日本には『仏壇を守る』という言葉があります。
このことは、もう会うことのできない人へも思いを馳せる優しさと思います。
・・・でも、『生きていればこそ』のこと
東北の地震の時にも、津波が到達するまでのわずかな時間に 先祖の位牌を取りに戻られて災害に合われた方。
残されたご家族も 『逃げてほしかった』と、 胸が痛みます。
九州でも最初に本震といわれたものが余震でさらに本震が・・・
家が壊れて、先祖に申し訳ないとインタビュ-に答えている方、切なくなります。
信心深い・・・一緒に住んでいる方も 遠くで生活している方も 御身内にいらっしゃれば、是非 日頃からお伝えください。。
『生きていれば、仏壇もお位牌もまた作れる。ご自分の命を大切に。非難の方向に脚がむきますように。』
インテリアの仕事は、仏間、仏壇、祭壇の位置などの相談もあります。
とても多くの宗教がありデリケートな部分もありますので、安全についてのお話に絞ってお話ししています。
そんな中から、広く皆さんに考えておいていただきたいことです。
①仏間について
仏間でお休みになっている方は、 頭が仏壇側が多いです。
直上になる位置は避けて お布団を敷くことをお勧めします。
箪笥やキャビネットを耐震金具などで固定されても 仏壇を固定していないケースもあります。
万が一倒れてきた事も想定し、出入り口に近い方向でお休みになることをお勧めいたします。
②蝋燭について
大きな蝋燭を点けたり、消したりして何日も使う方があり、昼間 点いている時の災害は火災になる可能性があります。
蝋燭のサイズは時間に依って大きさが違い、15,30,60分など箱に説明があります。
日々は、手を合わせる時には時間の短い使いきりの蝋燭に変えていただくのも安全です。
③お位牌について
以前の私事です。母の位牌を作る時にお寺さん経由でお願いしたのですが、どこで間違ったのか、戒名の字が間違っていました。
作りなおしましたが、『位牌と雖も人の作るもの』。
請求書が来て支払って、ますますその実感。
これは、私が母を思う気持ちとは全く別の事。
戒名がわかっているとか、控えがあるのなら、また作ることが出来ます。
心のよりどころにされている方が、身内にいらっしゃれば、控えを預かって差し上げてください。
一刻を争う緊急時には 御自分より先に他界された方をも悲しませないように。