別冊 図書館戦争〈1〉有川 浩アスキーメディアワークスこのアイテムの詳細を見る |
本編の最後「図書館革命」になかった、堂上、郁の恋人時代の劇甘エピソード満載の一冊。
まるで、少女漫画的。
しかし、甘いだけでなく、「26歳純粋培養純情乙女・茨城県産」郁ならではの戸惑いや、恥じらい、笑いも満載だ。
あまーいラブシーンのさなか、ポロッと笑いの要素が混じる。
どきどきしながら読んでいると、突然「わはは・・・」と笑いたくなる。
ナムリソタに何度「お母さん、小説読みながら笑わないでよ。」と言われたことか。
そして、児童虐待、行き場のない中高年のリストラ問題、言葉狩りに対抗する作家のエピソードなど、社会問題もちゃんと織り込まれている。
堂上も郁も、恋愛だけじゃない、ちゃんと仕事をしている。
それにしても、堂上、小牧教官、手塚などなど、図書館戦争に出てくる男性陣は、皆女性を大事にする素敵な男性ばかりだ。
女性作家ならでは、と言うところだろうか。
恋愛経験ほとんどゼロ状態で結婚してしまった私としては、郁に共感するところ多大で、かわいくて仕方がない。
あんなに健気に、真っ直ぐ慕われたら、男性からすればほっとけないだろうなと思う。
べた甘恋愛物が嫌いな方はともかく、そうでない方は、心がほっとして乙女モードになれる本です。
気分転換にお勧めします。