
オバラです。久し振りに学生クラス中1~高3の46人全員参加の囲みデッサンをやってみました。
頭骸骨2体をブロック越しに対でセットし、両脇に蓋を開けた薬ビンをあしらうという難易度の高いモチーフ。
今回はデッサン力をアップするというより、田中先生と岩田先生が描き方を説明しながら10分間で描いたエスキースを元に、構図について理解を深めることを第一の目標に設定しました。

左 岩田 / 右 田中
この2枚は1ヶ月間壁に貼りっ放しでしたので、大人の方達にもいくつかのクラスで『何が描きたいか明確なアピールする為の構図うんぬん』を講義させて頂きました。解説をしていないクラスもありますので、ここで少し補足します。
空間の認識の仕方が2枚に共通する点です。この絵を見た第一の印象が「岩田先生の絵は上が空き過ぎているような」、「田中先生の絵は左が空き過ぎているような」気がしてしまった方、普段制作する際、幕の内弁当のようなギュウギュウ詰めの絵になっていないか要注意です。
大人クラスに入会してすぐに全員に描いて頂くワインのビンのモチーフをセットする際、三角形の構図をご説明させて頂いております、『安心安定はつまらない構図のはじまり。それをあえてやるのは宗教画が多い。』という話し。これを常に頭に入れて忘れないで頂きたいのです。
何を一番に描きたいか、画面のどこにそれを配置したら魅力的に見せられるか、配置を考えることはたくさん描き込むことより重要です。一つひとつのモチーフがどんなに上手に描かれていても、構図が悪ければ0点です。審査する土俵にすら上げてもらえない。高級ブランド物で身を固めても、組み合わせるセンスがないと下品に見えて台無し、と言うとわかりやすいでしょうか?
手を動かすだけでなく、机上の勉強も必要ですね。構図について、時間を掛けて考える癖を付けて頂きたいと思います。