今年10月の開院の北播磨医療センター(統合病院)ですが、現市民病院より10分程度遠くなることから各地区の公民館に直通バスを走らせる計画です。
市内9ルートを150円(※子ども80円)で1日8便走る便利なものです。
各地で説明会が行われ、当初、各公民館からのみの発着予定の7ルートを予定していましたが、最寄りの停留場でも発着出来るようにして欲しいという要望が出されました。その結果9ルートに増便し沿線集落に1カ所程度の停留所を設ける変更を行いました。
一見、誰が見ても今より便利になる直通バスについて三木市議会(3月議会)で大きな議論がなされています。日本共産党三木市議団はこの直通バスについて反対をしています。
「説明会で経費の説明は?」
説明会では経費について説明は一切行われていません。当局は「金額が確定していなかったから説明会ではしなかった」と答弁していますが既に当局は説明会前の段階で1億~1.5億円かかる試算をしています。説明会を受けて2ルート増やしたので毎年2億5千万円の赤字補填をすることになります。
仮に当局が試算する直通バス利用者が1日252人いたとしても1人当たり片道2千円、往復4千円近くを市が負担することになります。
<直通バスで統合病院まで送迎するのにかかる経費>
252人×2回(往復)×245日(外来開院日数)=123,480人/年間乗車数
2.5億円÷12.3万人=2,030円
安くて便利な方がよいが三木市の財政は赤字ではなかったのか!!という声が聞こえてきます。
「神鉄粟生線の活性化に逆行しないの?」
本会議で本来神戸電鉄で統合病院へ行く人が直通バスを走らせると電車利用者が減らないか質問しました。
「樫山駅からシャトルバスを運行させ利便性を図り運行時間が重ならないよう直通バスのダイヤを定める」という答弁です。
まず、減るか減らないのかの問いに答えていません。
樫山駅からのシャトルバスによる利便性を図るのは当たり前です。
粟生線の活性化を主張している議員の中で「現市民病院に粟生線を利用する人が少ないから統合病院も利用する人は少ない」と言っておられる方がいるようです。
現市民病院でも神鉄を利用されている方はそれなりにおられます。仮に利用者が少ないと思うのなら粟生線を使って統合病院に行ってもらうにはどうすべきか考えるべきです。
私の周りの市民の方は、どうやったら粟生線に乗る機会をつくることが出来るか考え努力されています。今回の施策がこれらの市民の方の腰を折ることにならなければいいですが・・・。
「2億5千万円が議会議決なしで執行?!」
今回の本会議で分かったことですが、この直通バスは、議会の議決を得ずに執行してしまおうと当局は考えています。
通常議会では、今後行政が執行する事業にかかる経費とその元となるお金を何処から用意するのかを明らかにさせて、それが市民サービスとして妥当なのかどうかを議論し採決します。
仮に次年度以降に経費がかかって来るものでも当年度に契約行為がなされるものは債務負担行為として予算を計上しています。
今回の2億5千万円はバス会社の自主運行に対して補助金交付要綱に基づいて支給するもので、三木市とバス会社との間で契約行為がなされるものでないということだそうです。
当局は具体的な内容は委員会でも示しませんでしたが、おそらく三木市とバス会社の間で金額の書かれていない覚書を交わして三木市の意向でバス会社に自主運行させるもののようです。
法的に問題はないのかも知れませんが、法の網の目を潜り抜けるようなやり方を行政が悪びれる様子もなくやろうというのは危険な気がします。
市内9ルートを150円(※子ども80円)で1日8便走る便利なものです。
各地で説明会が行われ、当初、各公民館からのみの発着予定の7ルートを予定していましたが、最寄りの停留場でも発着出来るようにして欲しいという要望が出されました。その結果9ルートに増便し沿線集落に1カ所程度の停留所を設ける変更を行いました。
一見、誰が見ても今より便利になる直通バスについて三木市議会(3月議会)で大きな議論がなされています。日本共産党三木市議団はこの直通バスについて反対をしています。
「説明会で経費の説明は?」
説明会では経費について説明は一切行われていません。当局は「金額が確定していなかったから説明会ではしなかった」と答弁していますが既に当局は説明会前の段階で1億~1.5億円かかる試算をしています。説明会を受けて2ルート増やしたので毎年2億5千万円の赤字補填をすることになります。
仮に当局が試算する直通バス利用者が1日252人いたとしても1人当たり片道2千円、往復4千円近くを市が負担することになります。
<直通バスで統合病院まで送迎するのにかかる経費>
252人×2回(往復)×245日(外来開院日数)=123,480人/年間乗車数
2.5億円÷12.3万人=2,030円
安くて便利な方がよいが三木市の財政は赤字ではなかったのか!!という声が聞こえてきます。
「神鉄粟生線の活性化に逆行しないの?」
本会議で本来神戸電鉄で統合病院へ行く人が直通バスを走らせると電車利用者が減らないか質問しました。
「樫山駅からシャトルバスを運行させ利便性を図り運行時間が重ならないよう直通バスのダイヤを定める」という答弁です。
まず、減るか減らないのかの問いに答えていません。
樫山駅からのシャトルバスによる利便性を図るのは当たり前です。
粟生線の活性化を主張している議員の中で「現市民病院に粟生線を利用する人が少ないから統合病院も利用する人は少ない」と言っておられる方がいるようです。
現市民病院でも神鉄を利用されている方はそれなりにおられます。仮に利用者が少ないと思うのなら粟生線を使って統合病院に行ってもらうにはどうすべきか考えるべきです。
私の周りの市民の方は、どうやったら粟生線に乗る機会をつくることが出来るか考え努力されています。今回の施策がこれらの市民の方の腰を折ることにならなければいいですが・・・。
「2億5千万円が議会議決なしで執行?!」
今回の本会議で分かったことですが、この直通バスは、議会の議決を得ずに執行してしまおうと当局は考えています。
通常議会では、今後行政が執行する事業にかかる経費とその元となるお金を何処から用意するのかを明らかにさせて、それが市民サービスとして妥当なのかどうかを議論し採決します。
仮に次年度以降に経費がかかって来るものでも当年度に契約行為がなされるものは債務負担行為として予算を計上しています。
今回の2億5千万円はバス会社の自主運行に対して補助金交付要綱に基づいて支給するもので、三木市とバス会社との間で契約行為がなされるものでないということだそうです。
当局は具体的な内容は委員会でも示しませんでしたが、おそらく三木市とバス会社の間で金額の書かれていない覚書を交わして三木市の意向でバス会社に自主運行させるもののようです。
法的に問題はないのかも知れませんが、法の網の目を潜り抜けるようなやり方を行政が悪びれる様子もなくやろうというのは危険な気がします。
>今回の2億5千万円はバス会社の自主運行に対して補助金交付要綱に基づいて支給するもので、三木市とバス会社との間で契約行為がなされるものでない。
この答弁を導き出したことは非常に有意義なことです。
三木市は、外に向かってはっきりと、「法的な義務関係は存在しない。」ことを明言したことになります。
22台ものバスを新規に購入、カスタマイズして運行を始める、運転手さんも雇い入れないといけないでしょうし、それだけの新規事業でしたら、相応の体制づくりが必要でしょう。
しかし、それは全て、「バス会社の自主的な判断」であって、失敗したところで、三木市には何の責任も生じない。「委託契約」ではない「補助事業」で、三木市いわく「契約行為を必要としない」バス会社の自主的な事業なのですから。
何が有意義かというと、次の市長選挙の候補者は、年間2億5千万、(受付機を入れると3億くらいですか)の補助金交付の是非を市民に問う(マニュフェストに挙げる)ことができます。
来年も同じ人が市長をしているならば、議会における多数派工作を行い、直通バス事業に対する予算を否決さえすれば、バス会社がどれだけ赤字を出していようと、「三木市は払いません。」と言うことができます。
どちらとなっても、三木市が2億5千万という補助金を払わなくてよくなります
バス会社には多大な損失だけが残ることになりますが、法的根拠がない状態を知りながら(これだけの大きな事業で、関係市で議会答弁されてますので、「知らなかった」はもはや通らないでしょう。3/23には新聞報道もされました。)見切り発車で事業を進めるのならば、その責任は三木市だけでなく、補助事業者も負わねばなりません。
(念のため、バス事業者に対しても、議会からでも、会派からでも、正式な文書でこのことを指摘すればもっと良いでしょう。)
しかし、契約と言うのは書面を交わしていなくても、口頭による同意でも成立します。
実際のところ、市長さんとバス会社の間で何らかの口約束があって、この事業が動くとみるべきでしょう。
(何の根拠もなしに、株式会社が「膨大な赤字しか出さない新規事業」を始めるならば、「背任行為または特別背任」に当たりうる行為です。この事業により、バス会社側に実際の損害が出れば、この事業に関する判断を行った方の責任はより重いものとなるでしょう。)
ここで、さかのぼって市長さんとバス事業者で、何らかの同意が形成されたのはいつかということになります。
地方自治法232条には、
「普通地方公共団体の支出の原因となるべき契約その他の行為(これを支出負担行為という。)は、法令又は予算の定めるところに従い、これをしなければならない。」
とあります。
平成24年度だろうが、平成25年度だろうが、法令の裏付けも、予算の裏付けもない状態でなされた合意(契約)には何の根拠もありません。白紙無効です。契約の相手方がそれを知っていればもっと悪質ということになります。
事業に対する準備を始めた時点で、(着手した時点で)既に、市長さんとのなんらかの同意があったと見なすのが自然でしょう。(10月運行開始、22台バス購入、改造ですから、半年前の現時点から事業を始めたとしても、もう遅いくらいですね。)しかしね、上述の理由から、この契約には重大な瑕疵があって、バス会社側がもともとそれを知っていたなら当初から無効ですし、知った時点でこれを是正する措置をとらなければ、バス会社側もその権利を主張できなくなるとみるべきでしょう。(問題にあがった今の時点で、事業をいったん中断すれば、損害も限定的なものとなります。それを行わないのは、バス会社側の不作為ということになります。)
再掲します。
今回、答弁で、三木市は「バス会社の自主運行」であることを明言されました。「自主運行」で契約行為の無いものについて、三木市は何ら支払い義務を負いません。
この件は、平成25年度当初予算に計上して、きちんと契約を結んでから行えば、補助事業であっても、バス会社側も「保護されるべき利益」を一応は主張できたと思います。でも、こうなっては無理です。来年度予算において、直通バス事業関連予算が成立しなかった場合の損害は、バス会社に負ってもらわねばなりません。
(要綱の法律的根拠については、また別の機会とします。議会の答弁において、個別にこの事業について、「契約関係の無い=法的権利義務関係の無い」事業だということを三木市が明言したことは、今後の三木市にとって有力な証拠となります。)
さて、これをご覧になった三木市は、予算を流用したり、専決により契約を結ぼうとするかもしれません。議会において、平成25年度予算に計上しない根拠をきっちりご説明いただきましたので、今更それをすることはできません。
地方自治法第211条2項に違反します。
議員さん方の答弁のおかげで、問題点が明らかになってきました。
本当に、いい仕事されましたね。お疲れ様でした!
(法律には色々な解釈があります。この解釈は、今回の事案から私が導きだした解釈であって、異論は当然あろうということを申し添えます。そうでなければ、裁判は行われないですから。)
直通バス運行は、新規立ち上げ事業です。既存バス路線に補助金を交付するのとは、損害の度合いが違います。バス会社が、慣例と要綱に従って補助金交付を期待し、単年度の運行を続けることとは全く違うケースとなるでしょう。今回は、三木市が「契約関係なしでも、自主的にやってくれる事業者がいる。」と明言しました。10~20億くらいの新規事業を「事業費全てが損害になる可能性を知りながら」「三木市のために自主的に」やってくださる事業者がある、三木市はそう主張したみたいですが、そんな事業者、いるはずがないのです。
コメントありがとうございます。
私の専門外で気づかなかった点が多々あり大変参考になりました。
>念のため、バス事業者に対しても、議会からでも、会派からでも、正式な文書でこのことを指摘すればもっと良いでしょう。
するどい指摘だと思います。
バス会社については今後も協力関係が必要なので可能な限りトラブルは避けたいですね。
私の感じからいうと既に多くのことがバス事業所と話が進んでいて、にっちもさっちもいかないので議会に対しても強行姿勢を崩さないのではないかと思います。
地方自治法232条の件ですが私は数字を示さない覚書が既になされているのではないかと考えています。
実際にその辺りの抜け道がどう出来るのか分かりませんが・・・。
今後もご見解宜しくお願いします。
狙いは、トラブルを起こすことではなく、問題を提起し、バス会社のほうから「この内容では、直通バス事業には着手できない。」と申し出てもらうことです。
議会でこれだけの議論を尽くされ、これからも大きな争点にしていただけるのであれば、「信義則の適用」は難しいでしょう。
法律で予定されている正当な手続き、債務負担行為があるのに、それを使おうとしない三木市の姿勢は裁判時には必ず問われることになります。
「表見代理」になれば、三木市の職員側に重大な責任が発生しますし、「無権代理」が認められれば、バス会社に損害を被ってもらうことになります。
いずれにせよ、地方自治の在り方や行政手法を問う、代表的な事例となるでしょう。
>地方自治法232条の件ですが私は数字を示さない覚書が既になされているのではないかと考えています。
すでに覚書がなされていたとしても、まだ事業はほとんど動いていません。議会においてこの問題が指摘され、私たちがこの行為の重大な瑕疵を指摘すれば、ナス会社側が「重大な瑕疵を知っていたのに、是正措置を取らなかった」ことになり、この後の事業遂行についての責任を、自らが取らなければならないことになります。
私はね、すこし怒っているんです。
なぜ、バス会社はこの荒唐無稽な事業を三木市と一緒になって展開しようとしているのか。
バス会社は、わけの分からないバスを「自分は絶対に損をしない」状態で走らせて、甘い汁だけ吸おうとしている。
損失を全部補償してもらえるから、どうせ税金だから、費用対効果も何も分からないふりをして、市長さんにぶらさがる。
企業だから、利益を求めるのは仕方がないかもしれません。でもやっぱりね、三木市民としては、「三木市もバス会社もやめてくれ!」って思ってしまうのですよ。
法学科卒業しておきながら法律を見ると嫌になる自分が情けないです。
サラッとですが用語と条文を追いかけてみました。
市民の声様が言っておられるのはタイトルのとおり『バス会社に「できない」と言ってもらう』ってことですね?
その線も探ってみたいと思います。
これからもコメント宜しくお願いします。
そのとおりです。
そのために声を大きくする必要がありました。
市民の皆さんの選択ですがら、本当に直通バスを走らせたいと思うならば、走らせていいんです。
でも、500万でできるのか、1億かかるのか、2億5千万なのか、それによって判断は全く異なってくるでしょう。
実際のところ、神姫バスにこれだけの大事業を新規にしてもらうには、10億くらいの支払い補償はしてるんじゃないかと思っています。(具体的な金額を提示していなくとも、三木市が出した条件を合算すればこうなる、という計算が可能な約束ではないかと思っています。)
何か特殊な事情がないのであれば、わざわざ変な理屈をこねて「予算計上を見送る」のはおかしいのです。
「概算払い」も可能ですし「半期ごと」の支払いにしてもいいし、予算を計上して翌年に使うこともできます。
それをせずにわざわざ危ない橋を渡ろうとしている理由は、「かかる経費の全額を示せば、反対意見が出てくるから」だと思っています。
私自身は、このバスを始めた時点で、10億くらいの支払いは確定しているのだろうと思っています。(あくまで推測にすぎません。)
直通バスだけのために、10億を超えるお金が消えて行ってしまう・・・お客さんが乗っても乗らなくても、直通バスが廃止されても、その金額は変わらない。もしかしたら、三木市は本当にそんな約束をしているのかもしれません。
利益を追求する株式会社が、ボランティアで数億規模の大事業を始めてはくれるとは、ちょっと思えないのです。
このバスは、かかる経費が大きすぎます。
その全容を市民に対してきっちりと示していただくところから、やり直してもらわないといけません。