鳥海山近郷夜話

最近、ちっとも登らなくなった鳥海山。そこでの出来事、出会った人々について書き残しておこうと思います。

こんなところに温泉が

2023年10月07日 | 鳥海山

 何度か目を通していたはずなのに、大して注意力が無いんですね。人から指摘されて気づきました。

 図は「万助小舎二十五周年記念誌の中」の「『万助さん』を訪ねて」という一章の中に在るものです。万助道は明治の初めに万助という人が炭焼きしながら開削した参詣のための登山道です。これはその宣伝のための版画チラシ。

 よく見ると鳥海湖から川が流れでてるように書いてありますがこれは道をあらわしているのではないかとのこと。その鳥海湖の右に目をやるとなんと温泉が。これを見たある方からこれはボタ池ではないかと。

 そこで鳥海山の湧水専門家 Susumu Ooeさんから助け舟。これは千畳ヶ原の湧水であろうと。

 図の中央、淡いピンクの所が千畳ヶ原上部熔岩です。その千畳ヶ原上部熔岩の末端から湧き出ている湧水が温泉であろうと。「『万助さん』を訪ねて」の中でも温泉について「近くに印してある『温泉』は、春早くに雪が消えて山肌が露出することから、」地熱による消雪だろうとする想像から出た産物として理解できると地元の人も言う。」とあります。 Susumu Ooeさんは絵図でここが「フロ」と書いてあるのを見たと。

 なるほどですね。こんな貴重な場所があったとは。登山道から外れた場所ですので興味本位で訪ねないこと、これ以上自然に立ち入ることは止めましょう。


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