鳥海山近郷夜話

最近、ちっとも登らなくなった鳥海山。そこでの出来事、出会った人々について書き残しておこうと思います。

出清水、大清水

2024年12月25日 | 鳥海山

 出清水、大清水さてその読み方は。「デシミズ」「オオシミズ」ではありません。


※地図は昭文社 山と高原地図 鳥海山 1986より

 国道七号線遊佐町の地名です。

 左に出清水とあります。清水はこの辺りでは「スズ」なまりがつよければ「シズ」に聞こえます。「シ」と「「ス」の間でしょうか。田村寛三「続々酒田ききあるき」にも「当地方では清水のことを『スズ』と呼んでいた」とあります。今は皆さん標準語もどきを使うようになってどう呼んでいるかはわかりませんが出清水は「デシズ(デスズ)」と呼んでいました。子供のころはこの海岸に泳ぎに行き帰りは砂浜の近くに湧く清水でのどを潤しその冷たい湧き水で体を洗ったものです。

 後年同じ場所に行ったときはその湧水は無くなっていましたが。

 こちらは鳥海山百宅口大清水。

 「オオシミズ」とは呼びません。案内書などでは「オオシズ」となっていますがこの辺の人は「オシズ」と呼んでいました。今は升田からの林道も荒れ果て崩れ橋は落ちて通行不能になってしまいましたがかつては秋になると庄内側からのキノコ採りの車でいっぱいになる道でした。なので庄内の人も「大清水(オシズ」)という名前は山登りの人でなくとも良く口にしたのです。

 



コメントを投稿