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6月14日: 「スペースX」デモ2打上

2020年06月14日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

フロリダのNASAのケネディ宇宙センタの打上複合施設39Aのこのスナップショットでは、雲は白いが空は暗い。この劇的な昼間の空は、部分的に、デジタルカメラの近赤外線の波長で捕えられた白黒の写真によっている。ファルコン9ロケットが低地球軌道に向かってクルードラゴン宇宙船を打ち上げた米国東部夏時間5月30日土曜日午後3時22分(日本時間5月31日午前4時22分)にとられたこの打上は、かなり劇的であった。宇宙飛行士達ロバート・ベンケンとダグラス・ハーレイの二人のクルーは、2011年のスペースシャトル計画の結論以来、初めて米国の宇宙ポートから打上げられた。打上の数分後、ファルコン9の第一段はフロリダ海岸沖で根気よく待つ自律宇宙ポートドローン船に戻った。二人の宇宙飛行士達は、彼らの船を、米国東部夏時間5月31日日曜日午前10時16分(日本時間5月31日午後11時16分)に、国際宇宙ステーションのハーモニーモジュールに成功裏にドッキングさせた。

<出典>: 「今日の天文写真(Astronomy Picture of the Day)」

<大判>: 大判はイメージをクリック。

<ひとこと>: 「スペースX社」の国際宇宙ステーション向け宇宙船ドラゴンには、貨物運搬用のドラゴン貨物船と、クルーの送迎に使われるクルードラゴンがある。ドラゴン貨物船は物資を届けるとともに、研究結果の資料などを持ち帰ることができる現在唯一の貨物船である。クルー船は、これまでにデモ1として無人で打上げられ、自動制御で国際宇宙ステーションとドッキングし帰還に成功した。今回、有人でデモ2テストが行われ、ドッキングに成功した。ただし搭乗クルー2名の帰還の日程は未だ発表されていない。このテストが終わると、いよいよ本格運用を迎え、日本の野口聡一飛行士(滞在後半にはステーション指揮官が予定されている)達が搭乗することになる。
記事にある打上ロケットの第一段を回収し再利用する技術はNASAにもない現状では「スペースX社」唯一のもの。特に海上のボートに着陸させる技術は、揺れ動くボートに垂直に着陸させる難度の高いもの。これらの高度な技術によって、「スペースX社」は、今では衛星打上ビジネスの先頭に立ち、その打上ロケットファルコンは他の多くの衛星の打上げに使われている。

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