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8月22日(火)のつぶやき

2017-08-23 05:29:50 | 文化

BS1スペシャル「なぜ日本は焼き尽くされたのか〜米空軍幹部が語った”真相”」 -- よくわかったアメリカ側の事情

2017-08-23 01:02:38 | テレビ
8月は戦争特集ということで、今一部で話題になっている、BS1スペシャル「「なぜ日本は焼き尽くされたのか〜米空軍幹部が語った”真相”」をオンデマンドで見てみました。
戦争に関するドキュメンタリーを面白い、と言ってしまっては語弊があると思いますが、これは面白い!当時のアメリカの軍隊の状況がよくわかりました。また、なぜ、終戦間際まで日本の田舎の町とかが爆撃されたのかがよく理解できた思いです。

こういう内容の番組をどうして地上波で放送しないのか。
先日の「日本空襲 全記録」とセットで放送してもらったら、当時の状況が良くわかるのに。。。BSで放送するということには何か意味があるのでしょうか?

この番組では、アメリカ軍に視点を置いて、なぜ日本を壊滅的に攻撃するようになったのかが、描かれています。今まで、終戦間際までなぜアメリカ軍は執拗に焼夷弾による空爆を続けたのか、それも田舎の小さな町とかに、が疑問でした。でも今回の番組を見て、その謎が解けた思い。

今や泣く子も黙るような存在、アメリカ空軍。その空軍が設立されたのが1947年という戦後の話。ということは、戦争中は空軍という独立した組織はなかったわけです。では戦争中はどのような組織だったかというと、陸軍の下部組織だったということ。ですから陸、海からは、冷たい目で見られていたということです。
そのような立場から脱却し、独立した組織を作りたいという信念を持ったヘンリー・アーノルドがカーチス・ルメイを使って、「空軍力だけで戦争を終わらせることができる」ことを誇示したいだけのための作戦が本土空襲だったんですね。
その頃、陸海軍は沖縄の闘いも終わり、11月頃に本土上陸を目指していたらしい。ここで陸海軍が本土に上陸されたら、独立した空軍を持つのも不可能になる恐れもあって、それで空襲を続けていたようです。とにかく、「空軍力だけで戦争を終わらせる」ことだけを考えて。
こんな内部抗争みたいなことで、日本全土が焦土化してしまうとは。笑ってしまうような展開ですが、同時にこれが戦争なんだ、これが軍隊なのだということを痛感しました。

また、そこには、歴史の必然というのも感じられます。
もしアーノルドがいなかったら、もしルメイがいなかったら、この戦争はどうなっていたんでしょうね。あの人たちがいたから、本土空襲があったから、今の日本がある、とも思えます。

それにしても、1939年当時、アメリカには利用できる戦闘機がたった14機しかなかったなんて、信じられますか❓その2年後には太平洋戦争開戦ですよ。
それが、パールハーバーに襲撃を受けて後、アーノルドがルーズベルトを説得し、今までの100倍もの予算を取り付け、B29やら焼夷弾やらを開発して、日本をめちゃめちゃにして、世界最大の空軍になっていく、なんてほんと、皮肉です。
日本がなかったら、アメリカ空軍もなかったのではないのか、とも思わされます。
今更ながら、アメリカの経済力、研究力、実行力には舌を巻きます。「お金があるところと戦ってはいけない」という教訓のようなものです。

また、戦争になったら、どこも同じですね。
アメリカだって、ディズニーのアニメを使用して「日本は空襲してめちゃめちゃにしないと」というプロパガンダを行っていたしガス攻撃などどいう計画も立てていたということですから。

ルメイさん、当時はまだ38歳だったということ。軍人として、結果を残すということに邁進していたような感じです。結果残さないと、自分の首も切られてしまいますからね。軍人だったんです。首になってしまうから、決行。
そして東京大空襲です。戦争も組織。

それにしても、「焼夷弾は悲惨だから原爆を落とそう」って?悲惨、と形容したのはアメリカの軍人への思いなのでしょか?日本人の犠牲者のことは考えていない?と思わされるような説明でした。

26日にはBSで再放送もあるということです。ぜひ、ご覧になることをお勧めします。あるいは、オンデマンドで。