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こんな女将の独り言(神戸福原ぼっかけ「あーちゃん」お店blog)

神戸は福原で細々と営んでいる「ぼっかけうどん」のお店「あーちゃん」の女将がうだうだと日々のあれこれを語ります(笑)

☆・・あーちゃんニュース!・・☆

  ★いよいよお待ちかね!ぼっかけかす汁開始★ 今年は早くも猛暑の頃から「かす汁まだ?!」の問い合わせがあり、10月に突入するや、毎日問い合わせが殺到する事態に^0^; 金時人参や霜の降りた冬大根・・、まだまだ冬野菜が入手できる状態ではありませんが、かす汁ファンのお客様の要望に応えるべく、「ぼっかけかす汁」開始させていただくことになりました(^0^)ノでも、本当に美味しくなるのはまだまだこれからです!!

かける言葉もみつからないまま・・・

2014年06月16日 | Weblog
昨日は大切なお友達(Tさん)の葬儀があり、

大将と、それから、

亡くなったTさんに沢山お世話になったことのある娘と参列させていただきました。

Tさんは、お店によく来てくださる常連でもあり、

数年前は福原で串カツ屋さんを営んでいた時に、

私達家族も木曜になると通わせてもらっていました。

次女は高校の時にアルバイトの紹介もして頂いたり、

お互いの子供の事では悩みを打ち明けあったり・・・、

今思い出すだけでも、ちょっとした思い出が浮かぶほど身近な存在でした。


そんなTさんがお店を閉店されてから暫らく後に、

糖尿病の合併症で闘病生活をされているということを知りました。

それからひょっこりとお店に来られた時は投薬治療をされていたと聞かされ、

大好きなお酒がやっと解禁になったから・・・と、うちでビールを美味しそうに飲む姿に

無理をしないでくださいね・・・と、声をかけたのは去年の秋ごろの事だったでしょうか。


そして、今年の年明け早々にお店に来られた時、

以前にも増してげっそりとやつれて見えたのですが、

Tさんがとても重い病気にかかってしまったという事実を知らされ、

その場で大将と絶句してしまいました。

その日以来、ふとTさんのことを思い出しては大将と

「どうしてるかな・・・」と気に掛けていたものの、

4月の1日の夜にひょっこりTさんがお店にきてくださったその時はもう、

以前のTさんのふっくらした姿からは想像もできないぐらいの

半分の体重に落ち込んでしまった、痛々しい姿に変わっていました。

「今日腹水を抜いたので、お腹が空いたから、

ぼっかけうどんとお寿司が食べたくなって・・・」

とTさんは笑みを浮かべて言ってくれましたが、

正直、どう声をおかけすればいいのか、頭の中が真っ白になってしまい、

声が詰まって言葉がでませんでした。

Tさんはその時、いつものお寿司(サラダ巻に大葉を入れたもの)と

半玉のぼっかけうどん(青ネギは細切りにしたネギをたっぷり入れる)をたいらげ、

奥さんがいつも食事に気を遣ってくれたり、とてもよく尽くしてくれる・・・と

嬉しそうに話してくれた時は胸が熱くなったことを覚えています。


それから5月の、Gウイークが過ぎた辺りに

奥さんに支えられてお店に来てくださった時は、正直言って、

この時はもう、Tさんの姿が見られるのは最後かもしれない・・・と察知してしまった程、

うちのお店まで来る気力が奇跡に思えるぐらいに痩せ衰えてしまっていました・・・。

この時は、冷たいそばを食べたいと言い、注文する時も、半分でも食べられるか解らないからと、

申し訳なさそうに言っていましたが、なんとか少しの量でも完食できたことで

ほんの僅かでも気力が蘇ってきた様子でした。

けれど、それから数日後に病状が悪化してしまい、14日の朝に息を引き取られたと

大将に連絡が・・・。


Tさんは、あと数日で48歳の誕生日を迎えることになっていたそうです。

私はTさんの奥さんに、Tさんが感謝していた・・・ということをどうしても伝えたくて

葬儀に参列させて貰いました。

あの時、4月に一人で来られた時に、

「あいつがよう尽してしてくれるねん」

と言っていたその言葉を、どうしても奥さんに伝えたかったから。

病状が悪化してから亡くなるまでの間の闘病生活は

奥さんにとってもTさんご本人にとっても、

それはそれは、壮絶な病魔との闘いだったとおもいます。

なにをどうしても、改善されない症状に苛立ち、

時には家族に怒りをぶつける場面もあったでしょうし、

家族もTさんの苦しむ姿に逃げ出したいと思うことも何度もあったでしょう・・・。

辛くても、悲しくても、どうすることもできない、慰めることも宥めることも。

何もしてあげられないジレンマに身も心も押しつぶされそうになりながら、

一人家の中で声をあげて泣いたことも一度や二度ではないでしょう。

そんな思いのまま、奥さんはポツンと一人ぼっちになった後で、

自分はあれでよかったのか・・・、

もっとあぁしてあげればよかった・・・、

もっと、こうしてあげていれば・・・

と、後悔に苛まれることがあったりしたら、

奥さんに感謝していたTさんの気持が水の泡になってしまうような気がしたから、

だから、奥さんにTさんの気持を伝えなければ・・・とおもったのです。


48歳を目の前に逝ってしまったTさん。

出棺前の棺に向かって合掌しながら、私は心の中でこう呟きました。

Tさん、今まで本当にありがとう。

また来世で会えることを祈っています

今はゆっくりお眠りください。

ご冥福を心からお祈りしています。




















コメント (4)
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