モノ作り・自分作り

東横線 元住吉 にある 絵画教室 アトリエ・ミオス の授業をご紹介します。
美術スタッフが、徒然に日記を書いています。

粘土の生き物

2020-03-12 22:23:51 | 幼児


春休みの予定が次々潰れて悲しいアサヒです。コロナめ。
気を取り直して幼児クラスのご紹介です!アトリエに来てくださる生徒さんたちがかなり減っていく中で、先週の幼児クラスは半分以下の6人となってしまいましたが、彼らは元気いっぱいでした。
スケッチブックに描いた自分の考える空想生物を、紙粘土と小麦粉粘土、スチレンボードや針金などで立体化していきます。ペガサスとユニコーンを融合させた生物がイニシアチブを取る中、クワガタとカブトムシ、チョウチョ、はたまたアリスに羽が生えたキメラ生物など多種多様でした。
コロナのせいで友達とお話しする時間が減ったからか、手より口をせっせと動かしていた印象だった皆さんでしたが、ノリ先生による武力行使により、どうにか完成に漕ぎ着けました。お家に篭りがちになってしまわざるを得ない今日この頃ですが、皆さんのストレスが少しでも解消されたなら幸いです。

アトリエの門戸はいつでも開いておりますので(ノリ先生の驚異的な免疫力により)、絵の勉強はもちろんのことですが、お話がしたい方も、是非いらしてくださいね。
来週はいよいよ『春休みワークショップ第一弾・ファッションショー』です!手洗いうがい・早寝早起きして、どうか予約している子どもたちが全員元気に参加できますように!

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積み重ねることの大切さ

2020-03-10 22:54:12 | 学生


マユカ 高1 左2枚 自分の部屋の鳥瞰図 / 右2枚 小学校受験テキストのイラスト

皆さんお久しぶりです!月、水小学生クラスのマユカです。突如学校がお休みになり大量に出た課題に追われています!!さて今回は、岩田先生と小原先生が書いた美術系高校のブログに続き、私が受験生だった頃のお話をしたいと思います。
私は中学3年生になるまでデッサンというものに触れずに過ごしてきました。ただ絵を描くのは好きだったため、デザインをメインに学べる学校に行きたいと考えていました。
デッサンを始めた当初、物の形もろくに取れず陰影のつけ方すらままならず…。今も特に上手い訳では無いですが、かなり酷いデッサンでした。が、私には危機感が欠けておりました。一枚に長い時間をかけているにも関わらず描き込まれていないデッサンを量産し続け、小原先生からも厳しい言葉を毎回頂いておりました。

そんな中、私に転機が!夏休みが終わってしばらくした後にデッサン付きの模試があったのです。
結果はお察しの通りボロボロでした。特にデッサンが。合格判定はCでこのまま行けば到底受かることができない状態でした。この結果を持って小原先生と話し、穏やかに諭され、それからはかなり真面目にデッサンに取り組んだような気がします。また、ミオスに同年代ですごく上手いデッサンを描く人がいたことも私に危機感を与えてくれました。できるだけ毎日デッサンを描き、ミオスだけでなく中学の美術の先生にもご指導頂いたりしました。

この一連の受験期間で学んだことは《常に積み重ねを忘れず努力を怠ってはいけない》という教訓でした。私には昔から追い詰められないと取り組まないという悪い癖があります。(夏休みの宿題を最終日に全部終わらせるタイプの人間です。)
私と同じタイプの人はまず自分の実力を数値化して把握する事が大切です。なるべく早い時期に模試だったり簡単なテストを受けてみたりすると良いのではないでしょうか。とにかく自分の実力に危機感を持つことで「よし、やろう!」という気持ちになると思います。このままで大丈夫と思うことが無いようにしていくことが大切です。
今回の長い春休みで出された課題も計画性を持って取り組もうと思います!

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川崎総合科学高校デザイン科2020年 合格再現作品

2020-03-09 23:03:58 | 学生

オバラです。先週岩田先生が美術系高校受験の合格者をご紹介しましたが、続けて川総デザイン科を合格した3人の『合格再現作品』をお見せします。
今年の試験は90分の制作で、立方体の木材・20㎝程の白い紙テープ(切ったり折ったりの加工をして構わない)、オレンジのピンポンボールがモチーフとして与えられました。3人の中での最高得点は86点でしたが「合格すればいいってもんじゃないよね?なんで86点しか取れなかったと思う?」と問うと返ってきた答えが「モチーフを渡された時『え?こんな初歩的な物だけ?ヤッタ!勝った!』と安心してしまったのが敗因です。」とのこと。「それ私に対して『ずっと難しいモチーフばかり出題して脅してくるから』っていうクレーム?」と聞くと、慌てて否定していましたが、そこまで受験を侮れるとは、偉くなったもんだな、オイ!(笑)

まだまだ形の甘さや描き込み不足は気になりますが、デッサンをする上で口酸っぱく言って来たことが、3人共しっかり反映できていたのは、本当に素晴らしいことです。
・構図は画面の上方へ配置し、物が実物より小さくならないように
・自分との距離感を3つ全て変える(手前・中間・奥)
・素材の特徴を活かすセットをする(透明の物は重ねる、小さい物は手前に置く、軽いものはふわっとetc)
・同系色が多い場合、中でも一番暗いものは少し大げさに黒くし、メリハリを利かせる
・光と影が分かりにくくても、しっかり色幅を付ける
以上の事を十分理解し、身に付いていると感じました。途中、私や岩田先生に頭ごなしに「やる気が見えん!ヘタクソ!一度言われた事は必ず覚えろ!メモしろ!復習しろ!上手く描けない原因を考えろ!」と言われ、凹んだ時もあるでしょう。自分の限界と戦いながら逃げずに挑戦し続け、よくここまで描けるようになったと思います。

受験で失敗するリスクを恐れて、推薦やAO受験という安パイを選択する学生が増えています。恐怖からの回避です。失敗することで自分の価値が現状よりも下がると考えてしまうのでしょう。
受験における優柔不断は、これまでの人生で必死になる経験を避けてきたことと、欲のなさが大きく影響していると思います。15年間自分の限界を知るまでのチャレンジをした経験がない人が多いのかもしれません。穏便に平和にと願い他人との勝負を避けるあまり、自分との戦いも拒絶して成長を妨げているのに気付いていないのです。

枚数を重ねるほど興味が沸き、もっと描きたくなるはずです。学ぶにつれ「自分の手で上達を実感できる」と自信も持つようになります。このチャレンジは、他人の目を気にしてよい点数を取るためのものではなく、自分の好きなものを極める為の手段であり、本当に楽しいものです。
自分の一歩を踏み続けていたら、知らないうちに絵が上手くなっていた。でもやっぱり合格できるか不安、自信消失。試されるのが怖い。才能の無い自分を知るのがイヤ。なにくそ描くしかない、限界までチャレンジだ!自分の力で合格を掴み取った…そんな経験をしてくれた3人に拍手!

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受験悲喜こもごも

2020-03-07 16:38:33 | 学生


ハヤト 中3 左 / 鉛筆  中央 / 水彩  右 / コンテ

岩田です。3月に入り受験生も悲喜こもごも、4月からの身の振り方を決める時期となりました。

今回ご紹介するのは、中学3年生のハヤトの作品。
目指したのは大阪府立港南造形高等学校と、大阪商業大学高等学校デザイン美術コースの2校。大阪という場所故、情報も少ない中で、両校合格という結果を残したことは称賛すべきことです。

左手は大阪商業大学高等学校デザイン美術コースの受験再現作品ですが、正直まだ未熟といった感が否めません。
本人にとっては、第2志望の学校だったとはいえ、将来、クリエイターになることを目指すのであればデッサンは描けた方が良いですし、更なる努力が必要です。

本命の大阪府立港南造形高等学校はうって変わってお題を与えられ自由に創造し絵の具で描くという受験スタイル。
残念ながら再現作品の画像はありませんが、「季節」というテーマを与えられ人をモチーフに描いてきたとのこと。掲載している他2つの画像を見ると分かるように、彼の描く人物は不思議なリアリティーがあり、良い結果をだしたのも頷ける気がします。

話は変わって、受験と言えば私の卒業校である東京藝術大学の試験も始まっています。
各専攻、一次試験の発表もある程度終え、今頃は皆二次試験の課題に勤しんでいることでしょう。
アトリエの生徒ではないのですが、現在私が個人的にしばしばアドバイスをしている藝大受験生がいます。彼は残念ながら今年は一次試験で落ちてしまいました。私としても大変悔しい思いで一杯です。

あくまでも私の拙い経験からの言葉ですが、藝大の受験は本当にシビアです。一般的に「とても良く描けているなあ」という作品でもあっさり落とされてしまうことは良くあります。
専攻によって求められる資質の違いはあれど、デッサンに於いては、徹底して目の前のモノを観察した上で、そのモノに心を震わせ、自分が体現したそれを一枚の紙に真摯に再現しようとしているのかを高い次元で問われているのだと思います。
なまじ描画材の扱いに長けていると手が先行して動いてしまい、観察を怠ってしまったり、「合格したい」という気持ちが強すぎると、その意気込みから肩に力が入って視野が狭くなり、あたかも盲目となってしまうことがあります。

「デッサンをデッサンしてしまう」という言葉が時に使われます。
受験会場近くでは、各予備校が自校の宣伝用のパンフレットを配布しています。そこには前年の合格者が描いた参考作品などの優秀な作品画像が所狭しと掲載されています。
とかく受験生は「こう描けば受かるのか」といった思考で、そうした作品を目標にしようとする故、それらを表面的に真似したくなることがあります。
それは言わば、目の前のモノをデッサンしているのではなく、デッサンをデッサンしてしまっているのです。
そうした作品は、一見良く描けているのですが、やはりどこかうさん臭いものとなってしまいます。

とにもかくにも、そうした二次的な思考や概念といった障壁を全て取り払い、目の前のモノと一体になった時にこそ、真のリアリティが現出してくるのですね。
問われているのは「描き方」ではなく「見方」です。

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多年の一瞬

2020-03-06 00:46:51 | 大人 デッサン


鈴木 油彩

大竹です。今回ご紹介させて頂くのは、鈴木さんの油彩です。熊川哲也のカルメンのポスターを見て制作された30号の大作です!美術館や大学では見慣れた大きさでしたが、アトリエで見るとより大きく感じますねー!

 動きを感じられるポーズや服の皺の表情すばらしいですね。描いては消し直しては消しを何度も繰り返してここまで辿り着かれています。時間と共に重ねられたさまざまな色により、一目で12週間で作られた画面ではないと分かります。暗い部分は美しい深みが感じられ、それに引き立てられるスポットライトの光がドラマチックに舞台の二人を際立たせます。映像では一瞬のシーンでも、絵画になるとその一瞬を沢山の時間をかけて再現、作り上げていける事が面白いですよね。ただ、納得する形が見えて来ずに時間だけが過ぎていくと、その絵に向かう事自体が嫌になってしまうものですが、鈴木さんは辛くなろうともこの絵に向き合い続けておられました。その姿勢にはもはや拍手よりも畏怖の念から思わず手を合わせてしまいます。私は上手くいかない絵があると、別の絵に逃げたり投げ出したりしてしまう学生でしたから…)完成された時も、完成というよりも開放という感覚を感じられていたのではないでしょうか?

開放後の鈴木さんが次はどんな作品に囚われてしまうのか、講師側としては楽しみでもあります。作品から気持ち良く開放されるよう、少しでもお手伝いできましたら幸いです。

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裁縫も芸術⁉

2020-03-05 22:11:44 | 小学生 工作


お久し振りです、ナツメです。
今回は小学生クラスの2月のカリキュラム、ぬいぐるみ作りのご紹介をします。
最初に何を作るか設計図を描いて、小さくなって着られなくなった洋服や、余り布などを家から持ち寄って製作しました。柄がきれいに見えるように布を切るなど、工夫を凝らしながら思い思いに作っていてとても楽しそうでした。思い入れのある服の話をしてくれた子もいました。お別れする運命だった服に再び命が宿りましたので、ぜひ末永く仲良くして下さいね!


昨年までお裁縫をする部活に所属していたので、教える側の私もついつい張り切ってしまいました。おぼつかない手つきにハラハラすることもありましたが、流石と言うべきかみんな手作業に慣れていて、そんな不安もすぐに消えました。作るものも幅広く、(実は毎度のことなのですが)小学生の発想から学びを深めることも多かったです。縫い物のカリキュラムはあまり行われませんが、手芸という観点でものづくりに触れる良い機会になったと思います。
皆さんも学校が長い春休みになってしまったので、空いてる時間があったら家で作ってみてはいかがでしょうか?

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高校卒業制作

2020-03-03 21:44:06 | 学生

カズハです。今回は都美術館での高校卒業制作展が中止になり、お披露目できなかった作品のお話をしたいと思います。
制作のきっかけはミオスで海外の女優さんを油絵で描いたことでした。思いの外上手く描けたことから卒制でも人を描きたいという気持ちが湧いてきたのと、小原先生から「人物を描いたら?」と言っていただいたことから、絶対に人を描くぞ!と心に決めていました。しかし「描きたい!」という想いだけでは作品は作れません。そこで様々な人が集まる渋谷が何かヒントになるのではないかと思い、カフェの窓際で人間観察をするようになりました。

外国人観光客、サラリーマン、バンドをやっていそうな人…様々な人が私の前を通り過ぎていきましたが、やはり女子高校生が多いと感じました。可愛い女子高校生が多いなぁと眺めていたのですが、「皆可愛いということは皆同じ顔なのでは」ということに気付き、「誰かが決めた『可愛い』に女子高校生は洗脳され、メイクで理想の顔に近づこうとしている」と考え、そこから計画書を作成することにしました。

渋谷の街にいる3人はそれぞれ違う学校に通う女子高校生。なのに髪型も顔も一緒。ピンクの丸は女の子の可愛さの象徴で、それが渋谷の街を漂っている様子を表しました。
サイズはF100号(縦が約160cm)、キャンバスではなく木製パネルに油彩で描きました。
作品を作る上で注意したことは、顔を可愛くしすぎないこと、ポーズをバラバラにすることです。ただ、このような大きな作品を描いたのは初めてで、想像していた完成図とかなり違ってしまったため、きちんとした試作を作るなど、もう少し計画を練ってから挑めば良かったと反省しています。この経験を今後、美大での作品制作に活かしていけたらと思っています。

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キジ、牛骨、鹿のホネ…

2020-03-02 23:55:01 | 幼児

大竹です。先週の幼児クラスでは、小学生クラスのワークショップの内容を一足先にチャレンジしてみました!
教室内に鴨・キジの剥製と、牛・鹿の頭の骨を置きそれらを囲みながら大きい紙にクレヨンで描いていきました。1枚目は黒い紙を使用したので、牛骨などを描いている子には「骨は真っ白じゃなくて少し黄色っぽかったり、茶色っぽいところもあるよ」と説明し色を重ね塗りしていきました。実物が目の前にあるので、触ったり近くでよ〜く見ながら描いていきます。いつものスケッチブックよりも大きい紙だったので塗るのも一苦労でしたが、頑張った甲斐もありどれも見事な出来栄えです!
一枚目の黒い紙に描き終わったら別のモチーフに挑戦!二枚目は白い画用紙に描いてみました。年中、年少さんは早くに描き終わったので、皆の描いた絵を並べて発表&鑑賞会をしました。(上手に描きたい年長さんはこだわって時間いっぱい描いていました。)同じものを見て描いているのに、なんでこんなに違うんだろう?と不思議そうな子も。

ワークショップの小学生のお兄さんお姉さんも、ようじ達に負けないくらい上手に描いて下さいね!

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