板東しょうごの「ふるさと三木に帰れる町に!」

一度三木から離れた若者が、ふるさとに帰ろうとしても、仕事がないから帰れない。若者がふるさと三木に帰ってこれる町にしたい!

子ども・子育て支援制度についての請願について賛成討論

2014-06-21 08:46:51 | 議会報告

6月議会が20日(金)に終わりました。この度の本会議は私にとって、一番体力を消耗した議会でした。議会運営上で摩訶不思議なこと等がたくさんありました。国保税の問題などこれまで深く突っ込んだ勉強を自分がしてこなかった部分について質問しました。子ども子育て支援制度に関しては、これまでに経験したことがないほど若い世代の期待を感じながらの質問や討論となりました。

本会議の質問前日は毎回徹夜になるのですが、この度は最終日も徹夜になりました。自分の要領の悪さと能力の無さに落ち込んでみたり、こんなやり方いつまでも続けられないという焦りも感じました。

議会最終日行った請願第4号子ども・子育て支援制度についての請願について賛成討論の原稿をアップします。


 

 いま、三木市では現在の幼稚園・保育所を幼保連携認定こども園にし、一部公立を残しつつ民間主導型の形態をとるとされています。また、そのことにより、公立の幼稚園・保育所の保護者の方や施設のある地域の方から、自分たちの子どものはどうなるのか。施設はどうなるのかという不安が広がっています。また、認定こども園についてよくわからないという声もたくさんあります。

 

請願の内容は

①公立幼稚園・公立保育所を残してください。

②保護者や市民の納得が得られるように十分な説明を行ってください。

③「みきっ子未来応援協議会」の内容を公開してください。

という内容になっています。

 

三木市はなぜこの方針を掲げたのでしょうか。これまでの議会や地域の説明会の説明から

①幼稚園の園児数が減少しているから

②群れの教育が出来ないから

③公立の1.7倍の子どもたちが民間に通っているから

④保護者の就労の有無を問わずに利用できるから

⑤民間の施設が改修され教育・保育環境が一新されているから

⑥公立より私立の方が三木市としての財政負担が少ないから

等の理由が公立の幼稚園・保育所をなくす理由として上げられるようです。

 

 幼稚園の園児数は減少していますが、これまでのように、園と園を合併させることもできます。5歳児教育のみしている幼稚園もありますが3歳児から教育をすれば群れの教育も可能になってきます。公立の1.7倍の園児が私立の園に通っていると言われますが、そもそも定員の数が違うので私立のニーズが高いとは言えないと思います。また保護者の就労の有無を問わずに利用できると言いますが、幼稚園型認定こども園という選択肢もあったのではないでしょうか。民間の施設が改修され教育・保育環境が一新されましたが、今ある幼稚園の施設機能がなくなっているわけではありません。幼稚園をなくすための理由であり、幼稚園をなくす必然性は感じられません。

 唯一、理解出来る理由というのは公立より私立の方が三木市としての財政負担が少ないからということにつきるのではないでしょうか。この理屈は、公立幼稚園だけでなく公立保育所を少なくする理由としても挙げられます。

 

 私は、本会議の質問で公立の保育所、幼稚園、私立の保育所、幼稚園それぞれの良いところは何だと考えるかと当局に問いました。それに対する答弁は「幼稚園も保育所も特性に違いはない。むしろ違いがあってはならない」という的を得ない答弁でした。

 もともと、「幼保連携型の認定こども園」とは幼稚園と保育所の良さをあわせ持った施設だと言って来たのに幼稚園と保育所の良さを理解しなくてどうやってあわせ持った施設をつくろうと出来るのでしょうか。

 

 私は、あえて言いますが、公立と私立には役割の違いがあると思います。公立は行政機関の一部であり地域の子育て支援の中核的位置を占めるべきであり、あくまでも社会全体を対象とした考え方で運営されるべきです。私立には法人設立の精神に基づいた比較的特徴のある保育や教育を行うことが保護者から求められ、保育や教育を実現してきたのではないでしょうか。

 幼稚園と保育所と比べても、親が子育てをする家庭と、親が仕事などの関係で子育て出来ないで施設に預ける家庭とがあるわけで、それぞれにとって最善の教育・保育をするためにこれまで二つの施設が別々にあったのだと思います。

 

 これらの別々の施設がいいところだけが合わさればいいですが、いいところが消えてしまう心配はないのかと考えれば慎重にこの事業を進めなければならないのは当たり前の話です。

園児の数が少なくなることで致し方なく休園や廃園になることは十分考えられます。しかしながらその際にも、十分な地域での話し合いと合意が必要だと考えます。

他市でやっているから三木市でも問題ないというのは飛躍しています。実際、他市でやられている認定こども園でも、すべてが三木市と同じ環境ではありません。当局が視察に行かれた丹波市でも認定こども園にするにあたって十分な時間を費やしています。運営主体について参考にされた小野市でも来年から認定こども園にする予定はないようです。

 

 請願の内容にありますよう、保護者や市民の納得が得られるように十分な説明を行う必要があります。

 

 また、「みきっ子未来応援協議会」の内容を公開することを求めています。みきっ子未来応援協議会の保育部会が現在非公開で審議されています。非公開の理由を「幼保一体化計画を作成中であり、まさに政策形成過程中であるため三木市審議会等の会議の公開に関する条例に基づいて非公開としている」とあります。

 三木市審議会等の会議の公開に関する条例第4条1項を指しており、その内容は、「三木市情報公開条例第8条各号定める非公開情報に該当する事項」とあります。

 三木市情報公開条例第8条5項を要約すると「市の内部における審議に関する情報があって、公にすることにより、率直な意見の交換若しくは意思決定の中立性が不当に損なわれるおそれ、不当に市民の間に混乱を生じさせるおそれ又は特定の者に不当に利益を与え若しくは不利益を及ぼすおそれがあるときは非公開に出来るとあります。

 三木市の発行している「情報公開制度の手引」の解説には (※非公開と出来る理由として)

①公開することにより率直な発言、意見交換提案等が阻害される場合

②未成熟な情報であり、公開することにより市民に不正確な理解が誤解を与える場合

等が書かれています。

一方で市政運営の透明性を確保するため、政策決定に至る中間段階にある情報を適切な時期に市民等に公表することは市民の市政参加を推進する観点から極めて重要である。

利益の調整規定として公開することの公益性を考慮しても、なお、市政の適切な意思決定に対する支障が生ずるおそれがある場合を限定して、それぞれの場合に「不当に」という要件を付加した上で非公開情報とする。とあります。

また、「不当に」とは、検討段階にある情報を公開することによる利益と支障を比較衡量(こうりょう)した上で、公開することの公益性を考慮しても、なお、市政の適切な意思決定に対する支障が看過(かんか)しえない程度のものであること、としています。

 当局の説明では

①非公開とする理由が漠然としすぎです。

②公開とすることの公益性の考慮が不十分です。

③非公開とする理由が明確でないため、意思決定に対する支障が看過(かんか)しえないものかどうかの判断も出来ません。

これらの理由から、公開すべきだと考えます。

 


 

追伸(2014.6.26)

ブログ読者から
「幼稚園と保育所と比べても、親が子育てをする家庭と、親が仕事などの関係で子育て出来ないで施設に預ける家庭とがあるわけで、それぞれにとって最善の教育・保育をするためにこれまで二つの施設が別々にあったのだと思います。」
の部分について、
「『保育園=親が仕事などの関係で子育てできない家庭の子どもが行く施設』とも受け止められる。保育園に子どもを預ける親は時間の制約はあるけど、短い時間でもしっかり子育てはしている」
とのご指摘を受けました。
あくまでも、「保育に欠ける子ども」かそうでないかで幼稚園か保育園が決まるということが言いたかったもので、保育所に預ける親が子育てをしていないという意図は全くないことを補足させていただきます。

 

コメント (1)
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