モノ作り・自分作り

東横線 元住吉 にある 絵画教室 アトリエ・ミオス の授業をご紹介します。
美術スタッフが、徒然に日記を書いています。

空間を読む

2013-04-26 23:47:12 | 学生
Photo加余子 高2 鉛筆デッサン

そろそろゴールデンウィーク!金曜の夜からすでに始まっている、という方もいらっしゃるでしょうか。私もすでにワクワク、散歩などしてのんびり過ごす予定です♪


さて本日は、学生クラスより美大受験を目指す高校2年生、加余子ちゃんのデッサンをご紹介します。

デッサンでは画用紙の中にモチーフをどのように入れていくかということはとても重要なポイントです。扇風機が円のほぼ半分で切れてしまっているので、窮屈というか半端な印象。アタリを取る時はじっくり悩みましょう。

一番もったいないと感じるのが背景です。さっと塗ってあるだけに見えて、消し跡も雑で気力が途切れてしまったのでは!?という疑惑が浮かんでしまいます。ボールなどの載っている台座の奥に扇風機が立っているはずです。台座はどうなっているのか、空間につながりを感じにくいので、扇風機だけ後で付け足したように見えてしまいます。手前と奥の変化を付けることは必要ですが、形だけとったように見えて薄い印象です。難しいモチーフですが、ボールのビニールの質感を追う執念があるのですから、もっと描けるはず!?
また、影も全体的に手の入り方がおざなりに見えます。影はモチーフの大事な要素ですから、しっかり見て捉えましょう。
質感や映り込みばかりに意識が行ってしまっているようで、1枚のデッサンとしてみるとそこがとても残念に感じます。空間を描いていることを念頭に置き、個々のモチーフだけを追うのではなく、画面全体を見通して描いてもらいたいです。白いところをきれいに残す、というのも重要ですね!

しかし加余子ちゃん、高校2年生とのことですから、これからの一年でぐんと延びることでしょう。受験直前にはどう成長しているのか、楽しみでなりません! 気が早い?庄司でした。

コメント
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