紙魚子の小部屋 パート1

節操のない読書、テレビやラジオの感想、お買い物のあれこれ、家族漫才を、ほぼ毎日書いています。

新撰組にご用心

2009-05-31 23:04:00 | 読書
 現在、渡辺多恵子描く少女漫画、幕末青春グラフティ「風光る」にはまり込んで、身も心も睡眠時間も捧げまくっています(笑)

 『風光る』は、現在26巻まで発売されている大人気の大河な少女漫画。☆の数程あるバージョンの「新撰組」をモチーフに、笑いも涙も胸キュンも、義侠心も逆に幕府(元々の武士たち)への怒りも、すべてが詰め込まれている。

 最新資料を使っての下調べの成果により、新たなる発見もあって、トリビアルな面白さも。作者の膨大な資料の読み込みにより、さまざまな小ネタもてんこもり。「新撰組」がこれほどまでに「物語る人々」にとって「おいしい」テーマだったとは。

 三谷さんの大河版でもそうだったけど、新撰組の核となる試衛館メンバーの明るく楽しく、ちょっと切ない感じが微笑ましい。陰惨な殺戮や味方のいない(というか、ほとんど周り中が敵)つらい状況の合間に、試衛館メンバーが繰り広げるあれこれは、ほのぼのと青空のように晴れやか。

 そして、広義の意味で「男が男に惚れる」という、少女漫画好きには、萌えャCントの高い(笑)ネタでもあったりする。魅力的な男性キャラ続出だしね。

 さて「あの有名なエピソードの数々」はどう切り出され、どう表現され、どういう結末を見るのか、という楽しみも、存分に味わわせてもらってる。

 当分は頭の中は幕末仕様で動きそう(笑) ともあれ、新撰組にはご用心。誰のバージョンであっても、心奪われそう。睡眠時間もね(笑)

AOIちゃんと意気投合

2009-05-30 23:58:00 | ファミリー
 Kちゃんは定期テストが間近なため、当然ながら部活がなく、土日は家で勉強の予定だったが、午後より塾にいくことにしたらしい。

 塾の日ではないが、先生が教室に待機してくださっているというのだ。自主登園で、わからないところは教えていただいたりできるという。彼女はノーマルクラスだが、スーパー賢い難関高校受験クラスの友達に負けたくない一心で、今回はいつもに増して向学心に燃えているのだ。

 今日は仕事帰りの私と、途中駅で合流して帰宅する事になった。途中で展開されるKちゃんの話。

 「とくに数学の先生って、自分が賢いから教えるのが下手なんやな、きっと。生徒がどうしてわからへんのかとか、どこがわからへんのかが、(自分はすべて理解できるので)わからへんのやわ。かえってとことんまでは賢くない先生の方が、教えるのはうまいのかもしれへん」 

 「でも(英語担当の)P先生は賢いけど、180度通り越して一周してカシコイから、教えるのうまいねんやろな。あのひとは、普通の人とは違うから」 
 たしかに、マスクが売ってないからと包帯を巻いてマスクの代用にするって、普通の人は思いつかない(笑) でも愛すべき熱血先生ではあるよね。

 彼女は横暴で理不尽なことを言ったり、権力を傘に着たり、無意味に自慢したりするオトナには、敏感に反応して鮮やかに反旗を魔オてしまうので、一部のオトナからは目の敵にされてしまうが、幸い塾では先生に恵まれ、なごやかムードで過ごしているらしい。

 そんな彼女が意気投合したのは、彼女の呼ぶところの「アオイちゃん」である。今日も気の合う会話を楽しんで来たらしい。
 アオイちゃんといっても、女性ではない。しかもいい歳(30代か、もしくはアラフォー)の男性だ。小一の頃より、Kちゃんの精神年齢は異様に高いので、同年代よりむしろ、会話をするには丁度いい年齢なのかも。

 そして中学生女子に名前を「ちゃん付け」にして呼ばれているアオイちゃんの正体。それは塾の校長先生なのだった。やっぱり大物かも、Kちゃん(汗)
 

ということで

2009-05-29 23:11:00 | 読書
 『件p新潮6月号』を本日購入。

 で、小特集の方を購入決意をしていたにも関わらず、立ち読み。ちょっと待てなかったのですよ。

 ところが、神戸女学院の紹介の部分を読んで愕然! あんなに楽しみに「ああかな? こうかな?」と、さんざん予想までしていた内田樹先生のインタビューが、実は『件p新潮』のHPで立ち読みできる、わずかな部分のみだったのだ。

 なんたる裏切り、なんたる肩すかし! と奮然とするも、私の思い込みが暴走した部分があるので、仕方が無いといえばそうなんだけど、せっかくの内田先生へのインタビューを、もったいないっ! しかも熱弁を振るわれたはずだから、4Pくらいは、楽に埋まりそうなのに。

 でもヴォーリズ建築の奥の深さや魅力は、実は小特集くらいでは、とてもとても語り尽くせない。これは新潮社さんのリベンジを期待したいところ。 ・・・って、リベンジするのは私だって(笑)

 そのときには、個人住宅の傑作、京都にある「駒井邸」と、ヴォーリズ建築の、贅をつくした極北の建築物、同じく京都の「大丸ヴィラ」(めったなことでは見学できない開かずの間のような物件ですが)を押さえるのをお忘れなく。

 あ、それから、今週の『新・日曜美術館』(NHK教育:日曜 朝8:00~。 再放送 夜8:00~)は、まさにヴォーリズ建築の回ですので、要チェックです。

居心地のいい場所

2009-05-28 01:22:00 | 読書
仕事の帰り道に、途中下車して本屋さんに立ち寄る。今月発売された雑誌『件p新潮』6月号をいちはやく入手したかったからだ。

 しかし残念ながら、店内には見当たらず。仕方ない、明日地元の本屋さんで探そう。

 今回の特集は『〈中村好文と訪ねる〉建築家の究極のすまい フィリップ・ジョンソン邸へ行こう』

 建築関係のものなら中村好文さんのセンスが好き。昔ながらの暮らしを続ける(でも大胆な程合理的で、暮らしやすそう!)アメリカのアーミッシュのお家を紹介してくださったり、たまたま通りかかった場所(長野県だったように記憶している)で、昔の小学校の木の椅子が放置されていたので、貰って帰った、というようなところが好きなのだ。なんというか、ほっとするような感覚。それは彼が大きな建物より、基本的には「住居」というものに関心が向いていることに深く関係していると思う。

 中村好文さんと銘打っていれば、中を見なくても失敗はないと信じている。でも、この特集だけじゃない。小特集にも、たいへん気になるものが。

 『初めて見るのに懐かしい ヴォーリズ建築に会いに行く』。これです。

 子どもたちは、そのヴォーリズ先生の奥様、一柳満喜子さんが創立した学園の同窓生&現・中学生なので、ヴォーリズ先生の住居(現在は記念館)がすぐそばにあったりもして、非常になじみ深い。

 それどころか幼稚園舎と小学校の講堂(教育会館と呼ばれている)などは、まさにヴォーリズ建築だったので、現役利用させていただいていたのだ。おまけにPTAの研修などで他のヴォーリズ建築もさんざん見せていただいた。

 今回の小特集のメインである神戸女学院も見学に行かせていただいたことがある。その(メンテナンスを含む)素晴らしさは、ちょっと度肝を抜かれた。お嬢様方の大学である女学院らしい繊細さ、優美さも計算されたものだったと思う。
 インタビューを受けられた内田樹先生が、いかに熱弁を振るわれたかが目に浮かぶようで、微笑ましい。ヴォーリズ建築特有の「住む人に働きかける住まい」とはどういうものか、ぞんぶんに語ってくださっているのでは?と、期待してしまう。

 そこに住んでこそ、使ってこそ、よさがわかる住まいなのである。そしてそこで過ごす時間が長い程、その「しかけ」や「使い勝手のよさ」や「お茶目な遊び」が判るような気がする。なにより「居心地がいい」。

 内田先生のヴォーリズ建築讃歌って、実は前々から読みたかったんですよね。ブログではちょこちょこ褒めたたえられているけれど。できれば一冊まるまるっていうのを読んでみたいなぁ。

 テイストとしては中村好文さんとヴォーリズ建築とは、リンクする部分があるような気がする。まず「そこに住む人間ありき」で建物について考える姿勢が。だから、この特集の組み方に、とっても拍手。

これ、事件です!

2009-05-27 16:21:00 | 読書
 今日は9時半までに家事をがががーっと終えて、10時から読書会に。一挙に人数が激減したので、改まった「会」というかんじでなく、なかよしグループおしゃべり会みたいで(笑) 

 喫茶店のワンテーブルでOK、みたいな。5人+お子様二名。でも、それはそれなりにわりとよくて、フランクだったんだけど。へんに緊張感ないし。おしゃべり時間もたっぷりだし、どんどん脱線も可(笑)

 午後からは3日分の未読の新聞に目を通す。そしたら読み捨てならない(笑)大事件が発生していた。いや、角川の広告欄だけどさ。

 つい先日マツケンの『人間失格』の表紙がなかなかよいぞ、と言ったばかりなのに、同じ角川文庫で、もっとぶっとびのカバーがリニューアルされてしまったのだ!! 
 新聞広告にあるなら、ネットにもアップしてあるはず! これ、原色カラーで拡大して見なければ、と検索をかけると、落涙ものの頁が出現。

太宰治生誕100周年フェアなのである。

 そして今回の表紙は梅佳代!!! これ、反則すぎる~!!! というか、すばらしすぎる~~!!! ぜひとも上記リンクにてご覧ください、買わない訳にはいかんやろ~、これ。すべて、はずれなし! 梅佳代パワー炸裂で、しかも太宰治にちゃんとフィットしている。これぞコラボ。

 そしてこの頁では、今回の企画の立役者、写真家/梅佳代×ブックデザイナー/祖父江慎の対談付き。これがまた、わりかし面白いんですわ! 

 『走れメロス』とか『人間失格』とか『ヴィヨンの妻』とか、必笑~!
思わず「がんばれ! 走れ、走れ!メロス!」と応援したくなり、「おまえらホンマに人間失格や~」と突っ込みたくなり、「ヴィヨンて・・・!?」と絶句(笑)  
 『晩年』や『愛と苦悩の手紙』も大好き(あくまでカバーが)! 梅佳代ファンは、揃えて買わなくちゃね。あ、太宰ファンもね。

 うう~む、講談社(「モーニングツー」の付録の件)といい、角川書店といい、出版界には、どんだけ策士が多いんやろ。わたし、負けましたase2