前回、病室を抜け出し、病院からの脱出を計りました。
で、今回は、その続きでございます。
156:
キミは右に向きを変えて走った。ガサガサと草が鳴る。
病室にパッと明かりがついた。裏庭が少し明るくなり、
塀の突き当たりに通用門があるのが見えた。
-ついてる!-
キミは残り数十mを飛ぶように走って通用門に飛びついた。
簡単な錠を外し、重い鉄の扉を押す。ギイと音がして扉が開くと、
その向こうに狭い道を挟んで倉庫らしい建物が見えた。
病院はかなり騒がしくなっていた。のんびりしてはいられない。
キミは道に走り出た。
素早く左右を見回す。右に行くと病院正面の大通りに出るようだ。
左は林、正面の倉庫の門は閉まっている。
・林に隠れる:118
・倉庫の門を乗り越える:209
・大通りに走り出る:015
まずは定石通り、一番上の選択肢から進んでいきます。
118:
林に入ったキミは、途端に後悔した。暗い上にむやみやたらに
草木が生い茂り、辺りの様子がサッパり判らない。ピシャリと頬を
打った小枝を払った拍子に足元の注意がお留守になり、地面の
窪みに足を取られてものの見事にひっくり返ってしまった。
「誰だ、こんなとこに穴を…」
悪態をつきかけたキミは、慌てて口を塞いだ。誰かがこの林の中に
入って来たのだ。絡まる小枝と格闘している気配がする。
「林にはいないぞ」
男が叫ぶと、道路の方から怒鳴り声が返って来た。
「馬鹿!もっとよく探せ。奥へ行くんだよ、奥へ。手を抜くな」
何かブツブツ言いながらも、男は再び進み始めた。
近づいてくるようだ。
・息を潜めて隠れている:134
・そっと林を抜け出す:008
隠れていると、結果的に003に戻っちゃうので、008へ進みます。
008:
立ち上がると、男がこっちを向いた。
「誰だ!誰かいるのか?」
「どうした?」
「音がしたんだ」
男が道路の相棒と怒鳴り合っている内に、キミは走り出していた。
・草に足を取られて何度か転びそうになりながらも林を出た:153
153:
走り回り、やっと追っ手がいないのを確認できた時には、
もう夜が明けていた。
病室を出る時にロッカーの中に入っていた財布を持って来ていたのを
思い出し、ポケットを探った。どうしても自分のものとは思えない
財布を開けてみると、ポロポロっと札と硬貨が転がり出た。
食べて寝て、2、3日は保ちそうだが、それで充分とは限らない。
キミがいるのは、山の麓にある緑地帯らしい。
人気のない道路が左右に伸びている。右へ行く道を暫く行けば、
さらに左に折れる道もあるようだ。
・右へ行く:163
・左へ行く:115
・右の道を行き、左に折れる:164
163:
道はサイドの端に続いていた。山の麓にポッカリ口を開けた
港行きのエレベーターが人やエレカを飲み込んでいる。
山の斜面には大小様々な家が並んでいた。高級住宅街らしい。
-ひょっとしたら、オレもあそこの住人だったりするかもな-
キミはインフォメーションポストに寄りかかってエレベーターを
見やった。エレベーターの前を横切り、左右に伸びる道がある。
-オレは港で働いていたのか?-
何かインスピレーションを得ようと目を閉じてみる。
何も浮かばない。
・道を左に行ってみる:164
・エレベーターに乗って港に行く:047
・道を右に行ってみる:115
164:
キミはテクテクと歩き続けた。緑地帯や公共施設が目につく。
右を見ると、遠くに斜面がへばりついている高級住宅街がある。
散歩中らしい親子連れや、ランニング中の学生と擦れ違いながら
進む内に道は大きく左に曲がっていた。真っ直ぐ行くと“河”を
跨いだ橋がある。巨大なガラス面は眩しい程に輝き、橋は細長い
シルエットとなり、別のブロックに通じていた。
・橋を渡る:198
・道なりに左に曲がる:115
結局、164は115に行くみたいですね。
198:
橋と言ってしまうと判らないが、何せコロニーの内部の6分の1を
占める“河”を渡る橋だ。とにかく長いし、景色に変化がある訳で
はない。キミは自分を追い抜いていくエレカを恨めしげに見送った。
カードを持っていないキミは、ほとんどの公共施設から締め出され
たも同然だ。
そんな訳で、橋を渡り終えた時には体の力がガックリと抜けた。
-何か食おう-
と言っても、予算には限りがある。小綺麗な分、値が張りそうな
店が並ぶ界隈を避けて彷徨く内に、妙な所に入り込んでしまった。
・辺りの建物は倒壊寸前だし、通行人の目つきにも険がある:094
094:
-危ない雰囲気…長居は無用だな-
さり気なく立ち去ろうとした時、道端にしゃがみ込んでいた男と
バッタリ目が合ってしまった。男は意味ありげな笑いを唇の端に
へばりつけて立ち上がると、キミの方に歩いて来た。
「見ない顔だな」
「そうかい?」
男は品定めするような目つきで、キミを睨めつけた。
「腹が減ってるんだけど、どこか安くて美味い店知らないか?」
「にやけてんじゃねえよ」
男は軋るような声でピシャリと言った。
物陰から男の仲間らしき連中が湧くように現れ、キミを取り囲む。
無言の圧迫、と言うヤツをかけているつもりらしいが、意外に
キミは平静だった。キミが冷笑を浮かべ続けているのを見て、
男は痺れを切らしたように地面にツバを吐いた。
「判ってんだろう…金を出しな。飯代位は残してやらんでもないぜ」
「ちょっとした不都合があってね。金はムダにできないんだ」
男が訳の判らない言葉を怒鳴り散らしながら殴りかかって来た。
キミがヒョイと身を躱すと、男は勢い余って蹌踉け、地面に四つん
這いになった。肩越しにキミを見上げた目は怒りに血走っていた。
「殺してやる…」
・逃げる:100
・踏み止まって乱闘する:028
・金を渡して謝る:023
物騒な集団に取り囲まれたとこで、次週に続きます。
ちなみに、どうしましょうか??
で、今回は、その続きでございます。
156:
キミは右に向きを変えて走った。ガサガサと草が鳴る。
病室にパッと明かりがついた。裏庭が少し明るくなり、
塀の突き当たりに通用門があるのが見えた。
-ついてる!-
キミは残り数十mを飛ぶように走って通用門に飛びついた。
簡単な錠を外し、重い鉄の扉を押す。ギイと音がして扉が開くと、
その向こうに狭い道を挟んで倉庫らしい建物が見えた。
病院はかなり騒がしくなっていた。のんびりしてはいられない。
キミは道に走り出た。
素早く左右を見回す。右に行くと病院正面の大通りに出るようだ。
左は林、正面の倉庫の門は閉まっている。
・林に隠れる:118
・倉庫の門を乗り越える:209
・大通りに走り出る:015
まずは定石通り、一番上の選択肢から進んでいきます。
118:
林に入ったキミは、途端に後悔した。暗い上にむやみやたらに
草木が生い茂り、辺りの様子がサッパり判らない。ピシャリと頬を
打った小枝を払った拍子に足元の注意がお留守になり、地面の
窪みに足を取られてものの見事にひっくり返ってしまった。
「誰だ、こんなとこに穴を…」
悪態をつきかけたキミは、慌てて口を塞いだ。誰かがこの林の中に
入って来たのだ。絡まる小枝と格闘している気配がする。
「林にはいないぞ」
男が叫ぶと、道路の方から怒鳴り声が返って来た。
「馬鹿!もっとよく探せ。奥へ行くんだよ、奥へ。手を抜くな」
何かブツブツ言いながらも、男は再び進み始めた。
近づいてくるようだ。
・息を潜めて隠れている:134
・そっと林を抜け出す:008
隠れていると、結果的に003に戻っちゃうので、008へ進みます。
008:
立ち上がると、男がこっちを向いた。
「誰だ!誰かいるのか?」
「どうした?」
「音がしたんだ」
男が道路の相棒と怒鳴り合っている内に、キミは走り出していた。
・草に足を取られて何度か転びそうになりながらも林を出た:153
153:
走り回り、やっと追っ手がいないのを確認できた時には、
もう夜が明けていた。
病室を出る時にロッカーの中に入っていた財布を持って来ていたのを
思い出し、ポケットを探った。どうしても自分のものとは思えない
財布を開けてみると、ポロポロっと札と硬貨が転がり出た。
食べて寝て、2、3日は保ちそうだが、それで充分とは限らない。
キミがいるのは、山の麓にある緑地帯らしい。
人気のない道路が左右に伸びている。右へ行く道を暫く行けば、
さらに左に折れる道もあるようだ。
・右へ行く:163
・左へ行く:115
・右の道を行き、左に折れる:164
163:
道はサイドの端に続いていた。山の麓にポッカリ口を開けた
港行きのエレベーターが人やエレカを飲み込んでいる。
山の斜面には大小様々な家が並んでいた。高級住宅街らしい。
-ひょっとしたら、オレもあそこの住人だったりするかもな-
キミはインフォメーションポストに寄りかかってエレベーターを
見やった。エレベーターの前を横切り、左右に伸びる道がある。
-オレは港で働いていたのか?-
何かインスピレーションを得ようと目を閉じてみる。
何も浮かばない。
・道を左に行ってみる:164
・エレベーターに乗って港に行く:047
・道を右に行ってみる:115
164:
キミはテクテクと歩き続けた。緑地帯や公共施設が目につく。
右を見ると、遠くに斜面がへばりついている高級住宅街がある。
散歩中らしい親子連れや、ランニング中の学生と擦れ違いながら
進む内に道は大きく左に曲がっていた。真っ直ぐ行くと“河”を
跨いだ橋がある。巨大なガラス面は眩しい程に輝き、橋は細長い
シルエットとなり、別のブロックに通じていた。
・橋を渡る:198
・道なりに左に曲がる:115
結局、164は115に行くみたいですね。
198:
橋と言ってしまうと判らないが、何せコロニーの内部の6分の1を
占める“河”を渡る橋だ。とにかく長いし、景色に変化がある訳で
はない。キミは自分を追い抜いていくエレカを恨めしげに見送った。
カードを持っていないキミは、ほとんどの公共施設から締め出され
たも同然だ。
そんな訳で、橋を渡り終えた時には体の力がガックリと抜けた。
-何か食おう-
と言っても、予算には限りがある。小綺麗な分、値が張りそうな
店が並ぶ界隈を避けて彷徨く内に、妙な所に入り込んでしまった。
・辺りの建物は倒壊寸前だし、通行人の目つきにも険がある:094
094:
-危ない雰囲気…長居は無用だな-
さり気なく立ち去ろうとした時、道端にしゃがみ込んでいた男と
バッタリ目が合ってしまった。男は意味ありげな笑いを唇の端に
へばりつけて立ち上がると、キミの方に歩いて来た。
「見ない顔だな」
「そうかい?」
男は品定めするような目つきで、キミを睨めつけた。
「腹が減ってるんだけど、どこか安くて美味い店知らないか?」
「にやけてんじゃねえよ」
男は軋るような声でピシャリと言った。
物陰から男の仲間らしき連中が湧くように現れ、キミを取り囲む。
無言の圧迫、と言うヤツをかけているつもりらしいが、意外に
キミは平静だった。キミが冷笑を浮かべ続けているのを見て、
男は痺れを切らしたように地面にツバを吐いた。
「判ってんだろう…金を出しな。飯代位は残してやらんでもないぜ」
「ちょっとした不都合があってね。金はムダにできないんだ」
男が訳の判らない言葉を怒鳴り散らしながら殴りかかって来た。
キミがヒョイと身を躱すと、男は勢い余って蹌踉け、地面に四つん
這いになった。肩越しにキミを見上げた目は怒りに血走っていた。
「殺してやる…」
・逃げる:100
・踏み止まって乱闘する:028
・金を渡して謝る:023
物騒な集団に取り囲まれたとこで、次週に続きます。
ちなみに、どうしましょうか??
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