「みてみて、あのひと、ねずみ男と一緒に出て来る人間にそっくりや! サラリーマン山田やったっけ? ほら、メガネかけたら、もう・・・」
「あっ! ほんまや! のっぺりした顔と鼻の穴の感じが、瓜二つやん」
「そういえば、今日、職場でサラリーマン山田の話をしたんや」
夫・H氏の職場での会話である。
「Hさん、ディズニーランド行かはった事ありますか?」
「ないなあ~」
「(テーマパークや遊園地は)どっこもいってはらへんのですか?」
「昔、境港へ妖怪ロード見に行ったなあ」
「あ、水木しげる記念館とかあるとこですね?」
「まだ、行ったときには、そんなん出来てなかったんや。妖怪のブロンズ像とか妖怪神社とかはあったけどな」
「へええ~、そんなマイナーな時に行かはったんですか。さすがマニアックですねえ」
「ところで水木しげるのまんがにでてくる人間で、ねずみ男と組んどるやつおるやろ?あいつ、名前があるねんで。サラリーマン山田、ちゅうねん」
「へええ~。ちゃんと名前があるんですねえ」
(去年の4月に私が流した情報である)
「そや、土日に境港に行くと、妖怪ロードに着ぐるみ着た水木キャラがうろうろしてるらしいねん。その中にサラリーマン山田もおってな、名刺交換してくれるらしいで」
「そうなんですかー」
「サラリーマン山田の名刺欲しいなあ。名刺もらうためだけに、境港に行ってもええ気がするねんけど」
「ええ~~?! そんなん欲しいないですよ~」
「変わってんな、そんなん欲しいに決まってるやけ」
「そんなん欲しがる人の方が、変わってますよ」
この話を終えてから、「サラリーマン山田の名刺、欲しいやんなあ?」と聞くので
「欲しい欲しい! もらったら額に入れて、『たぬき亭』に飾っとこうよ」
こういう話題になると、一も二もなく意見が一致する。
しかし、昨年4月16日のブログで私が見抜いた通りのH氏の思惑である。してやったりと思いつつも、微笑ましい。