
年の瀬の中山競馬場には、12万人に及ぶ入場者のなか、暮れの大一番「第55回有馬記念」が良馬場の芝2500mのコースで、GⅠのファンファーレと大歓声のなかスタートした。

スタート直後、昨年の覇者⑫ドリームジャーニーが出遅れ、今年のダービー馬⑩エイシンフラッシュも行き脚がつかない。
スタートが一番懸念されていた⑭ペルーサは、意に反して好スタートを切って、先団の4番手につける先行策。馬群の先団は、好スタートの④トーセンジョーダンが先頭に、大外からスタートの良かった⑬オウケンブルースリが番手追走、⑪トゥザグローリーも早めに3番手に上がって行った。
5、6番手には最内枠の①ヴィクトワールピサが追走、1番人気の⑦ブエナビスタは、スタートが遅れ気味で中団の真ん中あたりを追走、その内に⑤ルーラーシップ。

最後方に⑮レッドディザイアの隊列で最初の4コーナーから、メインスタンド前の直線を淡々と流れて行った。
この隊列で向こう正面へと馬群が進むなか、2番人気のヴィクトワールピサが、早めに先頭に並びかけて最後の4コーナーへ。
最後の直線に向くと逃げるトーセンジョーダンとヴィクトワールピサの叩き合いで、ヴィクトワールピサが一気に先頭へおどり出た。

外から終始好位を追走していたトゥザグローリーが激しくヴィクトワールピサに迫るなか、さらに大外からブエナビスタが、4コーナーから徐々に押し上げて直線に向くと最速の上がり33秒8でゴール前一気に詰めて、ゴールに飛び込むヴィクトワールピサを交わしたか

ヴィクトワールピサが猛追するブエナビスタを抑えたか、写真判定に持ち込まれるもどちらが勝利したものか全く分からない。

3位入線は、終始前々で競馬のトゥザグローリーが掲示板に上がった。
長い写真判定の結果、ハナ差で3歳牡馬のヴィクトワールピサが、際どく粘って1位入線・・・・・鞍上のM.デムーロ騎手は、2週連続のGⅠ連覇をしてのけた。
ヒーローインタビューのM.デムーロ騎手は、同馬の頭が下がっていたように思えたのでブエナビスタの猛追にやられたと思ったらしい。

一方、猛追及ばず際どいハナ差で敗れたブエナビスタに騎乗したC.スミヨン騎手、もっと前で競馬をしたかったがスタートで後手を踏んだことが悔やまれたとのこと。
勝負ごととは、不思議なものである

ジャパンカップで降着の憂き目にあったC.スミヨン騎手、朝日杯FSで際どいレースの末に降着を免れたM.デムーロ騎手・・・・・この二つの判定差でM.デムーロ騎手は騎乗が叶ったうえにこの勝利。

また、3着には中1週の強行軍で人気も落ちていた超良血のトゥザグローリーで、好騎乗のC.ウィリアムズ騎手が掲示板に上がった。
終わってみれば、1着から3着を名うての外国人騎手が独占、秋競馬ではこの外国人騎手パワーに圧倒されたレースが多かった。
来年こそは、日本人騎手も負けないように腕を磨き、いい馬に騎乗し頑張ってもらいたい。

でも、見応えのある有馬記念であった。(夫)
参考資料:競馬エイト、サンスポ、ギャロップ、大スポ、JRA-VAN NEXT他

「際どい判定写真」(出典:JRA公式HP抜粋)