誕生日が近い、ということで、昨日は相方と一緒に和菓子店へ行ってきました。
プレゼントに何がいい?と訊かれて、「花」と言ったら、買うのが恥ずかしい、と言う。
相方のように無骨な男が花を買うのが恥ずかしい、という気持ちは充分わかるよ。だからこそ価値があるんじゃないの~、ともらう側の私はそう思うのだけれど。
去年はケーキを買ってきてくれました。そっちは恥ずかしくないらしい(笑)。
でもケーキは自分でもすぐに買いに行けるから、ちょっと違うものと思って思いついたのが、和菓子。
それも、上生菓子が食べたい。最近とんとご縁がありませんのでね。
相方はお茶のおけいこのときなどにおいしいお菓子をいただいていますが、こちとら上生菓子には飢餓感さえ持っているんだもの。
買いに出かけたのは、美濃忠という和菓子店。名古屋では有名な老舗です。
自宅から一番近いお店へ買いに出かけましたが、お店の中には三つ葉葵の紋が入った大きなお菓子を入れたと思われる古い重箱?が置いてありました。
私はここの「雪花の舞」が大好きですが、それはまた別の機会にして、お目当ての上生菓子を目できょろきょろと探すと・・・あ、あった。
もう少し種類があるかと思ったら、3種類しかありませんでした。
そのうちの2種類を3個ずつ。
きんとんの銘は「春の風」、椿の葉の乗った椿餅。椿餅はこちらのお店は羽二重餅です。個人的には道明寺粉製のほうが好きなのだけど。
きんとんの色からもしやと思ったとおり、黒糖を使っていました。でもあっさりとした甘さ。どちらも中は粒あんで、より私好みでうれしい。
こしあんのほうがより手間暇がかかって大変だし、最近はこしあんも好きにはなってきたけれど、下町育ちにはやっぱり粒あんだな。
去年収穫した小豆で近いうちにあんこを作る予定にしています。中性脂肪値が高いので体に毒だなと思うけれど、どうして人はこう体によくないものが好きなんでしょうね。
今放送中の朝ドラでは、あんこがキーアイテムになっていて、最初のうちはおはぎ、今は回転焼きですが、見ていると無性に食べたくなる。
回転焼きという呼び方は初めて耳にしました。地方によって呼び方がいろいろあるみたいですが、名古屋あたりでは大判焼きがポピュラーかな。子どもの頃私の母親は太鼓焼きと言って
いました。そんな時分は今ほど甘いものが好きではなく、あんこよりはチョコレートが食べたかった。それも滅多に食べられなかった昭和育ち。
今はいつでも美味しいものを食べられるようになりましたけど、記憶に残るような味に出会うことが少なくなったような気がします。
お店が閉まって食べられなくなったものについては、今でもいろいろと思い出しますね。おまんじゅうだったり、市場の肉屋さんのコロッケだったり。
そうした絶滅種?の食べものの記憶があるということは、もしかしたらとても貴重で幸せなことかもしれない、と書いていて思いました。多分どんな方にもそういう味ってあるでしょうね。