鳥光 アクリル
朝からネットやテレビが猫の話題でもちきりですね、ナツメです。…ということで猫の日にちなんで(?)水曜大人クラスより鳥光さんのアクリル画をご紹介します!今回はご自宅で飼われていた三毛猫の写真を模写をされました。
上目遣いでこちらを見上げ、少しにやりとしているような表情が魅力的ですね!ふわふわな毛並みやくるっと手前に巻かれた尻尾などどの箇所もとても良く観察されていて、つい画面の中の手を伸ばして抱えたくなってしまうほど愛らしいです。真正面という難しい構図で前後の奥行きを出すことに苦労されていましたが、マズルや胸元に暗さを入れ明暗の差をつけることで存在感を出しました。
写真模写の難しいところは、周りの色に影響されて実際の色を抽出し辛いことです。こちらの絵も、例えば明るい白と隣り合っているため一番暗い色が黒のように感じますが、実際には非常に暗い緑が置かれています。隣り合う色によって色相や明度がずれて見えるので感じた色をそのまま作って塗っていくとまとまりのない印象になってしまいやすいです。しかし今回の鳥光さんの作品では思い切って白い毛並みの影に暗い色を乗せるなど、色味を非常に良く分析して絵の具の調節をされました。結果として光の弱い部屋にいる、という周りの環境や空気感まで見事に表現されています、素晴らしい!!
瞬間を精密にそのまま切り取ることのできる写真も良いですが、描いている時間に考えたことや特にここが好き!という部分に気持ちを込めたりと制作時の思い出も含めて作品になるのも絵の良いところですよね。ぜひ見本の写真と一緒に見返して下さいね!