【星を掬う) 著:町田そのこ
「52ヘルツのクジラたち」でも似たような感覚で読んだのだけど、
登場人物たちが、何かしらの、そして結構深い傷みの過去を抱えていて、かなり切ないくなる。
文章だけでも、DVの場面とか、認知症の症状とか、
リアルに感覚が伝わってくるし、時には顔を背けたくなる描写もあったり。
物語ではあるけれど、おそらくかなりの取材されていて、
フィクションではないことも書かれているのだろう。
それにしても、悲惨な事情を抱えた女性たちが、集合しちゃうのって、どーなのかしら?
現実的でない様にも感じたけど、隔離シェルター等では、もっと神経を使うのかもしれない。
そして、センシティブな問題を抱えた人が、身近にいたら、私はどうするのだろう。
まず、気付けるのか。
手を差し伸べることができるか。、
些細な事でも、加害者側にならないようにしよう。
色んなことを考えながら読んでしまった。
締めくくりは皆幸せに書かれているけど、私だったら、トラウマになってなかなか立ち直れないな。
町田さんの作品は、文章が読みやすいですね。
そして、普段あまり使わない漢字が登場するのだけど、
ルビふってほしいような、勘で読んで合っているか確かめるのも楽しいような。
@ふると