モノ作り・自分作り

東横線 元住吉 にある 絵画教室 アトリエ・ミオス の授業をご紹介します。
美術スタッフが、徒然に日記を書いています。

溢れ出すイメージ

2018-02-07 23:57:07 | 大人 油絵・アクリル

長沼 油彩

水曜日担当の滝口です。
風邪がとっても流行ってますね。小原先生や生徒さんたちも体調を崩されている方も多くて、寒い時期が続いているので、ぜひ体調管理にはお気を付けください!!

今日は夜の社会人コースから、長沼さんの油絵の紹介をしたいと思います。
僕は写真を撮って作品を作っていますが、写真はカメラのボタンを押せば、見ている光景が瞬時に記録されていきます。その瞬発さが好きで、記録されたものから発見があるので、それを楽しみにして作っています。

さて、長沼さんの油絵。
長沼さんは、左のオオカミの作品は図鑑の写真から、真ん中のパンジーはご自分で撮影された写真から、そして右は屋久島の杉の写真をきっかけにしながらでした。
それらの写真から想像力を働かせて「私はこういう風に描きたいんです!!」とすごく力強い言葉で毎回お話をしてくださいます。それぞれの作品は、元の写真を超えて、描きたい長沼さんの想像力が前面に表現されています。オオカミと背景のカラフルな関係や、パンジーの描く表現技法と背景の黒から浮かび上がるような花の見せ方、屋久島の杉の力強い幹の質感、こちらの背景はしっかりと深い森のイメージを残しています。
表現はついつい描き慣れた技法を使って、同じイメージを少しずつ変えながら枚数を重ねることが多いですが、長沼さんはそういった写真から新鮮にイメージが湧き出して、絵の雰囲気や描きたいものが決まっていく方だと思います。 
絵を描くきっかけは人それぞれあります。『そこまで深くきっかけを考えたこともなく、ただ描きたいから。』 実は、それもすごいきっかけだと思います。
人間はなぜ絵を描こうと思ったんでしょうか?ラスコーの洞窟に描いた野牛の絵を描いた人物も、何かの衝動を抑えられなかったんでしょう。
話は飛躍してしまいましたが、何かを表現したいという衝動はとっても素晴らしいことなんですね。

そして長沼さんのもう一つの素晴らしいことは、その溢れ出すイメージは常に前を向いていて、次から次へと作品を生み出していくことです。並行して作品を作っていらして、多分その溢れ出すイメージを早く見たいと思っておられるのだと思います。今日も、制作をどんどんされていて完成に一歩一歩近づいていました。
僕は写真を撮っているので、是非とも長沼さんに見てもらって、イメージのきっかけになる写真があったらいいなと思います。


コメント
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