紙魚子の小部屋 パート1

節操のない読書、テレビやラジオの感想、お買い物のあれこれ、家族漫才を、ほぼ毎日書いています。

買い物は京都で

2006-02-28 16:56:27 | お買いもの
 「そうだ、京都へいこう」とJRのキャッチフレーズのように、きのう思いついた。もっとも最寄りの駅から電車で30分で京都に着く。通学も通勤も可能な距離なのだ。

 春休みにKちゃんが学校の留学制度を利用して、アメリカに行く事になった。なってしまった。本人が希望するのだから仕方が無い。英語の授業もあり、英会話やアメリカの習慣や常識を学ぶ補習もしていただいているが、彼女は普段英会話スクールに通っていないので、英語が使えるとは思えない。とにかく好奇心の塊なので、まずは「行きたい!」思いだけでどーんとつっぱしる。不安や心配は親だけのものであろうというものである。それでもたぶんなんとかなる。彼女の気配りとやさしさとパワーがあれば、たいていの事は大丈夫に思える。

 ホームステイになるので、先様へのお土産が必要になる。それを探しに、「京都へいこう」と思い立った。
 一度は行ってみたかった名旅館『俵屋』のグッズが売っているという『ギャラリー遊形』、和風ステーショナリーの『鳩居堂』、ミュージアム・ショップがお気に入りの『京都文化博物館』が、御池通りを一筋入った三条寺町~烏丸ラインで結ばれることが、今朝9時に判明。そそくさと計画が立てられ、30分後に出発。

 京都手前の山科で下車し、地下鉄東西線に乗り換え、京都市役所前で下車。寺町アーケードに入ればいきなり本能寺、織田信長が事切れた寺である。『鳩居堂』で版画のレターセットだのハガキだのを楽しく見た後、『ギャラリー遊形』へ。

 俵屋に宿泊する事はおそらくないと思うけれど、おもてなしの素晴らしさについてはさんざん読んでいる。今回かなり期待していたお店であった。期待にたがわず若い店員さんが、心温まる対応だった。お客との距離感が絶妙。そつのない上品で丁寧な対応なら、社内教育で可能だと思うけれど、そうではなくて遠方から訪ねて来た古い友達を、心を配ってうれしくもてなす感じ。「私もホームステイのとき、同じのを友達に選びました♪」みたいなことは、もしかしたら接客術からははずれているのかもしれないけれど、私にはうれしかったな。

 店員さんが信頼できるお店は、あれこれ質問することで指針がもらえ、判断がしやすくなり、スムーズに買い物ができる。『俵屋の石鹸』を買う事はもとより決めていたけれど、ワンプッシュされると、とても安心できる。

 『京都文化博物館』は工事中だったけど、ショップはOK。浮世絵や屏風絵の絵葉書やボールペン、クリアファイルを購入。外のお店でも何点か布物を買う。

 途中姉小路通りをぶらぶらして、ちいさなお豆腐屋さん(お店というより豆腐製作所みたいなところ)で「ひろうす(がんもどき)」を豆腐職人のおじさんから購入。京都駅の伊勢丹で朝食用のパンを購入後、新快速で家へ。

 では晩ご飯を作ってきます。・・・あっ! 大変な事を忘れていた!! これについては明日。
 
こんなかんじです。久々に一杯の買い物だったので、ささやかながらお昼ご飯は節約して帰宅後に。

おかしなはなし

2006-02-27 21:22:52 | お買いもの

 トリノ・オリンピックも今朝、眠っている間に終わってしまい元に戻すのも芸がないので、春っぽくデザインを変更してみた。文章や書いてる人のキャラとは大きく乖離したデザインにし、わざわざそんなギャップを楽しんでみた。って、ほんとは春っぽくてふんわりした色目のデザインは、これしかなかったもので。

 開いてびっくりした方、ごめんなさい。あ、いま開いて「間違えた!?」と思った人、ちゃんとあってますからねー! 戻らない、あわてない。ゆっくりくつろいでいってくださいよー。   ・・・こうやって気まぐれにデザインを変える度に、読者を減らしているのかもしれない。

 2月も半ばになった頃、やっとお雛様を出して飾った。お雛様が出ると、おばあちゃんが、ひなあられや菱餅を買って来なさいと指令を出す。私はお雛様のために、隙あらば喜んで、せっせとお菓子を買いにいく。季節限定商品に全く目がないのだ。

 はまぐりの形の最中の皮と別包装になった餡を貝模様の半透明のプラBOXに入れた季節限定「もなか」。ほのかな桃の味の白餡がはいった桃を象った「羽二重餅」。黄緑と桃色と黄色の繊細な「巾着の煉切」。ちいさな餡入り「蓬(よもぎ)餅」。お雛様や桜やツクシやワラビの「お干菓子」。

 滋賀県が誇る和菓子の老舗「たねや」に立ち寄ると、ついつい「季節限定商品」を買ってしまう。今日は下の子のPTAだったので、学校にいったついでに帰り道にある「たねや」に道草して、先週買えなかった「お雛様」の季節限定商品をぎりぎりセーフで購入した。

 ついさっきまでお雛様の前にお供えしてあった。が、無念にも塾から帰って来た和菓子好きのお兄ちゃんに、先程ぱくぱくと食べられてしまった。写真を撮っておきましたので、せめて色合いや形だけでもお楽しみください。

        


ラッキーなお仕事人生

2006-02-26 23:50:17 | おしごと

 今朝は大嵐で、雨戸ががらがたいう音で目が覚めた。春の嵐。軽自動車での通勤なので、風の強い日は瞬間最大風速に車体が横倒しにならないかと、ヒヤヒヤするときがある。幸い通勤時間にはさほどひどい風ではなく、無事職場まで、いつもより短時間で到着できた。

 帰りは山々が白い気を吐いている様に、麓近くまで薄灰色の雲をまとっていた。これも春の風景だ。

 今日は当図書室のディープな顧客であり、子どもの学校繋がりや某雑貨屋さん繋がりでもあるOさんが本を借りに来てくださった。ほぼ、日曜毎に来てくださり,貸出し制限一杯まで借りてゆかれる。本の選眼もなかなかのもので、読書の黒帯ともいうべき女性。
 その彼女が、「ここに図書室があるっていうことすら知らない人が結構いて、もったいない。だから私、いまここのこと、宣伝してるんです。地元の図書館にある本とはぜんぜん違うから、かぶらないし。もっともっと宣伝、しますからね!」
 感謝、感激。こういうことがあるから、サービス業は楽しい。たまにもの凄く当所を気に入ってくださる方がいらして、そういうときには、本当にうれしい。この仕事、やっててよかった、と思う。

 若い頃は私にできる仕事なんかないのでは? と全然自信がなかった。せいぜい平凡に事務くらいかなあ、と思っていたけど、なんのなんの、事務の方が向いてない事が今では判明。机で事務より図書カウンターで客商売の方が、だんぜん、いい。

 書架のあるフロアで仕事をすることも多々あるので、本をもってふらふらしていると、お客さんが気軽にいろんなことを訊ねてくださる。

 若い時には旅行に行けば写真撮ってくださいと頼まれ、道をきかれ、「彼女、ひま?」とナンパの声までもかけられた。先週の灘波(なんば)でも、駅からの道が判らず、誰かに訊かなきゃ、と考えてるうちに、若いファミリーのパパに「すみません、なんばグランド花月ってご存知ですか?」と先を越されて訊かれてしまった。声をかけ易いキャラなのかもしれない。これは職業上、必要な要素なので、喜ぶべきことだと思う。

 夫と知り合うより前からこの職場にいて、蔵書構築も20年ちかく携わっている。最初は一人で図書室のほとんどを回していたので、もう私設の様に愛着がある。が、永年関わっていても、やはり書架整理をすると新しい発見や発注や受け入れにまつわる思い出なんかもあり、図書整理の仕事も気持ちを入れてできる。仕事というより、もう生活の一部と化しているのかも。

 高校生の頃、新聞の書評欄を見ながら、「新聞の書評欄と本の広告みる仕事やったら、自信あるんやけどなー」と夢想にふけっていた。まるで天の耳がそれを聞き届けてくれたかの様に、どんぴしゃの仕事を15年ほどは続けている。(産前と赤ちゃん子育てのときには一時退職)ラッキーなお仕事人生なのかもしれない。(butもの凄く薄給ですけどね)



自宅より一番近い琵琶湖です。対岸の湖西の比良山系は3月まで雪があります。


変わる言葉

2006-02-25 20:51:20 | ラジオ

 スーパーへの買い物の行き帰りは車を利用している。もう何年も前からカセットを聞く事がなくなり、カーラジオを聴いている。

 私は中学生の頃から、家に居る時は、ほぼNHK/FMをかけっぱなしにして聴いていたので、音楽はクラシックも歌謡曲も馬子唄も合唱曲も、なんでもこいの耳である。が、夫H氏は「FMよりAMのNHK第1を聞いたら? 面白いでー」と持ちかけた。
聞いてみれば、確かにたまに大ヒットで面白い話を聞け、ひとり盛り上がってしまうことがある。

 たとえば土曜日、夕方の「地球ラジオ」という番組。世界中の日本人のリスナーからその日のテーマに沿ったお便りやFAXを送ってもらうDJ方式で、世界中の思いがけない情報を耳にする事が出来、大変面白い。

 先週のテーマは「各国習い事事情」。(インパクトのあったお便りだけど、細かいところは、うろ覚えなので、多少間違っているところもあるかもしれません。ごめんなさい)

 イギリスに在住する方から「私の習い事は忍術です」 
 ええっ!? 
 「イギリスには忍者スクールがあり、手裏剣や鎖鎌の使い方、敵から身を隠す方法、逃げおおす方法などを習っています。先生は千葉県出身です」
 三重の伊賀流でも滋賀の甲賀流でもなく? 
 「ドイツにも忍者スクールの分校?があり、たまに合同で修行をします。飛行機の中でドイツ人に『日本人なのに、忍術を知らないのか?』と不審に思われてしまいました。」 
 日本人のほとんどは知らんがな!
 「忍術にも級や段などランクがあり、ワザを習得すると級があがっていきます」 
 そろばんみたいや。

 昨日は最新の「日本語の使い方」について、ラジオから教わった。世間の狭い私には非常なカルチャーショックだった。やっぱり、夫のいうとおりNHK第1は聞いとくもんである。
 感動するときの表現として、最近では『鳥肌が立つくらい感動した』という風に使う人が多いそうである。実際感動すると交感神経が刺激され、筋肉が収縮して鳥肌が立つ事が医学的にも証明されているそうだ。へえええ~。知らなかった。ちなみに「関西では『さぶいぼが出る』といいます」という関西の方からのお便りも番組に届いていた。(我家では「鳥肌」ですが)

 しかーし。もっと驚きだったのは『やばい』という言葉の使い方。
「○○さん、やばいですね」とゲストの方に向かってアナさんがいうと「いやー、そんなことないです」「お、ご存知ですね、この言葉の使い方。○○さん、照れてますね」

 私はてっきり「ヤバいひと」=「アブナいひと」だと思い込んでいた。ゲストにむかって、えらく失礼なこというじゃないか、とはらはらしていたのだが、時代は巡り、いつしか(ヤバいくらい)「かっこいい」「うつくしい」など肯定的な意味として使われてるのだった。同様に「この料理、ヤバい」というのは、決して料理が腐っているのでなく、(ヤバいくらい)「美味しい」という意味だそうである。

 言葉は変わる。知っていたつもりだったけれど、もっとゆっくり変化する物だと思っていた。現在進行形で変わるものだったとはね。


4コマ読解

2006-02-24 18:02:58 | 読書

 朝日新聞の4コマまんが「ののちゃん」(byいしいひさいち氏)が、我家の一日のスタートラインである。
 22日の「さかあがり」のマンガは、ワンテンポ、夫に遅れをとってしまい悔し恥ずかしい思いをした。
 見ていない人のために説明。絵が無いと、ほんと間が抜けているけど。

 1コマめ
 先生が「きょうの体育はサカ上がりだ。」というと、「できませーん」という子どもたちの声が次々に。
 2コマめ
 「できないから授業でチャレンジするんじゃないか!」と先生。
 3コマめ
 「なせばなる!先生についてコイッ」
 4コマめ
 先生が先頭でランニング。「ファイトォ!」
 子どもたち「ちっきしょー」
ラストは上りを駆け上がる先生に続く悲壮なカオの子どもたちの絵。

 「これ、わからへん人、いっぱいいるんやろなー」と夫。
 ごめん、私もオチを理解するのにちょっとかかりました。

 今朝24日のまんがはサイコーにシニカルで、頭に矢が3本ほど刺さったくらい、ぐさぐさときましたね。

 松子さんが今流行りの『脳を鍛えるゲーム』(DS?)をチンチロリンとしていると彼女の母(おばあちゃん)が「他に考えなあかんこと、なんぼでもあるやろ」と非常に哲学的なカオをしつつ、具体的に列挙。「たかしさんの定年、のぼるの進路、家のローン、のの子の大食い、あんたのモノグサ」。しかし「とりあえず考えんですむから」とひたすらゲームを続ける松子さん。「そういう根性を鍛えたらないかんな」と腕組みするおばあちゃん。・・・バックにあるもの、大きすぎ。

 そうなんや、ゲームで脳を鍛えてる場合違うんや~。他に考えなあかんこと、なんぼでもあるんやった。

 昨日、『広告批評』2006年2月号の橋本治さんの時事評論「ああでもなくこうでもなく」を読んだ。もう日本人は経済(なるべくラクして金儲け)じゃなく、自分の人生のなかで「こつこつまじめに(さほど儲からなくても)働く」ことをもう一度しっかり考えた方がいい、と書かれていたのがやたら心に沁みた。
 そんなことも、思い出した今日のマンガでした。

 去年の総選挙直後のマンガも、シニカルの極北。小泉さんが「官から民へ、眠から棺へ!」
 どんな論説より、キレていた、と思う。