い。
さらに、多くの研究によると、気候変化がさらなる温室効果ガスの
排出を招くという悪循環が生じることも示唆されている。
また、このような温暖な気候が数千年続くと、
グリーンランドの氷は最終的には消滅してしまい
海面水位を7m 上昇させるだろう。

  *******************

しかし、IPCCの報告書によるこの数字はどうも欄外の数字であって
諸外国では、1.8~4.0℃が正式な数字として公表されていると
言われています。

国民に危機感をあおるためには、大きい数字を示しておかなければ
すぐに、まっいっか・・・となってしまうのを
危惧してのことなのかもしれませんが・・・

そういう意味では、社会に警鐘の朝日新聞の社説なんでしょう。

マスコミも加勢しての
お国を挙げての温暖化ストップ作戦に、「温暖化」は仮想敵? と
思ってしまうわたしです。

 http://www.asahi.com/paper/editorial.html#syasetu1

人はみな息をしている。
動物も植物も微生物も呼吸する。
こうして出る二酸化炭素(CO2)の量はどのくらいか。
ノーベル平和賞を去年受けた
「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」の科学者たちは、
その見積もりを報告書に載せている。

それによると、陸上の生物界が大気に吐き出す
「自然の息」は炭素の量で年間約1200億トン。
一方、現代文明が石油や石炭などを燃やすことで
出す量はその5~6%ほどにすぎない。

 《ゆがむCO2の収支 》
これなら、いまの暮らしを続けても大丈夫だ。
そう思ってはいけない。
自然の息は、それにほぼ見合う量が植物の光合成などで生物界に戻される。
ところが、「文明分」が加わることで、CO2の収支がゆがむ。

地球を覆うCO2は、もともと「温室」の働きをしている。
増えすぎると、地球を過度に暖めることになる。これが温暖化だ。

大気のCO2濃度は産業革命前より3割以上ふえた。
CO2の収支をなるべく均衡状態に近づけ、
平均気温を1990年に比べて2~3度以内の上昇に抑えなければ、
被害は世界全域に及ぶ。これがIPCCの見立てだ。

CO2は人も口から出しているものだから、
排出してもその周りにただちに害を及ぼすわけではない。
一つの国の一つの工場が出したものが、
地球の大気という大きなプールの中で自然の息に上乗せされ、
徐々に危うさを増していく。
黒煙をもくもく吐いたり、廃水を海や川に垂れ流したりといった、
いわゆる公害とは性格が異なる。

自分の国だけが排出を抑えれば事足れり、というわけにはいかない。
よその国も同調してくれないと、問題は解決しない。
地球規模の視点を持って臨むことが大切だ。

「炭素の夏」という言葉がある。
ノーベル平和賞をIPCCと一緒に受けた
アル・ゴア前米副大統領が受賞講演で口にした。
温暖化を、核戦争が生態系を台無しにする
「核の冬」と同列に置いたのだ。
どちらも地球規模の災いであり、
それを避けるには世界が一つになって立ち向かう必要がある。

 《冷戦から「暖戦」》

国際社会が温暖化との戦いに大きく踏み出したのは92年だ。

気候変動枠組み条約が採択され、地球サミットがブラジルで開かれた。
条約は、CO2などの温室効果ガスの
悪影響を食い止めるのが狙いだった。
前年暮れにソ連が崩壊していた。
東西対立の冷戦が、人類対炭素という「暖戦」に移ったのである。

以来、国際社会は脱温暖化の知恵を少しずつ身につけてきた。

一つは、CO2をタダではむやみに出させないという考え方だ。

出せば出すだけ損をする仕掛けをつくって、
排出を抑えようというのである。
具体的には、燃料などにかける環境税や、決められた枠を超えて
出せばよそから余った枠を買うことになる排出量取引がある。

もう一つは、国境を超えて対策を進めようという流れだ。
自分の国で排出量を減らすことと、外国を手伝って
同じ量を削減することを同等に評価しようというのである。

この二つの知恵は、今年から実施に移された
京都議定書でも生かされている。
国同士の排出量取引が盛り込まれた。
先進国が途上国の排出削減に力を貸せば、
減らした分の一部を自国の削減量に組み込めることにもなった。

国同士の排出量取引は、97年に議定書が
採択されたときには評判が良くなかった。
削減の義務化を嫌がる国に対し、「カネで解決」の
余地を残すという意味合いが強かったからだ。

だが最近は、排出を効率よく減らす方法として見直されている。

相手の国がきちんと排出を減らして枠を余らせていれば、
余った枠を買うことで、その国の削減努力を応援したことになる。
相手の国で削減する方が自国で減らすより安くつく場合、
世界全体で見れば効率がいい。

もっとも、最初から排出枠が余っているような場合には、
その取引はカネで解決の逃げ道になってしまう。
制度の設計と運用の仕方がカギになる。

 《途上国に支援の手を 》

自分が優等生になるのはもちろん、
友達の勉強も手助けしてクラス全体の成績を上げる。
そんな発想がなくては、「今世紀半ばまでに世界の
温室効果ガス排出を半減」の目標を達成することはできない。
この目標は、去年のG8サミットが
真剣に検討すると申し合わせたものだ。

7月の洞爺湖G8サミットは、いまの京都議定書が12年に終わった後、
どんな枠組みで温室効果ガスを減らしていくかの糸口を探る場になる。
最大の焦点は、いまは途上国の扱いで義務を負っていない中国や
インドなどに排出抑制を促す道を見つけることだ。

脱温暖化は、先進国が国内の産業や暮らしを再設計し、
途上国が温暖化を助長しないようなかたちで
経済発展できるようにする大事業である。

地球規模の視点に立てば、全体の費用は
先進国が多めに引き受けなくてはなるまい。
途上国へ資金や技術を提供する役回りだ。

「炭素の夏」を防いで、次の世代に地球を
引き継ぐことができるかどうか。
今まさに、私たちの世代が試されている。

  ********************

以下は、
青山学院大学経済学部教授/熊谷彰矩先生の誌上公開講座です。

非常にわかりやすいお話です。

温暖化の何が問題か、そしてわたしたちはなにをするべきかが
明確に見えてきます。

【地球温暖化を考えるー何が問題かー】


 “地球は温暖化している。”“その原因は炭酸ガスである。”
いまでは多くの人々が、否、殆どの人々がそのように信じています。
しかし、それは疑う余地のない事実なのでしょうか。
何が問題なのでしょうか。
 過去100年間の地球の気温変化はかなり詳しく分かっていますので、
まずこれに注目してみましょう。
1930年代、当時の英国王立気象学会は地球の気温が
史上最高値を記録したことをもって温暖化が始まったと宣言しました。
ところが、1940年代から60年代にかけて気温が下がり続けると、
今度は科学者たちは一転して地球に氷河期が来ると主張しました。
1972年、ブラウン大学で「現在の間氷期はいつ、
どのようにして終わるのか」というシンポジウムが開かれましたが、
そこでの結論は人間が経験した気候の変化よりはるかに大きな
地球的な寒冷化が2000~3000年、
あるいは数世紀以内に起こることが予想される、というものでした。
それから30年ほど経ちましたが、
また再び地球の温暖化が主張されています。

 もっと前に遡ってみましょう。
いまから約6000年ほど前は現在より気温が高く気候最適期と呼ばれて、
サハラ砂漠は緑に覆われていました。
日本も縄文文化が栄え、当時の北海道の気温は
今より2~3℃高かったといわれます。
また、中世の温暖期も現在より高温とされており、
いまは雪に覆われているグリーンランドにバイキングが入植しています。
その後には小氷期といわれる時期が500年ほど続いていました。
そして、19世紀末以降、全球平均地上気温は
0.3~0.6℃上昇したとされています(IPCC)。
このように比較的最近の歴史を見ても、
地球はこれまで何回となく寒暖を繰り返してきているのです。
本当に、再び地球温暖化を断言できるのでしょうか。

 産業革命以降、炭酸ガスの排出量は急激に増加しているといわれます。
そしてこの炭酸ガス等の温室効果によって地球の温暖化が
進んでいるとされていますが、その因果関係も決して
それほど単純なものではありません。
有名なハワイ島におけるキーリング博士の
調査結果をグラフにしてみますと、
炭酸ガスの増加の後に気温が上昇しているのではなく、
逆に、気温の上昇の後に炭酸ガスが
増加していることがはっきりと示されます。
これは一般にいわれていることとは正反対のことです。
長い地球史の中でも両者は極めて密接な関係を保ちながら
変化してきたことはすでによく知られていますが、
上の事実からは炭酸ガスの増加が第一義的原因となって
気温が上昇するとは考えにくいでしょう。

 そこで、炭酸ガスに注目して、化石燃料の使用により
人為的に排出される量はどの位かをみてみますと、
炭素換算で年間63億tと推計されています。
炭酸ガスがどのようにして温室効果をもたらすのか、
そのメカニズムについては科学的に究明されていますが、
問題の炭素が一体どこへ行くのか、
その行方についてはまだ明らかではありません。
現在の推計では約33億tが大気中に残留するとされていますが、
約23億tは森林に吸収されると考えられています。
植物が炭酸ガスを摂取して光合成によって成長することは
中学生でも知っている事実ですが、
近年アラスカやシベリアの針葉樹は成長がよく、
急速に太っているということです。
次に、地球全体の炭素収支はといいますと、
年間の炭素の移動量は大気圏と海洋の間で1000億t、
大気圏と生物圏との間で1200億t、合計約2200億tといわれます。
これに対して先の化石燃料から排出される炭素は約63億tですから、
人為的に排出される炭素の量は巨大な大自然の収支の
2~3%に過ぎないということになります。
この数字をどう見るべきかは難しいところですが、
この程度であるということはよく理解しておくことが必要です。
このように地球温暖化については、現在もまだ科学的に
はっきりしないことが多く残されているのですが、
いま私たちはこの温室効果ガスを2012年までに、
1990年比6%(99年比では21%)削滅しようとしているのです。

 それでは、事実が明らかになるまで待つべきでしょうか。
決してそうではありません。これまで私たちが学んだ経済学は
専ら人間活動の生産と消費が研究の対象でした。
しかし、現在、大量生産、大量消費、大量廃棄という現実を前にして
the other side of coin としての環境に目を向けざるを得なくなりました。
いまや“環境”を抜きにして経済学を論ずることはできなくなったのです。
そして環境を流れる資源の大きなフローに着目するとき、
「熱力学の法則」が支配する冷厳な事実に注目することが必要となりました。
すなわち、取り入れる資源の量と廃棄される廃物の量とは
常に等しく(第1法則)、
また、資源を使って活動すると必ず廃棄物や廃熱が
発生して増大していく(第2法則)という極めて単純な事実です。
後者はとくに「エントロピー増大の法則」として有名なもので、
環境問題を解く重要なキーワードとなるべきものです。
私たちは、資源の利用には量的にも質的にも明らかに限界がある、という
このむしろ常識的な事実をしっかりと認識しておくことが不可欠です。

 ところで、世界人口は19世紀末には僅か16億でしたが、
20世紀末に遂に61億を突破しました。
そして21世紀末にはその数は100億近く(2050年で93億)にも
達するといわれています。
これは地球温暖化の予測値よりもはるかに確実で、
且つ深刻なものです。
現在の1.6倍もの人口によって消費されるであろう
全世界の資源・エネルギーはどれほどになるでしょうか。
人口増に加えて生活水準も向上していますから、
その需要量は膨大なものとなるでしょう。
だからこそ、炭酸ガスが急増して地球の温暖化が進むのかもしれませんが、
恐らくその前に多くの資源(含む食糧、水、エネルギー等)は枯渇し、
地球環境はエントロピーの増大によって
想像し難い状況に陥ることになるでしょう。
地球上にはいまもなお飢えに苦しむ
約8億もの人口が現実に存在しています(FAO)。
その上にさらに40億近い人口が増大するというのです。
いまこのような状況を前にして、地球温暖化の元凶とされる
炭酸ガス等の削減という個別的で、しかも依然として多くの不確実性が
残されている問題を論ずるよりも、
先ず私たちは、すべての資源について徹底した
省資源・省エネルギーを進める必要があること、
を強く主張すべきではないでしょうか。

1937年東京に生まれ、慶應義塾大学経済学部卒業。
(株)三和銀行、青山学院女子短期大学助教授を経て、
1988年より青山学院大学経済学部教授。
環境経済学、経済政策論等担当、排出権市場、マクロ経済政策他の研究。
日本経済政策学会(本部幹事・理事)、環境経済・政策学会、廃棄物学会、
日本経済学会、日本地域学会、応用地域学会、
日本計画行政学会、国際公共経済学会各会員。
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身捨つるほどの祖国はありや

2008-05-06 | 読書ナリー

2008年5月6日(火曜日)
自分では詠めないけれど、読むのは好きな短歌。

きのう、読み終えた「日本論」で
佐高さんは本にサインするとき、寺山修司の歌を引くと
おっしゃっています。

「マッチ擦るつかのま海に霧深し 
       身捨つるほどの祖国はありや」

姜さんもこの歌が一番好きとのこと。

「日本論」を読みながら、
イムジン河の歌を口ずさみながら、
わたしにとっての祖国って何だろう
国家ってなんだろうと
考えさせられました。

この歌は寺山修司の初期の歌集「チェホフ祭」に
おさめられています。
   
   ************

吊るされて玉葱芽ぐむ納屋ふかくツルゲエネフをはじめてよみき

すこし血のにじみし壁のアジア地図われらも揺らる汽車通るたび

チェホフ祭のビラのはられて林檎の木かすかに揺るる汽車過ぐるたび

ふるさとの訛りなくせし友といてモカ珈琲はかくまでにがし

海を知らぬ少女の前に麦藁帽のわれは両手をひろげていたり
    
   ************

ああ、そうそう
道浦母都子さんの歌も好きです。

「無援の抒情」は、同時代を生きたわたしの青春そのもの。
いまでも読むと涙があふれてきます。
なつかしいさにではなく、今の時代でも
生きにくい道を選んだ自分自身を
重ね合わせてしまうからです。

   ************

「今日生きねば明日生きられぬ」という言葉想いてジグザグにいる

何が起こるかわからぬ不安とある期待交互に体を貫きゆけり

異常が日常に溶け込む際の一瞬を青年の眼よ見逃すなかれ

今だれしも俯くひとりひとりなれわれらがわれに変わりゆく秋

人知りてなお深まりし寂しさにわが鋭角の乳房抱きぬ

抱かれれば女と生まれしこと憎む日々重ねきて別れを決めぬ

涙ひとつ流さないのかと言う人を乾く瞳に見すえて去りぬ

独りになれば私だって泣く街歩みつつ涙とまらぬ

どこかさめて生きているようなやましさはわれらの世代の悲しみなりき

   ************

日経ネット関西版「知るカルチャー」で道浦さんのエッセーが読めます。

http://www.nikkei.co.jp/kansai/news/news003128.html

エッセーと言えば、朝日の県版「あしたは晴れ」のさいごの
原稿、どうなったんだろう?

火曜日が掲載日だからほんとうなら、きょう載るはずなのに・・・
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ひきこもって読書

2008-05-05 | 読書ナリー

2008年5月5日(月曜日)
午後から雨模様。
昨日までの暑さから一転、
夕方にはちょっと寒いぐらいの気温。

肩こりがひどくて、首が回らない・・・
(お金がないせいかも・・・)

午前中、ちょっとふらついて、ドキッ!
買い物に行くつもりだったけれど、
お布団に直行。

1日中、本を読んで過ごしてました。

先月、大阪の梅田芸術劇場で買ってきた
「歌わせたい男たち」永井愛・著。
舞台のシーンの一コマ一コマが、鮮明によみがえってきます。
もういちど、観客になって、再・再演を楽しみました。

そういえば、永井愛さんの「ら抜きの殺意」も
たしか読んだ記憶が・・・

あとで探してみようっと・・・
これは劇を見たかったけれど、見れなかった・・・
じゃなくて、見られなかったというふうに、「ら」を
省略してしまう日本語のおかしくて楽しくてちょっと切ないお話。

続いては「週刊金曜日」の憲法特集号。

そしていま読んでるのが
「日本論」佐高信×姜尚中

ウン! なかなかいいじゃないですか。
憲法週間にふさわしい読書デーですな・・・と
自己満足。

「日本論」は
まだ、やっと「語り下ろし『愛国の作法』をめぐって」を
読み終えたところです。
文庫なので字も小さい・・・
でも読むのをやめられない・・・

ブログも「て抜きの作為」でおしまい。
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風力発電のお勉強中

2008-05-04 | 風力発電

2008年5月4日(日曜日)
今日は読書ナリーの1日。
1冊目は
・風の力で町おこし・村おこし
  【風力発電入門(改訂版)】
 ◎地域エネルギー新時代  工学博士 清水幸丸・著

バリバリ推進派の博士の書かれた本です。

なんたって、日本風力エネルギー協会会長(現在は顧問)
だもの・・・

とはいえ、内容のあまりのひどさに、唖然!!!

まぁ、推進派だからしょうがないにしても、こりゃひどい。
ドシロートのわたしでも、目がテン・・・

★風車が製造・建設される過程でCO2排出に責任を負います。
しかし、その量は極めて少ないので無視して考えます。
CO2の排出が抑制されるだけでなく、ほかの有害排出物も抑制できます。

☆おいおい! 無視するなよ! しかもなんの根拠もなく
ただ単に、石炭火力に置き換えて計算しただけの数字で
有害排出物も抑制できるなんて、博士号が泣くぜ!

★騒音・・・現在の風車では基本的に解決されています。

☆だったらなんで訴訟がおきてるの?

★電波障害・・・羽根がFRPで作られているので問題はありません。

☆どこにも電磁波の記述がないのはなぜ???

★生態系への影響・・・風車を建てるために木を切り倒すという
考えは古く、今は通用しません。牧場でも水田でも景観上も
なんら問題はないでしょう。

☆絶句!

★風車と野鳥の関係・・・アメリカで一時期問題になったのは
風車が旧型だったから

☆・・・

★風車の癒し効果・・・ゆっくり回る風車を眺めていると心が
落ち着いてきて心の疲れが癒される癒し効果が出てきます。
檜の香りをかぐと血圧が下がる、α波の音楽を聴くと心が
落ち着くのと同じ癒し効果があります。(大型風車には)

☆そういう人もいるんでしょうねぇ・・・

お次に読んだ本は
・何ゆえロマン風・風車
 【風・風車のQ&A】
◎自然を知り生かす知恵 松本文雄・著

こちらも推進目的なので、わたしの知りたいと思う知恵は
ぜんぜん、載っていません。

・環境問題なぜウソがまかりとおるのか1・2  武田邦彦・著

最近、テレビでもよく見かける武田さん。
ウン! なるほど・・・と理解はできるんですが
なぜかもひとつスッキリしません・・・
でもおもしろい!
森林がCO2を吸収するのは成長するときだけって
みなさん、知ってました?

あ、そう、知ってたんだ・・・
知らなかったのはわたしだけ?
でも、環境省のホームページにも数値をあげて
掲載されているんですって。
こどもたちをだましちゃいけませんよ、ね。

4冊の本は、ざっと斜め読みの流し読み・・・
それなりに勉強になりました。


ハイ! やっと見つけました! 
下のホームページを
ぜひ、クリックして読んでみてください。

【『環境問題』を考える】というホームページです。
管理人の近藤邦明さんの許可をいただきましたので、
ご紹介します。

http://env01.cool.ne.jp/index02.htm 

おすすめその1は、「CO2地球温暖化脅威説を考える」

科学的な根拠に基づいた理論が展開されています。

ずっと心に引っ掛かっていた CO2削減の数値目標や
京都議定書のからくりがよくわかります。
やっぱり政治と金だったんだと納得。

京都議定書やCO2削減、環境にやさしいといった言葉で
市民をだまし続けてきてるんですね。
環境省もNEDOも、マスコミも・・・

風力発電も原子力発電と同じですと
近藤さんはおっしゃっています。
こちらは大分県別府市の風力発電のレポートです。

http://env01.cool.ne.jp/~apu/soukatu.htm

こちらのレポートは物理で赤点取ってたわたしにも
ちゃんと理解できます。

やっぱりわたしの第六感はあたってたんだと
ちょっと、鼻高々!

「おたやん こけても 鼻打たん」と言われた
わたしのひくい鼻も少しは高うなるというもんです・・・
コメント (5)
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