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Hello kobe city

2013年06月15日 | 音楽
その詩(うた)は僕が高校生の頃にリリースされたアルバム

『誰がために鐘は鳴る』の1曲目に収められていました


「40回目の誕生日に 自分の頭を撃ち抜く奴は

あまりに一途な理想と望みを描き続けた そんな男さ

・・・

穏やかな幸福(しあわせ)余りに脆くて 強い男を演じてきた

darlin'俺は臆病風に 吹かれてるだけなのか 

それとも見なくてもいい 闇を見たのか

MY OLD 50S GUITAR 歪んだ苦痛 麻痺させてくれ

lonliness まるでマイナーブルース 続くよ永遠に」



その当時の僕はこの詩の意味も解らず
どちらかといえば一緒に収録されていた他の曲の方がお気に入りでした


10代半ばの学生に理解しろというのも無理がありますよね

でも

僕が20代 30代にと歳を重ねていくまでには
辛い事や悲しい事もやはり在った訳でありまして



僕より先に20年以上多く生きてきた彼は

僕が理解できる年齢に及ぶ遙か前より

彼自身、心の闇に怯え もがき続け
それを詩として したためていました


振り返って
僕が彼を知った頃には
彼自身はちょうど今の僕ぐらいの年齢で

その後の彼のオリジナルアルバム
『その永遠の一秒に』では
よりいっそうギリギリに追い込まれていた内面が伺えます


「俺の短い人生も一瞬の夢さ 意味など無い

何処から来て何処へ行くのか わからない その必要もない

ひとり ひとりきり 誰だって死ぬときはひとり

ひとり ひとりきり 今日1日を生き抜くんだ」



暗い

暗すぎる




人は
プレッシャーや虚しさ・恐怖に押しつぶされそうになった時に

とにかくその刹那を生き抜く事だけ考えていればいいのではないのか?という

闇を感じた者だけしか判らないあの感覚を
彼はやはりアルバムの一曲目に忍ばせていたのですね

正直、発売当時この曲を聴いた僕には??な感じでした

すぐにこの曲の真意を汲み取った人が何程いたのかは微妙なところですが

しかし

仮にこの曲が多くの人に
すぐにでも汲み取れるようなキャッチーな言葉で描かれてたとしたら
この何とも形容し難い心の闇は表現できなかったでしょうし
そうなれば
彼が伝えたかったこの曲の持つ核心部分は
残念ながらペラッペラにはき違えられていたかも知れませんね

(僕は20年近く経って気付いたのですから)


そんな彼がその後
現在の僕の年齢を越え
さまざまな悩みや迷いと対峙しながら50代に近づき
自分なりの答えともいうべき詩を描きます


それは当初シングルのB面に収められていた曲だったのですが

その詩の持つメッセージは
今まで人生を生き抜いてきた人
そしてこれから生き抜いていく人にも

どんな世代でも解る言葉に置き換えられていました

たまたま同級生A君の車に乗せてもらった時

カーステレオから流れてきたのもこの曲でした

僕「!? Aって、彼の曲聴いてたっけ?」

同級生「いや。今まであまり聴いた事無かった。でもこの曲は好きやねん」



その曲は


それから3年後のアルバム
『SAVE OUR SHIP』のラストに
より洗練されたメロディアレンジで収められました



「今日まで何度も厄介な事に 見舞われてきたけれど

今もこうして暮らしてる これからも生きてゆけるさ

・・・

明日の朝も日はまた昇る

俺がここにいる限り 俺がそこにいようといまいと

・・・

闇のむこうに何があるのか誰ひとりわからない

わからぬことをわずらうよりも 今日この時を生きていたい

・・・

長い旅路のいろんな場所で 数えきれぬ人に出会う

誰もが皆 自分の人生と闘っている

荒野にひとり君は立ってる 行く道は幾つもある

だけどたどりつくべき場所は きっとただひとつだけ

どの道を歩いて行こうと 

君は君のその人生を 受け入れて楽しむ他ない

最後には 笑えるように」







等身大の彼が人生を模索しながら書き上げた答えです

その年齢 その時代において 誰もが逃げ出したくなりそうな人生に

折り合いをつけながらここまで生き抜いてきました



10代には判らない事も 20代には判らない事も

30代 40代 50代と

生き抜くうちに時間が解決してくれる事もあるでしょう

人を許せるようになったり

自分の人生さへ許していけるようになったり

カタチなんてありませんが 最後に笑えたら幸せなのでしょうね




僕はもうすぐ40代です


その20年以上先に現在の彼の人生があります





年齢的にこれで最期かもと思いながらも 

1度でも多く彼の歌に寄り添っていたいです













来週 カッコイイ60代となった浜田省吾に会いにいきます