無性に故郷へのはやる心は、仕事を放棄して帰ることを父はどうおもうか。
何事も途中ほうきを許さない。父の顔が、浮かびます。
大立野の玄関を開けたとき、何と、父道祖様は、意に反して笑顔で、ようかえってきたな!
と、それからの7日間は、父道祖様との水入らず。これまでにない、暖かい日々でした。
好事、魔おおし。と古来いわれるように、
突然、道祖様は倒れられました。
生死の境は8日間、その間多くの弟子たちが、後を継いでと頼まれますが、
ここは、父親ゆずり、
後は継げない、!と拒否。しかし、ものいわない父のまなこは、何かを訴えているのです。
そして道祖様は、そのまま帰らぬ人となりました。
1926年大正15年10月20日67才でした。