☆史上最強の法則-海外支局☆

☆The Unrivaled Principle in History☆

優駿の法則4

2011-05-24 19:00:00 | ダービー馬を探せ!2011
府中の芝2400mでは、ドイツの血が騒ぐ―

まるで、シルクライトニングがダービーに出走したときのような、キャッチコピー。ひょっとして、ドイツ血統は府中の芝2400mが得意なのではないのか?と、オークス結果の記事で書いたのだが、昨日のカルシウムさんのコメントで、ますますそんな気がしてきた。
初めて知ったのだが、ブエナビスタもドイツ系が牝系に流れているとのこと。調べてみると、母母母、つまり曾祖母サンタルチアナがドイツ血統だった。となると、当然、ブエナの半弟であるトーセンレーヴにもドイツ血統が入っていることになる。

★トーセンレーヴ…ディープインパクト×母ビワハイジ(母父カーリアン)
前回、「ダービー馬の条件」で脱落したレーヴにドイツ系が流れているとは…参ったなあ。買う気はなかったのに、自分でドイツ系はお宝馬のキモかもしれないと書いておきながら、買わずにいると来るような気がするし…

しかも、それだけではない。「元祖・史上最強の法則」で、今年はないはずのBT系タニノギムレットを父に持つクレスコグランドにもドイツの血が流れていることが分かってしまった…

★クレスコグランド…タニノギムレット×母アプリコットフィズ(母父SS)
今年この馬に来られると、せっかくここまで継続してきた「ロベルト系5年周期の法則」が途切れてしまい、来年に向けての大いなる野望が…

ちなみに、ドイツ血統を持つのは、もう一頭いる。除外は確実だが、念のため。

★ロッカヴェラーノ…マンハッタンカフェ×母ルンバロカ(母父スリペカン)
母系はアメリカ血統だが、そもそも父マンハッタンカフェにドイツの血が入っているのだ。そして、このマンハッタンカフェは、クレスコグランドの母アプリコットフィズとは伯父と姪の関係である。

ぽぽぽぽ~んと頭の中に????が4つほど浮かび、何が何だかわからなくなってきたので整理してみて、ようやく分かったのは、上に出てきた馬は全て近親関係にあるということ。ダービーからは離れるが、新しい法則の発見となるかもしれないので、折角の機会なので紹介しておく。

サンタルチアナ(73年・ドイツ)…父ルチアノ×母ズライカ…両親ともにドイツ血統。

|-アグサン(85年)父ロードゲイル(サーゲイロード系)*ニホンピロウィナーの源
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|  |-ビワハイジ(93年)父カーリアン(ニジンスキー系)*フサイチコンコルドの父
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|    |-02年アドマイヤジャパン(父SS)…05年京成杯・弥生賞2着・菊花賞2着
|    |-04年アドマイヤオーラ(父SS)…07年シンザン記念・弥生賞、優駿3着など
|    |-06年ブエナビスタ(父スペシャルウィーク)…08年阪神JF/09年桜花賞・オークス/10年JC2着など
|    |-08年トーセンレーヴ(父ディープインパクト)…10年プリンシパルS/青葉賞3着


|-サトルチェンジ(88年)父ローソサエティ(リボー系)
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   |-95年エアスマップ(父デインヒル)…01年オールカマー
   |-98年マンハッタンカフェ(父SS)…01年菊花賞・有馬記念/02年春天
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   |     |---06年アントニオバローズ…09年シンザン記念・優駿3着
   |     |---08年ロッカヴェラーノ…11年すみれS
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   |-01年マンハッタンフィズ(父SS)…3戦1勝                       
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         |-06年コロンバスサークル(父ホワイトマズル)…23戦5勝
         |-07年アプリコットフィズ(父ジャングルポケット)…10年クイーンC・クイーンS・秋華賞2着
         |-08年クレスコグランド(父タニノギムレット)…11年京都新聞杯


どうでもいいことだが、ビワハイジの仔は2年毎に当り年になっているのが面白い。
それはさておき。
つまり、ブエナとレーヴの母ビワハイジとマンハッタンカフェは「いとこ」の関係にあり、クレスコランドとブエナ・レーヴ姉弟、そしてロッカヴェラーノは「はとこ」の関係になる。
注目すべきは、この一族からはオークス、JC2着のブエナビスタ、青葉賞3着のトーセンレーヴ、そして、その兄のアドマイヤオーラがダービー3着、また、マンハッタンカフェ産駒のアントニオバローズもダービー3着と、ブエナ以外はいまいちインパクトがないものの、府中の芝2400mで好走した馬が4頭出ていることがわかる。先のオークスでのピュアブリーゼの激走、昨年のダービー馬・エイシンフラッシュ、少し古くなるが95年のJC馬・ランドを考えると、ドイツ血統を持つ馬は府中の芝2400mを得意とする、と思わざるを得ない。

どうやらキングマンボ系に次ぐ、新たな府中の芝2400m激走血統を見つけてしまったようだ。レーヴ、グレスコ、そして出てくればロッカの3頭は、とにかく買ってみて自ら検証してみる。ま、グレスコの頭だけは買わないのは間違いないけど。なんてったって「元祖・史上最強の法則」があるのだから。

優駿の法則3

2011-05-24 00:00:00 | ダービー馬を探せ!2011
かつて、時の英国首相ウィンストン・チャーチルはこう言った。
「ダービー馬のオーナーになるのは、一国の宰相になるより難しい」と―

真偽の程は定かではないが、競馬に携わる全ての者にとっての夢がダービー制覇であることは間違いない。
青葉賞で惜しくも優先出走権を逃し、連闘でプリンシパルSに臨み、出走権をもぎ取ったトーセンレーヴの陣営の執念には頭が下がる。
WIN5で2億円をゲットしようと思えば、WIN5を買わなければならないように、ダービー馬になるにはダービーに出走しなければならないのは当たり前。馬主サイドからのリクエストなのかどうかは分からないが、連闘後の中2週でダービーへ。まるで、馬が壊れるのも辞さない使い方。無理をしなくとも同馬主にはトーセンラーがいる。目指すのはその先の栄光であって、ダービー出走がゴールではないはずだ。そもそもダービーはそんなに甘くはない。馬場改修後の03年以降の8頭のダービー馬全てに、重賞勝利実績があるのだ。

■血統傾向~03年以降■

90年以降の過去21年を遡っても、重賞未勝利でダービーを制したのは、あの「音速の末脚」フサイチコンコルドただ一頭のみ。もっと言えば、過去8年で3着以内に入った24頭のうち重賞勝利実績がないのは、05年3着シックスセンス、08年3着ブラックシェルの2頭のみである。

ダービー馬への道のり―
それは並大抵の険しさではない。そこに辿り着くには、いくつもの難関を突破しなければならない。
まず第一に重賞連対実績があること。前出の重賞勝利実績のない2頭には重賞2着の実績がある。これが足切りライン。

<登録馬中の重賞連対実績のない馬>
×ギュスターヴクライ…青葉賞4着/弥生賞6着
×スーザングレート…スプリングS18着
×トーセンレーヴ…青葉賞3着/毎日杯3着
×リベルタス…皐月賞18着/スプリングS13着/朝日杯FS3着
×ロッカヴェラーノ…皐月賞6着

残念ながら、重賞連対実績のなりトーセンレーヴは、優勝どころか3着以内すらも危うい。
陣営の目論みとは裏腹に、目の前には乗り越えられない壁=重賞連対実績という厳然とした事実が立ちはだかっているのだ。トーセンレーヴーはフサイチコンコルドではない。大舞台を前にして、既に燃え尽きてしまった矢吹丈である。
ただただ、無事に完走することを願うのみ。

第一関門を突破したのは17頭。だからといって、この17頭全頭にダービー馬になる資格があるわけではない。スタートラインに立っただけである。
ダービー馬の条件、それは前述の重賞勝利実績の他に2つある。つまり、合計3つの難関をクリアしてこそ、はじめてダービー馬の栄冠を手にする資格を得ることができるのだ。

■ダービー馬の条件■
過去8年のダービー馬全てには、3つの共通項がある。

1.重賞勝利実績
03年ネオユニヴァース…皐月賞/スプリングS/きさらぎ賞
04年キングカメハメハ…NHK/毎日杯
05年ディープインパクト…皐月賞/弥生賞
06年メイショウサムソン…皐月賞/スプリングS
07年ウオッカ…チューリップ賞/阪神JF
08年ディープスカイ…NHK/毎日杯
09年ロジユニヴァース…弥生賞/ラジオNIKKEI杯/札幌2歳S
10年エイシンフラッシュ…京成杯

よって、重賞で2着が最高の馬には、3着以内に入れる資格はあってもダービー馬の資格はない。

<該当馬>
×エーシンジャッカル…NZT2着
×コティリオン…NHK2着/毎日杯2着
×デボネア…京成杯2着
×ベルシャザール…スプリングS2着
×マイネルラクリマ…新潟2歳S2着
×ユニバーサルバンク…京都新聞杯2着/共同通信杯2着

ここで6頭が脱落し、残ったのは11頭。だいぶ絞られてきたが、まだまだ険しい道のりは続く。

2.前走が皐月賞かNHKマイルに出走

<非該当馬>
×ウインバリアシオン…青葉賞1着
×クレスコグランド…京都新聞杯1着
×ショウナンパルフェ…青葉賞2着

ここで穴人気になりそうな3頭が脱落。残ったのは8頭だが、最終関門を潜り抜けられるのは果たして何頭いるのか?

3.上がり3F3位以内率が70%以上
これはかなり厳しい条件であるが、8頭のダービー馬は見事にクリアしている。
<上がり3F成績>
*左から【1位-2位-3位-4位以下/合計】3位以内率の順
03年ネオユニヴァース…【2-2-1-1/6】83.3%
04年キングカメハメハ…【4-1-1-0/6】100.0%
05年ディープインパクト…【4-0-0-0/4】100.0%
06年メイショウサムソン…【3-2-2-3/10】70.0%
07年ウオッカ…【5-1-0-0/6】100.0%
08年ディープスカイ…【4-4-1-1/10】90.0%
09年ロジユニヴァース…【1-1-2-1/5】80.0%
10年エイシンフラッシュ…【3-1-1-1/6】83.3%

残念ながら、皐月賞2着サダムパテック、同3着のダノンバラード、同12着フェイトフルウォー、そして同16着オールアズワンは、ここまで。

というわけで、この3つの難関を突破したのは…

<該当馬>
*左から重賞勝利/前走/【上がり3F成績】/同3位以内率の順
オルフェーブル…皐月賞・スプリングS/皐月賞1着【6-0-0-1/7】/85.7%
トーセンラー…きさらぎ賞/皐月賞7着/【0-3-1-1/5】/80.0%
ナカヤマナイト…共同通信杯/皐月賞5着/【4-1-1-2/8】/75.0%
ノーザンリバー…アーリントンC/皐月賞15着/【2-1-0-1/4】/75.0%(芝コース限定)

以上の4頭が今年のダービー馬の有力候補である。
この選ばれし馬4頭は、いわばエリート中のエリートである。だが、これで終りではない。ここから更に、ダービーの栄冠を賭けて、スパーエリート4頭の戦いが続くのだ。

4.芝1800m以上の重賞勝利実績
過去8年のダービー馬の重賞実績を見てみると、07年のウオッカを除く7頭は、芝1800m以上の重賞勝利実績がある。ここで、アーリントンC(京都芝1600m外)勝ちのノーザンリバーが脱落。

5.重賞2勝以上
昨年のエイシンフラッシュ以外の7頭は、重賞を2勝している。
となれば、自ずと一頭に絞られる。これで決まった。

今年のダービー有資格馬は、◎オルフェーヴルだ!!
味も素っ気もない、おそらく1番人気になるであろうオルフェになってしまったが、データの裏付けではこうなる。
ちなみに、実は4番目と5番目を持ち出さなくても、最後まで残った3頭を一発で篩いにかけるデータもある。

6.前走3着以内かつ上がり3F3位以内
09年のロジユニヴァース以外の7頭全てが、この条件を満たしているのだ。

<前走着順と上がり3F順位>
03年ネオユニヴァース…皐月賞1着/1位(34.3)
04年キングカメハメハ…NHK1着/1位(34.0)
05年ディープインパクト…皐月賞1着/1位(34.0)
06年メイショウサムソン…皐月賞1着/3位(35.1)
07年ウオッカ…桜花賞2着/2位(33.6)
08年ディープスカイ…NHK1着/1位(33.9)
09年ロジユニヴァース…皐月賞14着/13位(37.2)
10年エイシンフラッシュ…皐月賞3着/3位(35.2)

ちなみに、最後まで残ったオルフェ以外の2頭の成績は次のとおりである。
トーセンラー…皐月賞7着/4位(34.9)
ナカヤマナイト…皐月賞5着/6位(35.3)

ロジユニが勝った09年は、泥んこの不良馬場だったことを考えると、ダービー馬には確実に切れる終いの脚が求められるということ。もともとそれほど切れる脚があるわけではない(とは言っても上がり3F3位以内率は80%あるのだが)ロジユニにとって、当時の切れ味が封印される不良馬場は大歓迎であったはず。したがって、この条件もまた、ダービー馬の必須条件として十分に機能する。

ダービー馬の必須条件をまとめるとこうなる。
★史上最強のダービー馬の条件★
1.重賞勝利実績(芝1800m以上、2勝以上が望ましい)
2.前走G1で3着以内かつ上がり3F3位以内
3.上がり3F3位以内率が70%以上


◎オルフェーヴル…ステイゴールド×メジロマックイーン
重賞勝利実績:皐月賞・スプリングS
前走:皐月賞1着/上がり3F34.2(1位)
上がり3F3位以内率:6-0-0-1/85.7%

完全無欠のダービー有資格馬である。あくまでもデータ上では、ということで。