先日、逆説の10ヵ条について本「それでもなお、人を愛しなさい」を紹介したところでした。
その本の巻末の解説を書いているのが、「ビッグツリー」を書かれた佐々木常夫さんです。
この本を読んだのは、2年近く前になるのですが、最近、周囲に次から次へと問題を抱えながら、責任あるポジションで仕事を続けなければならない方に出会うことが続き、
再び、本棚から取り出して読み返してみたところです。
自閉症の長男と肝臓病をきっかけに数十回の入退院とうつ病から自殺未遂を繰り返された奥様を家族で支えながら、東レの最前線でビジネスマンとして活躍し、
東レ経営研究所の社長を経て、現在はワークライフバランスの推進で、お顔を拝見する機会が増えてきている佐々木さんです。
管理職として、18時には仕事を終え、家事や看護にあたる生活は、ある意味仕事が本当にできる人だから成せた技だと思いますが、
苦難を乗り越える原動力は、やはり家族への愛と仕事への責任や情熱。
そして、ポジティブさ。
その壮絶な会社と家庭生活は、何度読んでもドキドキ・ハラハラします。
本の中で紹介される、ご本人と家族の手紙の率直さには、何度も胸を打たれました。
中でも、奥様の佐々木さんのパーフェクトなまでの奮闘ぶりが返って重荷になっていたという告白は、
うつ病を患う方をを抱える家族のあり方に一石を投じるものと思い、我が家もうつ気質の母との関わりにもハッとさせられる点がありました。
「何も問題ない家なんてない」
特に自閉症の長男の方の子育てには、同じ問題を抱える家族の会が力になったと書かれていますが、本当に同じ問題を抱える人だけではなく、
様々な問題を抱える人が、自己開示をし、専門家のサポートを受けながら、重い荷物を下ろせる場が必要なんだろうなと思います。
女性も働く時代になりました。
男性も、子育てや介護、家族の精神疾患などに向き合う機会が増えることでしょう。
1人で抱えずに、どう乗り切るか。
誰にでも、大なり小なりの似たようなケースが訪れておかしくないと思います。
佐々木さんだからできたとか、違う方法もあるのではという声も読者の中にはあるようですが、
私は、渦中の苦悩は本人とその家族のみぞ知るもので、今のおだやかな生活を祝福するだけです。
何かを参考にするとかそういうんじゃなく、完全に一致することがない、書き手と読み手の文脈の中で、自分の成長につながる何かを感じ取るだけでいいんじゃないかなと思いながら
繰り返し読んでいます。
その本の巻末の解説を書いているのが、「ビッグツリー」を書かれた佐々木常夫さんです。
【新版】ビッグツリー~自閉症の子、うつ病の妻を守り抜いて~ | |
クリエーター情報なし | |
WAVE出版 |
この本を読んだのは、2年近く前になるのですが、最近、周囲に次から次へと問題を抱えながら、責任あるポジションで仕事を続けなければならない方に出会うことが続き、
再び、本棚から取り出して読み返してみたところです。
自閉症の長男と肝臓病をきっかけに数十回の入退院とうつ病から自殺未遂を繰り返された奥様を家族で支えながら、東レの最前線でビジネスマンとして活躍し、
東レ経営研究所の社長を経て、現在はワークライフバランスの推進で、お顔を拝見する機会が増えてきている佐々木さんです。
管理職として、18時には仕事を終え、家事や看護にあたる生活は、ある意味仕事が本当にできる人だから成せた技だと思いますが、
苦難を乗り越える原動力は、やはり家族への愛と仕事への責任や情熱。
そして、ポジティブさ。
その壮絶な会社と家庭生活は、何度読んでもドキドキ・ハラハラします。
本の中で紹介される、ご本人と家族の手紙の率直さには、何度も胸を打たれました。
中でも、奥様の佐々木さんのパーフェクトなまでの奮闘ぶりが返って重荷になっていたという告白は、
うつ病を患う方をを抱える家族のあり方に一石を投じるものと思い、我が家もうつ気質の母との関わりにもハッとさせられる点がありました。
「何も問題ない家なんてない」
特に自閉症の長男の方の子育てには、同じ問題を抱える家族の会が力になったと書かれていますが、本当に同じ問題を抱える人だけではなく、
様々な問題を抱える人が、自己開示をし、専門家のサポートを受けながら、重い荷物を下ろせる場が必要なんだろうなと思います。
女性も働く時代になりました。
男性も、子育てや介護、家族の精神疾患などに向き合う機会が増えることでしょう。
1人で抱えずに、どう乗り切るか。
誰にでも、大なり小なりの似たようなケースが訪れておかしくないと思います。
佐々木さんだからできたとか、違う方法もあるのではという声も読者の中にはあるようですが、
私は、渦中の苦悩は本人とその家族のみぞ知るもので、今のおだやかな生活を祝福するだけです。
何かを参考にするとかそういうんじゃなく、完全に一致することがない、書き手と読み手の文脈の中で、自分の成長につながる何かを感じ取るだけでいいんじゃないかなと思いながら
繰り返し読んでいます。
何年か前に、日経新聞の夕刊の連載で、
インタビューを読んだことがあります。
と、ここでデジャブなのですが、
もしかしたら、2年前にはるさんが、
佐々木さんの著書を読んだ際、
その時のブログ記事にコメントさせていただいた
かもしれませんね。
佐々木さんは優秀だからできたんだ、
それを許せる職場風土だったんだ、
そういう声は、やはりあるんだと思います。
私も、正直そういう考えが頭をよぎったことがあります。
でも、それを超えて、
いざとなったら、家族を全面的に支える環境づくりを広げる、
男性も女性も家族と仕事の両方を大切にできるサポート体制をつくる、
そういう事がとても大切だと考えています。
コメントありがとうございます。
ビックツリーのことは初めてブログに書きました。
この2年ほど、更新をさぼっていた間に読んだ本なのです。
アマゾンの読者評価は結構割れていますね。
私は、奥さんが何度も自殺を繰り返しているのに、
もう少しそばにいてやれなかったのかという評については、一理ありますが、
夫であると同時に、一社会人であり、企業の要職を維持しながら、
全力で両立をさせたという生き方を残したことは社会に大きな意味があったと思います。
よく、家族が病気になったから、仕事を辞めて自営業にしたとかいう話も聞きますが、
それで100%良かったと言える人もいれば、個人の自己実現に未練がある方もいると思うんです。
それよりも、ベストを尽くし働きながら、家族や地域の方、専門家の人に支えられ、
昔の日本のご近所さん的つながりが、まだこうして日本にあるんだなと思いステキだなと思いました。
頑張っている人には、応援してくれる人がいる。
私の実家の両親も、最近では近所の方々のお世話になっているようです。
はしくれさんの言うように、サポート体制ですね。
それは政治とか関係なく、自治の力も信じていきたいものです。
助け合いの時代が戻ってくるのでは?