紙魚子の小部屋 パート1

節操のない読書、テレビやラジオの感想、お買い物のあれこれ、家族漫才を、ほぼ毎日書いています。

キンちゃん、圧勝

2007-06-18 11:22:39 | 雑誌
 アクセス解析をしたら、なんとダントツ「キンちゃんがいた夏」「キンちゃんのいた夏」「キンちゃん」「カトリス」「豊川悦司」が多大な割合を占めているではないか!?「紙魚子」「紙魚子の小部屋」はメインタイトルだというのに、その狭間で小さくなっている。6月8日の記事「キンちゃんがいた夏」にヒットして訪ねてくださる方々がいらっしゃるのである。

 ということは? 

 気になって「キンちゃんがいた夏」でグーグル検索してみたら、金鳥HPのすぐ下に、このブログが侍(はべ)っていたので仰天した。

 みんな待ってたんや、待ちかねてたんや、夏の金鳥CMのことを。いつの間にか恒例夏の風物詩と化していたのだ、金鳥のCMって。う~~ん。

 蚊の羽音が聞こえるか聞こえないかくらいの季節を狙い、メディアミックスで、どど~~んとCMに予算を投入する。カネに糸目は付けぬ、口も出さぬ、しかし詰まらぬものを作れば、直ちに切腹じゃ~!という、織田信長のような社長命令が出ているのだろうか、金鳥には? そうとしか考えられないような怒濤のCM展開である。

 それにしても、「キンちゃんがいた夏」その他で検索しておいで下さった皆様、CMの核心を突いた天野祐吉さんみたいなコラムじゃなくて、ごめんなさい。謹んでお詫び申し上げます。今回は、情報入手の素早さだけが取り柄で、こんなことになってしまいました。

キンちゃんがいた夏

2007-06-08 09:19:28 | 雑誌
 先日初めての中学校での定期テストをむかえたKちゃんと、国語の設問について語り合った。

「あの『作者の言いたい事を書きなさい』っていう問題って、作者にとってもわからへんらしいんやて」

「絶対、そやと思ってた! あれは『作者の言いたいこと』じゃなくて、『問題作った人が作者が言いたいんやろな?と考えている事』やん。」

たしかにね。

 という国語教育についての話をしようかと思っていたが、それについては内田樹先生が、とても体験的納得の行く論を展開されているので、そちらに譲るとして。

 そろそろ蚊が気になる季節になった。ということは、もちろんあの金鳥の動向が、気になるところである。ついこの間も藤原紀香宛のお祝いメッセージを新聞1面に打ったばかりである。金鳥CMのHPチェックは欠かせないのだ。

 今日仕入れた最新情報では、各種女性誌に豊川悦司ことトヨエツ演じる、どうしようもないヒモの「キンちゃん」と母子家庭の男子小学生との日々を綴った雑誌広告に打って出た小説『キンちゃんがいた夏』が6バージョン、アップされていた。思わず読みふける。そうそう、テレビ・バージョンも放映中だっけ。

 読みながら、高校時代、駅のホームで自分の将来を思い描いていたことを思い出した。きっと27歳くらいで、私は「キンちゃん」みたいな男とどん底の同棲生活してるに違いない。そんなとてつもなく暗い未来を想像していた。というのも、私のオンナとしての弱点を白状するが、明らかに「キンちゃんタイプ」に無抵抗に弱い、と自覚していたのだ。

 理性では「絶対近寄ったらヒドい目に遭うに決まってる」と解りきってるのに、猫にマタタビというか、ハエにウツボカズラというか、いつにまにか、ふらふらと「駄目な男の魅力」にはまり込んでしまう・・・というシチュエーションを、高校時代、何度も空想していた。女子校だったので、先生以外は男性と話すことすらなかったのだ。

 幸い、さんざん空想の世界で不幸を味わった?からか、「キンちゃんタイプ」と付き合う機会は回避され、27歳にはめでたく結婚までこぎつけた。やれやれ。

 しかし、「キンちゃん=トヨエツ」は直球ストライクゾーンだったなあ。ナンシー関亡き後、我が家で最も信頼できる舌鋒鋭いテレビウォッチャーに成長したKちゃんも、「あのひと(トヨエツ=キンちゃん)、如何にも無職!って感じやねえ」としきりに感心していたっけ。

ヒアシンスハウス、など。

2007-01-26 00:12:49 | 雑誌
 編集長が交替して第1回目の『暮らしの手帖』を読んでみた。目的は「立原道造のヒアシンスハウス」オンリーである。

 詩人・立原道造が設計した、一人で週末を過ごすための小屋「風信子荘(ヒアシンスハウス)」である。もっとも彼自身はその完成を見る事がなかった。24歳で他界した詩人の夢の小屋を、彼が残したスケッチをもとに2004年に建てられたのである。

 場所は埼玉県の別所沼公園。彼を愛する文学者や建築家のグループが、全国から募金を募って、ついに彼の夢がかなったのである。木造のごく小さな、とてもシンプルな小屋。ベッドと机と椅子と窓だけの、気持のよいちいさな空間。生活臭のない、実に「男の隠れ家」的な、実用的でない夢想された小屋である。彼の夢の小屋が出来上がったのは、彼の死後65年後のことである。

 ところで私は昔から、「小屋」というものにはすこぶる愛着を持っている。特に近所の農家(町内みな農家、といって過言でない)の方々の農機具収納小屋にはよく出入りさせてもらっていた。なぜかそこでよく本を読んでいた記憶が??なぜに? となりのお金持ちの農家の方の小屋には、ハシゴタイプの階段が付いていて2階は藁束が一面に並んでいた。その上で「ハイジ!」とばかり寝そべって本を読もうとしたが、藁ってかなり肌にちくちくするものなのであった。「ひとりハイジごっこ」は即刻中止になった。

 そんなわけで数年前、夫が「『小屋』を作るし(同意してね)」と言った時には「いいねえ、年を取ったら小さい空間であまり動かずに生活できるのが夢やもんなあ」と内心喜んで賛成した。が、彼の最愛のどでかいスピーカーを収納するための「小屋」でもあったということを、すっかり失念していた。
 が、彼はちゃんと先回りして私が苦情を言えないように、部屋の両サイドが本で埋まる「小部屋」も計画の中に組み込まれていたのだ。

 という訳で、憧れの「小屋の主」にはなれずじまいだった。こうなったら、足腰を鍛えて働き者のばあちゃんになるしかしょうがない。他にも「たぬき亭」に巣食う妖怪になるのでは?という家庭内のウワサもある。

 現在の所、私的小屋ベスト3は「ル・コルビジュの小さな家」「旧ヴォーリズの別荘in軽井沢」「吉村順三の軽井沢山荘」である。順位はない。甲乙付け難い「キングズ・オブ・小屋」の皆々さまである。

 それでもさすがは詩人、小屋のネーミングはピカイチですね。「ヒアシンスハウス」のロマンチックで清楚な響きには、イチコロでしたよ。

世界のCM/付録付き

2006-12-04 16:36:27 | 雑誌
 対岸の湖西の比良山系には、雪雲がかかっていた。まもなく湖西は雪をかぶった山の連なりになるのだろう。明日の凛とした風景が楽しみ・・・でも、ああ、スノータイヤに替えなくちゃ。と、現実的な生活に立ち戻る。

 ところで「広告批評」という雑誌を定期購読している話は、以前書いた。その11月号は、毎年決まった特集で、決まった付録が付いて、もちろん特別価格になる。

 特集は毎年「世界のコマーシャル200X」、カンヌ国際広告祭の入賞作を中心に、今年話題のCM100本を厳選されている。付録のCD-Romには、そのうちの56本が入っている。価格は1100円。安いのか高いのかは、その年のレベルと、買ったヒトの好みのCMがいくつあるかで決まりそう。

 以前は私より先に、子ども達が競って見たので、「これ、めっちゃ面白いねん!みてみて!!」とお勧めしてくれ、ベスト・オブ・ベストなCMを最短距離でみる事が出来た。

 たとえば2002年版では、イギリスのCMでカーペンターズの有名な曲「CLOSE TO TOU」を、調子はずれに歌いながら歩いて来るふたり連れ。彼と彼女が画面中央までくると「○○(商品名)を買わないと、(この下手な歌を)もっと放映しますよ!」と、脅しをかけるのだ。確信犯なのである。

 次には「どうやら前回のCMを本気にしなかった人がいるようですね」と、これからオソロシイことが起こることを匂わせながら、前の二人にプラス二人が加わり、より「へたくそ」なカルテット。その次には楽器が入り、という風に同一メロディでより「へたくそ加減」がパワーアップし、シリーズ化していく。
 ある意味、件p的な歌と演奏であった。わざとあんな風には、なかなかできないって。

 2004年版のオランダのCMでは、某国(たぶん北朝鮮をイメージしている)のトップを称えるマスゲームの練習風景だった。主人公?はマスゲームに参加する冴えないドジそうな男性。そのトップの顔をパネルで作るのだが、本番の日、男性は(案の定!)しっかり遅刻し、マスゲームに間に合わなかった。そして彼が遅れたばっかりに、マスゲームの某国のトップの顔には黒い空白が生じ、その1カ所の不在のため、間抜けな歯抜けになってしまう・・・。

 繰り返し見た程面白かったのに、商品名のインパクトが全く無くて、本末転唐ゥも。前者はハイネケン(ビール)、後者は保険のCMだったんだけどね。いや、きっとテレビで繰り返し日常のCMとして見ていたら、覚えていたのかも知れない。かつて我家で快哉を博したUFJ銀行の忍者のCMみたいにね。