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ナラタケ

 高尾山“3号路”の大木の幹に発生しているキノコ。さてこの名前がわからない。少し離れたところにも同種と思われる幼菌が出ていて何となくシメジに似ている。シメジはキシメジ科シメジ属で、本来はホンシメジ(本占地)のことを指すが、同属の仲間やシロタモギタケ属のブナシメジなどを含めた総称でもある。昔から“香りマツタケ、味シメジ”で有名なシメジはホンシメジだが、ホンシメジは栽培が難しく天然物に限られるため、味の良く似たブナシメジを栽培してホンシメジと称して流通させていた。今では正しくブナシメジと表示されており我が家の鍋料理に入るシメジもブナシメジ。“占地”の名前は地面を独占するかのように拡がることから名付けられているが、写真では樹を占領した“占樹(シメジュ)”。ホンシメジが樹に発生することもあるのだろうか。これはとりあえずホンシメジとしておくが自信は無い。
 さて台風19号による被害のため一部通行止めになっていた高尾山“6号路”は11月23日に全面通行可能になったようだ。“6号路”は小川に沿って歩くコースで“水のコース”と呼ばれ、ハナネコノメ、イワタバコ、セッコクなどが見られる楽しい登山道だ。早期復旧にご尽力頂いた方々には心より感謝したい。

 この記事掲載後のコメントで、本種は「ナラタケ(楢茸)」ではないかとのご指摘を頂戴した。調べてみると樹に発生している様子など“木材腐朽菌”の特徴であり、これはキシメジ科ナラタケ属のナラタケで良さそうだ。シメジは“占地”で、図鑑などでは、地面に拡がっている写真が多く、樹に発生しているものが無かったので、そこが引っ掛かっていた。早速訂正しておこう。ナラタケは美味しいキノコではあるが“ナラタケ病”の元凶であり、枯れ木だけでなく生きた樹にも寄生し“菌糸束”を幹の中から地中にまで伸ばしてついには枯死させてしまう。写真のものは採って食べてあげたほうが樹には良かったかも知れない。
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コマツナ

 中山地区の畑で鮮やかな十字花を咲かせている「コマツナ(小松菜)」。アブラナ科アブラナ属の一年草で、江戸時代初期に現在の江戸川区小松川付近で栽培が始まったことから名付けられている。耐寒性が強く1年を通して栽培できるため晩秋でも花を見ることができる。旬は冬で「フユナ(冬菜)」とも呼ばれ、白菜とともに冬の野菜の代表格になっている。
 以前、塩野七生さんの『十字軍物語』について紹介したが、その文庫4冊を読んで大学受験以来久し振りに十字軍の歴史について学び直した。先日、通勤時に愛用しているウォークマンから、♪♪ドミニク ニク ニク ソラレントシンプレ~ と軽快なフランス語の歌が流れてきた。子供の頃、ザ・ピーナッツが ♪♪ドミニカ ニカ ニカ 天使のような笑顔見せて~ と歌っていた楽しい曲だが、原曲は実は13世紀のアルビジョワ十字軍やマグナカルタで有名なイギリスのジョン失地王の時代の修道士達の過酷な布教活動を歌っているものだった。
 ザ・ピーナツバージョンの訳詞には“盲の少女”という差別用語があったためか、その後のNHK『みんなのうた』のNHK東京放送児童合唱団バージョンでは原曲とはずいぶん違った訳詞になっている。ペギー葉山バージョンの訳詞が一番原曲に近いが、私はザ・ピーナッツバージョンの記憶しか無かった。
 さて、ローマ教皇として38年振りに日本を訪れた教皇フランシスコは、4日間の日程を終えて、今日午前、帰国の途に就かれた。

<ペギー葉山バージョン>
訳詞:あらかはひろし 昭和39年

<ザ・ピーナッツバージョン>
訳詞:福地美穂子 昭和39年

<NHK東京放送児童合唱団バージョン>
訳詞:島恵郎 昭和40年
(JASRAC許諾期間終了のため歌詞省略)
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