紙魚子の小部屋 パート1

節操のない読書、テレビやラジオの感想、お買い物のあれこれ、家族漫才を、ほぼ毎日書いています。

NINNINフェスタ

2007-02-28 22:31:55 | 新聞
 今日2月28日付けの毎日新聞の「雑記帳」の話題である。

 漫画などでは「伊賀VS甲賀」のイメージが強い忍者の里の双壁だが、夫・H氏に言わせると、「忍者って普段は農業してたんやし、他所の土地の事まで興味なかったんちがう?」と、至ってクールである。最近また両市は、新たな関係が結ばれた。三重県伊賀市、滋賀県甲賀市と県をまたがって、忍者繋がりの交流が深まっているのだ。

 観光振興や防災などで昨年より協力を始めたのであるが、伊賀市の実行委員会が主催する『伊賀上野NINJAフェスタ2007』に甲賀市が初参加を決めたのだ。

 ところで戦争というのは、下っ端がわらわらと大挙して戦い合うから悲惨な事態が巻き起こるのであって、トップでの一対一対決なら、いさぎよく勝負が決まるうえ、短時間で最小の被害でくいとめられるのではないだろうか。

 21世紀を迎え、伊賀VS甲賀の両陣営のトップである市長が、手裏剣対決をするらしい。極めて平和的な勝負に打って出たのだ。しかも、忍者の里に相応しくユニフォームの忍者姿にての対決である。

 運命の日は3月24日土曜日。たぶんフェスタ・オープニングイベントなのではないだろうか? 

 忍者の貸衣装を着る観光客に加え、地元の人達も観光サービスで忍者に変身する。以前銀行員も忍者ルックでお仕事をしていた記事を見たような気がする。なにしろ忍者の地元なのだから、変身はお手の物であろう。

 春からGWまでは、のどかにはしゃぐ忍者で込み合う「忍び!?の町」なのである。

ハトや!

2007-02-27 22:38:57 | ファミリー
 昨年の春に、うっかりと2階のベランダの梁に、鳩が巣を作るのを許してしまった。これがすべての間違いだった。

 「ハト派」などと穏やからしい響きと、平和のシンボルとして神社仏閣に群れ集っているが、なんのなんの彼らの執念深さはヘビよりもオソロシイ。

 小鳩たちが巣立ったのを期に、巣を落としてあらゆる策を労し、鳩を追放流罪に処しようとした。CDをぶらさげ、鷹型の模型?を吊るし、ザクロの棘だらけの枝を置いた。前のふたつに効き目はなかったが、ザクロの棘はかなり効果的だった。そうそう、H氏と鳩の鉢合わせ効果、というのもあった。

 いつしか強風でザクロの枝は飛ばされて、季節は巡り、またしても仲睦まじそうな「つがい」のハトがブロック塀にたたずむという不吉なサインが現れた。その後何度も、まだ巣が形成初期の段階で、打ち壊し追放の刑に処したが、懲りることを知らないのか、学習能力がないのか、あくまで楽天的で前向きな性格なのか、同じ場所に巣を鰍ッようとしてるのだ。なんなのだ、一体? 人間の理解を超えた所行である。

 今日も小枝をくわえて、地べたをぴょんぴょん歩いているハトを目撃した。いつもの梁をみあげれば、たぶんメスのハトが夫の帰りを待っている様子である。人間に見つかった気配にも、われ動じず、とばかりに静止画像であった。

 そのうちにオスのハトが戻って来た。まっすぐに梁には行かず、まず電灯の傘のあたりに止まって、微動だにしない。私がサッシをそっとあけて見上げると「ワシ、知らんもんね。ここの梁で巣づくりなんてしらないけんね」という目をしているが、こっちは証拠を掴んでしまった。「知らんけんね」の目を装っていても、くちばしには小枝が挿まれているのだ。決定的な状況証拠、現行犯の瞬間をばっちりと。




ぐやじい。

2007-02-26 22:38:13 | ファミリー
 ラストの大学合否通知で、家族のだれもが想定外だった合格を決めたお兄ちゃんは、日を追う毎にヨロコビが膨らんで来るようだ。久方ぶりに見る彼の穏やかで嬉しそうな様子は、両親の心にも、ほっこりとあかりを灯すようである。気にかけていただいた皆様、どうもありがとうございました。

 心の余裕は、夫婦で思い出を語り合う、という時間を創り出す。が、やはりロマンチックな思い出には辿り着かない。ハプニングやミステイクが、今となっては思い出深い、10年以上前の北海道家族旅行の思い出である。

「今でも思い出すけど、あの、知床であんたら(私と2歳くらいの息子)が食べてた海鮮でだしをとったラーメン、めちゃめちゃ美味かったなあ!」
「あんまり美味しかったし、ちょっとだけお父さんにお裾分けしたやつやね?」

「そやねん。そやけどあのときわたし、何食べてたんやろなあ~?」
「やっぱり北海道来たんやからって、ウニ丼食べてたやん。その点、お母さんは自分の欲望に忠実やったから、どこに行っても、ラーメン食べたいと思たらラーメンやし、カレーやと思たら、カレー食べるもんなあ。」
「ウニ丼なんかより、はるかに美味かったわ~! 今まで食べたラーメンの中ではナンバーワンやね! あれだけは忘れられへん。残念やったわ~」

「そやけど、忘れられへんのは、美味しかったからやないと思う」と私。
「だって、知床にいく前の日に泊まった小さいお宿のお料理が、ものすごく美味しかった事、忘れてるやろ? 厚岸(あっけし)の。見た事無い貝のお刺身とか、ボタンエビとか、ルイベとかの海鮮三昧。」
「・・・・・・」

「ほら、覚えてへん(笑) 自分がラーメン食べられへんかったことが、あんまり悔しくて忘れられへんのとちがうかなあ? 悔しさが記憶を強化してるんやて」
クヤシ~~!っていうくらい?」
「ううん、違う。ぐやじい~~*!!やろな。濁点になるねん」

   *「ぐやじい」のコピーライトはたぶん、東海林さだお氏
 

ゼロの豊かさ

2007-02-25 23:52:00 | 読書
 故あって、NDC(日本十進分類法)について調べている。日本の図書館で一般的に採用されている図書の内容によって数字を与えて分類する方法なのである。

 図書館などで借りて来た本の背に貼られたラベルの上段の3桁(~5桁)の数字が、本の内容を著している。大まかには、0総記、1哲学、2歴史、3社会科学、4自然科学、5技術 6産業、7件p、8言語、ラスト9は文学となっている。

 本といえば小説、というのがたぶん一般的な反応なのだろうが、図書館での分類で考えると、1/10のジャンルでしかない。もしもその棚のみのリピーターなら、それはあまりにももったいない。普通の生活の中で、くまなくあらゆるジャンルを縦断横断している人もいるのだ。

 8言語は、スピーチの仕方、レメ[トの書き方、プレゼンの方法など、日常に役立つ言葉のあれこれを指南してくれる。7件pは、楽譜やイラスト集が使い唐ウれる。

 6産業には「農業」も含まれているので、巷の園激uームにより、庭作りや園撃フビジュアルな大型本が人気である。5は家事一般の衣食住&子育て・介護まで、家庭生活の全般をフォローしているので、主婦に人気。その上、環境問題も含まれているので、小学生の総合学習から大学生のレメ[トまで、幅広い利用者を得ている。

 4は医学、医療、薬学、健康、妊娠/出産など、必要に迫られて一時的に読みたい本が並んでいるので利用価値大なため、実によく回転する。

 3の社会科学は、目下新聞を賑わせている労働問題、家族問題、教育問題、少子高齢社会などの本が並んでいる。内容的には、はやりすたり激しいのジャンルで、だからかえってエキサイティングでもある。

 2は歴史、伝記、自伝、地理、紀行。旅行ガイドがダントツ出ているはず。読み物としては伝記もね。

 1はもっぱら生き方、人生訓の本や、カウンセリングなど心理学系の人気が高い。

 そして0総記は、だんぜんIT、PCの情報関係が動く動く。私自身、PCを使っていて判らない時には、007の棚で解答を模索することがある。なにしろ選り取りみどりなので、ページを繰ってあたっていける。ちなみに0総記は、1~9までにあてはまらない分類を放り込むための枠でもある。

 が、図書館の魅力は、私には実用一辺唐ネところにあるのではなく、049雑著のあたりの、摩訶不思議な棚にある。049には魔物が棲んでいるとしか思えない。しかも清濁合わせ飲む懐の大きさも備えもっているのだ。以下049の図書の並びを見ていただけばわかってもらえると思う。
 宮沢賢治ではないが、「こういうひとに、わたしはなりたい」


怪しいお仕事!(新潮文庫 き≠Q8≠P) 北尾トロ著 新潮社     
アレ何?大事典 佐々木正孝著 篠崎晃一監修 小学館
伊東家の食卓使える!裏ワザ大全集 2005年版
            日本テレビ放送網
裏ネタ全書≠ヌこか怪しい世間のカラクリ551
      (知恵の森文庫 え1≠W)
       エンサイクロネット編 光文社
NHKためしてガッテン 9(雑学読本)
      NHK科学・環境番組部編 日本放送出版協会
お悩み祭り ひょっとこ篇 みうらじゅん著 朝日新聞社
カワイイもの好きな人々。≠スだし、おじさんの部
       山下哲著 アスペクト   
さらに経験を盗め 糸井重里〔ほか〕著 中央公論新社
図説世界三面記事全書 マルタン・モネスティエ著
             大塚宏子訳 原書房
すてきなあなたに 5 大橋鎮子編著 暮しの手帖社
生協の白石さん 白石昌則著 講談社
世界一受けたい授業 Vol.2 最強の講師陣が教壇に立つ!
       日本テレビ放送網
鼻ほじり論序説 ローランド・フリケット著 難波道明訳
       バジリコ
ャGム番長 マッコイ斉藤監修 ピエール滝解説
       サンクチュアリ・パブリッシング
街角のオジギビト とりみき著 筑摩書房
もっと!イグ・ノーベル賞
    $「の常識を覆す珍妙な研究に栄誉を!          マーク・エイブラハムズ著 
    福嶋俊造訳 ランダムハウス講談社


ゾロアスター

2007-02-24 22:54:32 | ファミリー
 もうずいぶん昔、夫・H氏がアメリカへの出張前に「宗教を聞かれたら、なんて答えるか?」という話をした事がある。「無宗教です、って言ったら白い目で見られるんちがうやろか?」「なんも信じとらんヤツは信用できひん、って思われへんやろか?」

 「そんなん『ゾロアスター教、信じてます』ゆうたらええやん」と(火を)拝む真似をしながら答えるH氏。「ゾロアスター教」! またの名「拝火教」! 高校のとき、世界史で習って以来聞く固有名詞や。日常会話に出て来ると、やたら新鮮な響きに聞こえる。

 そのときは当意即妙な冗談だと思っていたが、最近まんざら冗談でもないのかもしれないと思い始めた。うかつだった。薪ストーブ導入の頃から気づくべきだったのだ。ねこにまたたびのごとく、ただ薪ストーブの火を陶然と眺めて時間をすごすH氏。「拝火教」における涅槃の境地であろうか?

 私が薪ストーブに点火するときには、これがなってない、あれが違うと、まるでお茶のお作法のように手順を説明してくれる。自分が一から火を入れる時には、まるで儀式のようにうやうやしく薪を積んで行く。

 革手袋をしているとはいえ、平気で火の中に手を突っ込んだりするので、はらはら。ときたま素手で作業し、薪のささくれを指に入れてしまったりしている。キケンが一杯である。これももしかするとゾロアスター教の修行の一環なのだろうか?

 修行と言えば薪の調達そのものが、過酷な修行である。日常的に木を伐採しているところがないか、鵜の目鷹の目で過ごす。ラッキーにもそんな場所を発見したら、休日を返上して伐採された木を交渉の上譲り受け、即座に薪にすべく割って行く。それを自宅まで運び、積み上げ、乾燥させる。これを修行といわずして何と言おう(『ねにもつタイプ』での気に入ったフレーズなので使わせていただきました、岸本佐知子様)

 しかしこのような修行は一人ではとうてい無理である。仲間を募って特殊能力、機材、体力を分かち合いながら作業を進めるのだ。教団の始まりである。

 こうして薪ストーブ仲間を増やしながら、日本ゾロアスター教への勧誘も行っているのではないか? 2年以上乾燥させたヴィンテージものの薪と交換に、入信を迫っているのではないか? と、ふつふつと疑念は後から後から湧いて来る。

 薪ストーブ、たき火、キャンプファイアー、ロウソクに興味をお持ちの方は、くれぐれも御注意くださいね。