モノ作り・自分作り

東横線 元住吉 にある 絵画教室 アトリエ・ミオス の授業をご紹介します。
美術スタッフが、徒然に日記を書いています。

佇む空気感

2023-07-06 23:12:17 | 学生


あかり 中3 油彩

日焼けを気にしないせいで、すでに褐色になりつつあります。マユカです!本日はあかりの作品をご紹介します。

済んだ瞳でかわいらしい笑顔を浮かべるワンちゃん、広大な自然を前にウキウキとしているようにも見えてきます。
こちらの作品は愛犬をキャンプに連れて行った時の写真を見ながら描きました。銀箔画が終わってから制作し始めたので、かれこれ4ヶ月近く掛かったと記憶しています。かなり長い間向き合い、色を塗り重ね、ようやく完成させました。やはり長い間描き続けたおかげか、思わず撫でたくなるようなふわふわとした毛並みや、木漏れ日の落ちる柔らかな地面の質感、何よりしっかりと描きこまれたお顔周りに目が行きますね!

つやつやとした健康的なお鼻はもちろん、透き通った黄色い瞳もとてもかわいく、ものすごく描きこまれていますが、一番素敵だなと感じたのはその毛並みです。白い毛並みには赤っぽい影色と、青っぽい影色をどちらも使い、柔らかさを表現していますが、黒い毛並みの方には青をメインに毛色と流れるような毛並みを描いています。耳元へ近づくほどにオレンジや赤っぽい色を置き、血色を表現している辺りから、下から少しずつグラデーションのように色が移り変わっているようにも見えてきます。光の当たり方を意識した配色により自然な空気感が生まれ、背景としっかり馴染んでいますね!涼し気なキャンプ地でのびのびと遊ぶワンちゃんの姿が浮かんでくるようです。

色を多く使えばいい、というわけではありませんが、同系色でまとめてあげたり隣り合う色との差をしっかりと作ってあげると、見やすくなり絵に深みが出て、さらに自然な雰囲気さえ出ることがあります。影はもちろん、動物は特に「毛の色はこの色!」などと固定せず、挑戦的に様々な色を使ってみてあげてくださいね!


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