松野 油彩
桜にも葉がついてきましたね、ナツメです。今回は土曜大人クラスの松野さんの作品をご紹介します!今回は犬と馬の絵を油彩で描かれました。動物の生き生きとした動きや仕草が魅力的ですね!
まず右の2匹の犬の絵。手前の台に足をかけてこちらを見つめている様子がなんとも愛らしいです。純真無垢でつぶらな瞳や少し傾けた首、足の脱力感などの絶妙な加減があどけなさに繋がっています。内1匹は正面からの構図ですがマズルの奥行きが感じられるように、形も正確に捉えられているのが素晴らしいですね。思わず撫でたくなるような艶のある毛並みの表現が難しかったかと思いますが、同じ茶色の中でも明度だけでなく色相をずらして色を選ぶことで柔らかな毛を描写されました。無数の細い線が重なりさらさらとした長い直毛の質量までが伝わってきます!
そして左の馬の絵。白い立髪をたなびかせ、広い草原を駆け回る様子、柔らかく降り注いでいる光が印象深いです。そして何よりも注目なのは2匹の躍動感!犬と比べムキムキしているので筋肉や骨格の描写が求められる中、重量感のある馬の体つきが非常に良く描かれています。また、写っているのは上半身のみですが、地面を蹴り出す前足の力強さから後ろ足の動きまでが見てとれるようです。
今回の作品はどちらも1つの画面に2匹ずつ写っています。同じ動物でありながらも同じ空間に並んで描かれることでどんな関係性なのか、どういうシチュエーションなのかという物語性が一気に増して想像の幅が広がりますね。2匹の間にはどんなコミュニケーションが発生しているのでしょうか?いつまでも鑑賞していられます。