
上段左から、きいち(4年)・りう(5年)・たくま(1年)・りんたろう(4年)
下段左から、まんじろう(1年)・ゆうと(3年)・たくみ(6年)・ひろと(3年)
どうも幸介です!ほとんどお会いする機会のない親御様からさえも「先生あんまり野菜食べないんですって!?」や「もっと野菜もしっかり食べないとだめですよ!」と、温かいお叱りを受ける僕ですが(なぜ野菜をあまり食べない情報が漏れているんだ…)、生徒の皆にはもっともらしいことを言って食事の絵を教えております。ということで本日も小学生クラスの自画像の講評をしていきたいと思います。
きいち:姿勢・腕の角度・机の立体感から小物まで、非常に優れた描写ですね!洋服に落ちた影や腕の立体感まで、細部まで気の抜いていないすばらしい作品となりました。机の下にチラっと見える足や椅子など、これがあることによって説得力段違いです!食材に対する優しい姿勢など、きいちの人柄までも見えてくる作品です。
りう:大口を開けて餅を一口に食べようとする勢いが、クレヨンの線にまで現れていますね。勢いよく手までも食べてしまいそうですね。きっと食いしん坊なのでしょう。重ね着したTシャツが青x青なのが惜しいですね。オシャレ愛好家の僕としては青x紫などの重ね着に挑戦してもらいたいです。
たくま:机に肘をついて左手を机の下に…!!お行儀の点では及第点かもしれませんが、お母様、けっして怒らないでください。体調を崩してしまい授業に穴をあけたにも関わらず、消しゴムをほとんど使用しない(講師陣も即OKをあげるほどの)的確な描写・素晴らしい洞察力で、いっきに描きました!この速筆は見習うべきですね…。
りんたろう:鬼気迫る表情、丁寧に食べるさま、趣を感じさせる食器などなど、もうほんと海原雄山かと思うほどのしっかりした食事風景!!自分からひけらかすことは決してしませんが、彼はほんとに仕事のできる男です。物事を自分で決めることのできる男です。バレンタインのチョコが少なかったのが悔やまれますね。彼のクラスメイトの女子は見る目が無いのでしょうか。
まんじろう:明るくあっけらかんとした線や風合い。作品に漂う温かな空気。意外とこういう男のほうがバレンタインチョコは多くゲットできるという、理不尽な現象もございます。そしてその爽やかな作風の中にも、首や耳などの細部まで観察する気遣いや、食事の彩りなどの気配りが自然とできていますね。前述の兄よりモテそう。そんな風に思います。
ゆうと:他の作品とは一線を画する、荒々しい食事!!名づけるなら「悪魔の食卓」とかですかね。個人的に一番好きな作品です!!食べているものは実はクリスマスのブッシュドノエルですが、フォークなんて使いません。手に付いたチョコを男らしくむさぼるのです。絵本などにも使えそうなほど魅力的です。フォークは机にほったらかしなのにナイフはしっかり握っているあたりもポイント高いです。
たくみ:待ってました!王道を行く、まさにお手本のような素晴らしい作品!!さすが6年生ですね。表情・色使い・陰影・立体感の描写の素晴らしさはもはや説明不要でしょう。言わずとも見て取れるかと思います。アトリエに入ったころは低学年でいきなり油絵の授業、わけもわからず素直に筆を走らせていた彼が、もう小学校卒業とのこと。そりゃ絵も上手くなるわな!!そして僕は背を抜かされそうでビクビクしています…。
ひろと:ひとの話をほとんど聞かない、カラっと生きている彼の明るさがとてもよく現れています。これは食事の風景ではなく、きっと食卓でしゃべっている風景でしょう。家族との時間が手に取るように想像でき、笑みがこぼれてしまいます。おそらくしゃべってないで早く食べなさい!なんて言われたりしてるんではないでしょうか。しかし彼にはめげないでもらいたい。そういった「空気」や「雰囲気」までも他人に伝わるよう絵に表現できたのは素晴らしいことです。これからの彼の作品にも期待したいと思います!
…というわけで本日はすべて男子の作品をご紹介しました。1月の小学生クラスの作品はほぼご紹介し終えましたが、まだ少し紹介したい作品が残っております。もうちょっとだけお付き合いください!
田中幸介