実話に基づいた映画。
ナチスが奪い、オーストリアの美術館にある絵画・・・
意を決して 『これは、叔父がクリムトに依頼し、叔母アデーレを描いたもの』80歳を過ぎた女性が
手元に戻したいという願いで、若い弁護士と オーストリア、アメリカで 行動を起こす。
ストーリーを書くと 3行ですが・・・
絵が素晴らしいゆえに
国家の問題、司法の、戦争の、 現在の外交問題
現在のアメリカに住む方達は 自身だけでなく、祖父、曽祖父、先祖がどこ出身なのかという
アイデンティティは 突然 思いおこすことがある現実。
戦争の悲惨さだけでなく、それが現在に生きる人の心情に響くこと。
久しぶりに映画を見ながら涙がこぼれました。
二人の 年齢、キャリアにかかわらず、私がやらなければ、と 思う気持ちが周りの人を動かす。
そして、弁護士視点で誰もが 不可能と思ったこと(依頼者さえもあきらめたこと)を覆す行動力に元気になります。
信念を持って打ち込むことに 大手の組織を離れることを許容する家族。
ロサンゼルスのまぶしい光の中の、暖かい家族の 家。
市街地にある 日常のショップの光景。
威厳のある ウィーンの華やかな時代の モノトーンの描写。
ストーリーに引き込まれるのと同時に、場面を象徴する映像です。
[実際にウィーン市庁舎にナチスの旗を掲げて撮影] と、あります。
それ?OKなの?と思いますが、オーストリアがナチスを歓迎したことが今はトラウマになっていて、参同を得られたそうです。
国に依り 色々な考えがありますね。
* 解説に
主人公の女性の 結婚式の回想シーンです。
[内装の撮影には、ウィーンにあるアウエルスペルク宮殿が使われた。]
宮殿の建設は1701年、クリムトはその200年後に この絵を描いています。
この文化があるから、クリムトの絵のこの雰囲気がある・・・納得しました。
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見終わった時には、背筋が伸びて 勇気が出ます。