
どうも!!カッターとハサミと粘土板で料理するのに、さすがに限界を感じてきた幸介です!そろそろ包丁買ったほうがいいのでしょうか。
…そんな話は置いといて、本日ご紹介するのは大人クラスより半澤さんの作品!!こちらはバチカン宮殿・システィーナ礼拝堂の壁画を模写・再構成した作品です。そして画材ですが、コルクボードを画板にブラックジェッソ(下地材。下地の他に、つや消しの黒としても使ってもOKです)で描画した本作。コルクボードの枠にも油性マジックで着彩し、額としました。
元絵はミケランジェロで、システィーナ礼拝堂の超アカデミックな壁画。最後の審判を描いた大きな壁画の、その中でも地獄へ堕ちる恐怖に満ちた表情の青年を、半澤さんはメインに選びました。その体には蛇が巻きついております。その周囲に配置するのは、十字架を担ぎ天国らへんをフワ~っと漂う天使たち。僕はこの作品を見て、中心の哀れな青年を取り囲む天使の、誰ひとりとして青年には無関心で無関係。という辛辣な印象を覚えました。
モノトーンで力強く構成された画面を、ステンドグラスのように鮮やかに囲う模様。これだけでもモダンで素晴らしい作品なのですが、彼自身が選んだ被写体の元々の設定を踏まえて見てもステキですね。配置もメッセージ性を感じます。何より人々の表情も人間味があって良いですね。リアルな空気と、偶然性を孕んだ力強いラインのミスマッチ。もしかしたら、見る人によっては恐怖を覚えるかもしれない作品だなと思います。
アトリエの窓辺に何の気なしにポンっと保管してますが、じつは結構これはすごい作品なのでは?と思う瞬間もあります。展覧会にしろ個展にしろ、この作品をはやく多くの人に見てもらいたいと考えている今日この頃。可能であればミケランジェロにも見てもらいたいです!!
田中幸介