大変話好きな社長さんがいらっしゃいまして、ちょっとした用事で訪ねて行ってもまずこちらへと社長室へ通されます。話はいつも先方、こちらは聞き役。いつも一時間は要します。しかし退屈かといえばそうでない、なかなか面白いんです。そんな話の中で今も記憶に残っているのは、
「私は従業員がミスしたからと言って怒るようなことはしないんです。怒ったところで相手が委縮してしまってはこの先良くはありません。ミスを見つけた時は失敗に気づくのは大事なことだ、同じ過ちを起こさないためにはこの先どうしたらよいか一緒になって考えよう。」と、こんな言い方です。(この話を伝え聞いた当時のうちの会社のお偉いさん、「そんなのウソに決まってらー」、こりゃ駄目だ。)
しかし、会社の雰囲気を見ると何か緊張の糸が張りつめています。にこやかに応対するのは社長さんのみ。かなり厳しい会社なんだなと思いました。ある日の帰りがけに観た風景、お局様らしきおばさんが若い事務員に向かって、
「やったんさい、こないだ教えたからできるでしょ!」
事務所の外に出て同行していた部下と顔を見合わせ、おたがい思わず「怖え~っ」、やったんさい、ってどこの言葉でしょう。
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