増村 油彩
気持ちの良い天気の三連休ですね、大竹です。今回ご紹介させて頂くのは増村さんの油彩画です。
イタリアのレストランで食べた、こぼれ落ちそうな程トマトが乗ったバケット。以前私が開講させて頂きました【下地作りワークショップ】の技法を活かして描かれております。ナイフや筆でザクザクと絵の具を盛り付けていったマチエールの質感が見ていて気持ちいいですね。個人的にこうした絵の具たっぷりの油絵、大好きなんです。
全体が赤や茶系でまとめられていますが、その中に入っている背景の黄色やお皿の緑が良いアクセントになっています。この様に荒々しく絵の具を乗せていく描き方のをする場合、どこまで細かいところを描いていくかが重要になってきます。特にこうした背景にする場合、あまりメインもモチーフを細かく描きすぎてしまうと背景とかみ合わず浮いてしまい、かといって荒く仕上げすぎると全体がぼやけた様にも見えてしまいます。その描き込み具合のバランスが難しい部分だと思います。増村さんは、トマトや葉っぱなどは手前をしっかりと描き込み、奥に行くにつれざっくりと仕上げられています。
キャンバスがスクエアなのも面白いですね!小さめのモチーフを画面に大きく入れる時に、正方形のキャンバスを使用するとおしゃれに見えます。普段は皆さんFやMサイズを使っているかと思いますが、S(スクエア)サイズにも挑戦されてみては如何でしょうか?