第13話 「彼女と別れる方法……」
ハルラ山の頂上で、サムスンを待っていたジノン。
この日は彼女の誕生日だったのだ。
持参のワカメスープを差し出すジノンの下心。
「感動した?」
ホテルの一室で夜を過ごすことになったふたり。
でもサムスンはジノンを完全拒否。
とにかくこのぷよぷよの体がなんとかなるはずの2ヶ月待って。
しかもジノンはサムスンの改名申請書を破いてしまって……。
「ワカメスープ一杯くらいでごまかされるかっての!」
本当のところ、同じベッドで寝ていたら自分から襲ってしまいそう。
「俺はいつでも襲ってもらってかまわないけど」
結局一晩何もなく、過ごしたふたり。
お互いの気持ちははっきりしたけど、でもヒジンのことは?
「二股状態が解消しない間はなにも期待しないで」
それを言われると、ジノンは何も言えない。
ジノンはひとりでヘンリーに会いに行く。
バスケットボールでは勝てそうになくって水泳で勝負を挑んだジノンは
「かわいいね」とヘンリーにからかわれ、カッとして彼を殴りつける。
温厚なヘンリーもこれには怒って、ふたりは水の中で乱闘。
「ヒジンを愛してるのか?」
「ああ、彼女を愛してる」
ヘンリーの本心を聞くことができたジノンはほっとする。
「ヒジンを頼む。今までみたいに」
どうにもわけがわからないヘンリー。
ジノンは意をけっして、ヒジンの家を訪ねる。
彼女に足湯を用意して、ゆっくりと足を揉んでやりながら、
ジノンはようやく別れを切り出した。
「急に思い出したんだ。ホクロのこと……。
君は知ってたんだ。前にも話をしたから」
「そう?覚えてないわ」
「忘れたんだろ。知っていたことも、3年で忘れてしまったんだ……」
「そうかもね。治療やなんかで忙しかったから。話ってそのこと?」
「君が忘れてしまう間に、僕も変わってしまった。
もう、終わりにしよう」
ヒジンはたずねる。
「サムスンさんのせい?」
「ああ」
「愛しているの?」
「頭から、離れないんだ」
「彼女を愛しているの?」
「会いたいんだ」
「だから彼女を愛しているの?!」
「一緒にいると、楽しいんだ」
「そう、今は輝いて見えるでしょう。でも同じよ。
時がたてば、色あせてしまう。今の私たちのように。
ジノン、それでも彼女を?」
ヒジンは、涙をこらえられない。
「人は……死ぬとわかっていても生きるだろ」
ジノンの答えに、堰を切ったように涙があふれる。
「ひどいわ!こんなのあんまりよ……」
ジノンは彼女を抱きしめてやることしかできない。
(つづく)
別れのシーンは圧巻ですね~。
ヒジンの問いに、「愛している」とは答えられないジノン。
そんなに簡単に口に出せる言葉じゃないよね。
特に、かつて深く愛したヒジンの前では。
簡単に別の女性を「愛している」と言ってはいけない気がする。
今のジノンは、愛は変わるものだと、証明しているようなものだから。
「人は……死ぬとわかっていても生きるだろ」
このセリフには、ガッときた。
抑えきれないジノンの心があふれている名台詞だよ……。
ほくろのことは、正直ちょっとずるいと思った。
君だって、忘れてしまっただろ?君の心だって変わってしまっただろ?って、
別れを切り出す免罪符のようにきこえるじゃない?
言われた方はさ、
私が悪いの?私も悪いっていうの?
変わったのはあなたでしょ!あなたが悪いのよ!って、責めたくもなるよね。
端から見れば、確かにヒジンも変わってると思う。
何かにつけてヘンリーを頼りにしてて、
自分が思っているよりずっと、ヘンリーに心が行ってると思うの。
だけど、認めたくないよね。
今はまだ、認められないよ。
嫌いになったわけじゃない。
でも以前とは違う。
他にもっと、心が動く人ができた。
そういう別れって、お互いつらいのよ。
静かに受け入れるしかないってわかっていても、つらいものなのよね。
ヘンリーに鯉取ってきてって言っちゃうヒジンの悪女っぷりを差し引いても、
やっぱり今回は彼女がかわいそうだったわ~。
誰が悪いわけではないけれど、
ごめん、本当にごめん、と謝っているジノンの心の声が聞こえてくるような気がしました。
韓国ドラマの中で、足湯のシーンってよく出てくるでしょ。
相手をいたわる気持ちを表す絶好のシチュエーションなのね。
あ、そういえば、男の人にはやらないねぇ。
女性限定の習慣なのかな?
ジノンとサムスン、ジノンとヒジンに始まり、
ヘンリーとジノン、ナマズ母とサムスン母、
サムスン姉とイ料理長、
サムスンとヒョヌ、サムスンとチェリ。
それぞれのカップリングで、それぞれに筋を通しにいって、
いろんな関係を整理していきますよー的な回でしたね。
結局破談になったヒョヌとチェリ。
それでも懲りてないヒョヌ。
怒りをぶつけるだけぶつけて、なんだかんだサムスンに諭されるチェリ。
サムスン母はえらそうなナマズ母に負けてないし、
サムスン姉は、気持ちがないわけじゃないけど、イ料理長を鼻であしらう。
脇の方々も、いろいろありんすなぁ。
ホテルでのサムスンの悶々とした状況には笑ってしまいました。
あんまりご無沙汰で襲っちゃいそう……というのは
ギャグなんだかリアルなんだか。
ぜんぜん色気のないサムスンのまん丸としたお尻がかわいくて、
この状況でもそそられているジノンはほんとに彼女が好きなんだなーとしみじみ。
前髪下ろしてるジノンがかわいい。
チョコパイにワカメスープは合いそうにないですが、
済州島名物のウニ入りスープは食べてみたいです。
兵役中男子の心のオアシス、ロッテのチョコパイ。
私はマシュマロ入り森永エンゼルパイの方が好きです。
好きな男にぷよった腹は見せられないサムスンの乙女心。
この恥じらいをなくしたら、ほんとのおばさんよね。
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