
年長
小学校受験クラスのプライベートレッスンを受講されている3人の絵です。
解説いらずの素晴らしい出来栄えなので、描きながら話してくれた内容をご紹介しましょう。
「お手伝いで洗濯物をたたんだよ。お母さんがすごく喜んでくれたからまたやりたいなぁ。やらせてもらいたいなぁ。だっていっぱいたたんで上手になって、もっとお母さんに喜んでもらいたいんだもん!」
「お花見に行ってお弁当を食べた後、花びらをたくさん拾ったの。桜はね、遠くから見るとピンクだけどそばで見ると違うの。白い中に少しピンクの部分があるだけ。ハートの先っぽのところだけピンクだって、先生知ってる?」
「この間僕が2回同じことをしたから、お母さんにすごく怒らて泣いちゃった。そしたらお父さんがずっと普通の顔して慰めてくれた。笑っても怒ってもいなかった。でもねお母さんはいつも、1回注意しただけじゃ怒らないんだよ。」
小学校受験クラスのHPで『小学校受験で期待される絵画はその絵から汲み取れる家庭の様子や個性豊かな体験が重視されています。』と銘打っていますが、このような絵が描ければ何も心配いりません。描きたい題材は日常にいくらでも発見できますから、技術さえあれば描きたくて仕方がないワクワクが持続したまま仕上げることができるのです。
私立の小学校を受験されることに決めて尚、「やはり絵に訓練が必要とは思えないんです。子どもの内は自由に描かせるのが一番ではないですか?親の判断のせいで美術まで型にはめなければいけないのが気の毒で…」と、体験レッスンのお申し込みのお電話を掛けて来る方も少なくありません。
教育には正解はありませんのでそれぞれのご家庭で考えて下されば良い事ですが、上記3枚の絵を見てレッスン中の会話をお聞きになれば、そんなに罪悪感を感じる必要もないのでは?と思います。
実際彼らは意気揚々とお迎えに来たお母様に絵の内容を発表し、自信満々で帰っていきます。家で一人で描いた作品もよく見せてくれます。プライベートレッスンでは、たくましく育ってきた兆しを作品から見付け、観察力に優れた発見や相手に対する優しい思いやりを会話から見出して、お母様に報告するお手伝いをさせて頂いております。 オバラ