紙魚子の小部屋 パート1

節操のない読書、テレビやラジオの感想、お買い物のあれこれ、家族漫才を、ほぼ毎日書いています。

ワーカーホリック?な家事

2007-07-31 15:11:53 | ファミリー
 今日も一日家事三昧。しかしこれだけ動いてるのに、なんで計画通りの家事ができないんだろう?

 なんでか? 洗濯を3回した。炎天下なので少しだけ除草をした。煮干しのだしをとり、麦茶を湧かした。家回りから摘んで来た花を飾った。Kちゃんの宿題に必要な資料を用意しようとしたら、たいへん手こずってしまい時間をとられる。

 そんな些細なことをしているのに、3回くらい「あ、これはブログに書こう」と思いついたりするのだ。

 たとえば除草していたときのこと。いやらしく蔓延(はびこ)っていたのは、なんとあの虫も殺さぬ風情のツユクサだったのである。あの楚々とした淋しそうな青い花のツユクサが、茎を地べたに這わせて、我が物顔に領土拡大を計っていたのだ。「裏切り」という言葉を思い出すと共に、「ああー、こんなしたたかなヤツが世界征服を企んだら、ひとたまりもないなぁ」と恐れおののく。

 たとえば煮干しのだしをとっていたときのこと。前回煮干しの液体だしをガラスのャbトに入れて冷蔵庫に保管していたら、Kちゃんが「水だし緑茶」と間違えて一口飲んだのだ。「死ぬかと思った」らしい。
 そこで今回メモのラベルを作ろうと思い立つ。
 魚の目が×になってる絵をつけて、言葉を添えよう。
「だしにつき、飲んだら死ぬで」。グリコ/森永犯か?
「毒薬キケン」エジソンか?
「ダシやし飲むな」交通安全か?
そんな事を考えている内、タイムアウトで結局ラベルはまだ作っていない。

 図書館に行った時、児童書コーナーで目の端に入って、思わず引き返して抜いた本があった。いわゆる「本に呼ばれる」というやつである。いしいしんじ様の「シーラカンス」(金の星社/残念ながら品切れの模様)。シーラカンスを釣る(そして食べる!)という目的のため、海外はコモロ島まで出かけるという内容の、関西弁で書かれた日記である。

 いしいしんじ様は、あの名作「プラネタリウムの双子」を読んで以来、また中島らもと差しで対談できる方として、たいへん崇拝している。「シーラカンス」は若い頃の作品で、手づくりで1000部つくったという(しかも手書き文字!)伝説の本らしい。それを版画家の「しみずたかひこ」さんが絵の部分を版画にしたところから、出版の運びとなったらしい。それにしても、すごいスピード感のある文章である。

 そんなアホなことばかり考えながら家事をしているので、とうぜんテキパキとはいかない。ヌーボーと家事に勤しんだ一日である。

2007-07-30 23:50:52 | ノンジャンル
 昨日は選挙結果のフタが開く日。私はばたばたしそうな予感がして、朝一に投票所に行った。が、時間を見間違えたようでスタート3分前に来てしまい、手持ち無沙汰で困った。ハガキ一枚持って、自転車で投票所に行ったものだから、3分の長かったこと! まったくこういう時に限って読むものを持って来ないんだからな。

 私の前にはおじいさんが一人。私の後ろにはおじさんが一人。共に選挙好きそうな方々。なんで私がここにいるのか、自分でもわからなかったよ。

 一方インターンシップのオリエンテーションから、早々に帰宅した大ご機嫌のTくん、昨夜は(本日か?)夜中の3時までテレビ選挙三昧だった。実に楽しそう。

 期間中、毎日いろんな新聞を買って来ていたが、今日は、ばさばさと馬に食わす程抱えて返って来た。学校の図書館でも読めるのだが、やはり彼的には大勝利だったので、今回のは「欲しい」のだろう。見出しの各紙比較をして、笑いが止まらない状態。君は小沢さんか?

 今回彼はあまり足を使って動かなかった。メディアの情報を収集し分析するのみ。「ぼくが動くと(応援すると)落ちる」というジンクスに何度も煮え湯を飲まされた経験からだ。

 それでも今回は彼の上に選挙の神が降臨したようで、選挙当日の朝、「自民は37っていう夢みた。正夢やろか?」とつぶやいていた。1日後、正夢であることが証明された。ジンクスを恐れて、傍目にもわかる、慎重に自戒したストイックな熱気が選挙の神の降臨と勝利をもたらしたのかもしれない。

 一緒にテレビの選挙速報を見ていると、立候補者の政策、立ち位置、バック、過去の言動など彼の詳細な解説付きで、どんどん面白くなり、なかなかその場を離れられず困った。眠いんだよ~。

 今日は久々に虹を見る。果たして今回の選挙結果は、日本にどんな運命をもたらすのであろうか? 中途半端に途切れる事がなければいいんだけど。



秘密結社の学校 

2007-07-29 23:54:05 | テレビ
 『「世界征服」は可能か?』の「はじめに」(まえがき)まで読んでみました。

 そのなかで一番面白かったのは、仮面ライダーに登場する3名の怪人の紹介と、その怪人が展開する悪だくみの作戦が、怪人の顔写真入りで記述されたところ。欄外資料として別枠で掲載されている。

 このなかで第65話に登場する「カブトロング」というよくわからないネーミングの怪人(もちろんツノが長いカブト虫の改造人間だからなんだろうけどねぇ・・・)の作戦に、たいへんこゝろ引かれるものがあったので、ご紹介したい。以下引用。

 (カブトロングの)使命は子どもたちをショッカースクールで洗脳し、ショッカーのメンバーにすること。「仮面ライダーと一緒にカブト虫をとろう!」というウソのツアーで子どもを騙して誘拐し、スクールで悪い教育を施そうとした。

 まず「ショッカースクール」というものに心ときめく。制服は例の骸骨の全身タイツで、「起立、礼、着席!」の号令はすべて「イー!」ですむのだ。想像すると壮観である。
 それに仮面ライダーの人気とカブト虫の人気を鰍ッ合わせるワザって、ショッカーは一体何を考えているのか? しかも仮面ライダーに「とられる」って、作戦と思ってもムカつくんじゃないだろうか、カブトロング。 意外にも、カブトロングは人格者かオトナで「任務のための作戦なら」と快諾したのだろうか? そしてもちろん、スクールではどんな「悪い事」を教えてくれるのだろうか、というのが最大の関心である。 あんなことや、こんなことを教えてくれるのだろうか? 

 しかし子どもたちは案外「ショッカースクール」、好きかも知れない。別に誘拐や手の込んだ誘いをしなくても、親の許可無しに自主的に入学しにくる可能性は高い(「タイガーマスク」の主人公が施設から逃亡して「虎の穴」に入ったように)。親の許可なんてショッカーには関係ないだろうから問題はないだろう。(おいおい・・・)その辺はショッカー教諭の腕次第でもある。

 ショッカースクールの最終教育目標は、きっと高い橋の上から仮面ライダーに投げ落とされても、無事生還できるスタントマン育成なのかも、と言う気がしないでもない。
でないと、仮面ライダーのエンディングの絵が撮影できない。私も相当洗脳されてるな、仮面ライダーに。

 もっとも以前のB-ingのCMみたいに毎日転職を考えている現役戦闘員を見ていては、学ぶ意欲も失せようというものだ。平行して職場環境の改善と幹部の再教育をせねばなるまい。

 すっかり「ショッカースクール」に想像力を刺激され、そこからページが進まなくなってしまったのでした。

少年よ、大志を抱け。

2007-07-28 22:48:19 | 読書
 ご存知、クラーク博士の名言である。北の大地に立ち、人差し指で彼方を指差す銅像の近くで、彼と同じ格好をしながら被写体になった方も多いと思う。(多いか?)

 この場合の「大志」とはなんだろう? 桃太郎のように「日本一」というレベルでは、北海道の大地に立つ人としては相応しくない。やはり、この際ワールドワイドでなければ。

 世界で活躍するオトナになる? いやいやそれでも「大志を抱く」という希有壮大な語感からはほど遠い。

 そんな私の胸にくすぶる永年のもやもやを、すっきりと晴らしてくれるタイトルの本を見つけた。
 岡田斗司夫/著『「世界征服」は可能か?』(ちくまプリマー新書/筑摩書房)である。「世界征服」!! まことに「大志」に相応しい語感である。くちびるに乗せるだけで、心が浮き立ちどきどきする。「秘密結社」という言葉にも、同様にドキドキするが、この二つの4字の言葉は、コインの表と裏のようにも思える。

 「世界征服」は、今まで未完の計画だった。「世界征服を企む」とか「世界征服を夢見る」は実写特撮ヒーローものやアニメなどのテレビ番組や、歴史上の有名人の胸に熱くたぎっていたようだったが、いまだ見果てぬ夢状態である。現在進行形では東ハトの「暴君ハバネロ」がその夢に邁進しているようだが、少なくともまだ我が家は征服されていない。

 かなり「世界征服」に近づいているのは「ウインドウズ」や「マクドナルド」あたりじゃないだろうか。でもそれじゃ「世界征服」という怪しい語感がだいなしである。やはりもっと胡散臭い方でないと、インチキ臭さや脱力な感じが漂ってこない。そんなの「世界征服」だなんて、認められません。

 果たしてこの本がどんな内容なのかは、著者の岡田さんが筑摩書房のHPの中の「PR誌ちくま 7月号」で「レッツ、世界征服」と題して的確かつ詳細に説明されているので、ここでは省略する。論理的、実戦的、学問的に「世界征服」を考えた画期的な「世界征服入門書」であるらしい、とだけ言っておこう。

 それにしても理論社の「よりみちパン!セ」といい、「ちくまプリマーブックス」といい、目下YA(ヤングアダルト)向きのシリーズの充実ったらない。今のティーンは幸せである。もっともこの本に関しては、70年代を小学生として過ごした人たちが、タイトルを読んだだけで即、レジに走ってしまう魔力に満ちているのだが。

 そういう私も明日探しに行きます、『「世界征服」は可能か?』。税込みで735円です。

古都の夏

2007-07-27 00:14:10 | おでかけ
 今日も一日暑かった。とはいえ、早朝は肌寒い!?くらいだったし(Kちゃんは長袖を羽織っていた)、昨年の息苦しいような空気が粘つくような暑さではなく、比較的さわやか。琵琶湖の風のおかげだろうか。
 
 毎日大阪に通うTくんは、「やっぱりこっちは涼しいな~♪ 大阪なんて、死ぬで」というくらいなので、都会は別格な暑さかもしれない。大阪の都会の暑さと、京都や奈良の盆地の暑さは、きっとまた違うんだけど。

 京都の猛暑は有名だけど、奈良は同じ盆地でも京都以上かもしれない。

 高校生の頃、高3女子高生限定/夏の文化歴史講座合宿(格安!)に参加した。奈良の短期大学のPR戦術である。ここで拓本の取り方を教わったり、山辺の道を歩き万葉の歌を解説してもらったり、平城京跡を見学したり、お寺を巡り仏像を見たり、西大寺で茶会に参加したりした。巨大な抹茶茶碗から両側の人に茶碗を支えてもらいながら、抹茶を回し飲みするあれである。

 同じ高校の友だちと参加したのだが、他校の「奈良が大好き、お寺が大好き、線香の匂いがたまらない!」というマニアックな少女とも行動を共にした。涼やかな美少女である。彼女はもとより、この主催者の短大に進学を決めていたので、当然参加したのだ。

 ウイットのある少女で、どこか知らない高校の引率教師を「田山先生」と密かに呼んでいた。なんで?と訊くと「『田舎教師』by田山花袋」と澄まして答えた。

 今ではオープンキャンパス花盛りなので、大学の事を知りたければそちらで、ということなのだろうが、あれから30年近く経つのに、私にしてはよく憶えている。たいへんに印象深い合宿だった。高3という差し迫った時期に、3日間も日本の文化と歴史の香りにどっぷり浸り込むほど太っ腹な??文化好き少女は、もはや少数かも。

 そしてあの奈良の暑さときたら! 休憩時間の度に自販機にコインを投げ入れ、ジュースを飲み干し、それが飲んでる最中からじわっと汗になって行くのがわかる・・・というくらいのハードさ。まるで砂漠。おかげでトイレにいくこともない。身体中の水分はすべて汗と化すのだ。

 国宝「七枝の剣」のいわれや、拓本作業の手順はすっかり忘れ去ってしまったが、あの奈良の夏の乾燥しきったとんでもない暑さは、一生忘れられない。